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日立ABBパワーグリッド社とルノーグループが蓄電技術でスマートアイランド計画における使用済みEVバッテリーの効率的な活用を実現

 日立ABBパワーグリッド社(CEO:Claudio Facchin(クラウディオ・ファキン))は、ルノーグループと協力し、ポルトガル共和国政府がポルト・サント島で推進する「スマートアイランド計画」において、使用済みの電気自動車(以下、EV)バッテリーを用いた蓄電ソリューションによる余剰電力の効率的な活用を実現しました。具体的には天候により発電量が変動し、その予測が難しい太陽光や風力といった再生可能エネルギーの余剰電力を、日立ABBパワーグリッド社の蓄電ソリューションにより、耐用年数をむかえたEVバッテリーに充電し、グリッドに連系することで、エネルギーの効率的な活用を支援していくものです。
 
 「スマートアイランド計画」は、マデイラ諸島の東北端に位置する人口約6,000人のポルト・サント島を、再生可能エネルギーの導入拡大などにより、世界初のカーボンフリーアイランドにすることを目標としたプロジェクトです。
 ヨーロッパ最大のEVメーカーであるルノーグループは、V2G(Vehicle to Grid)技術に基づくEVソリューション、EVやバッテリーから提供される電力を柔軟に制御するためのアグリゲーションプラットフォームなどを含めて、持続可能なエネルギー転換に向けたプラットフォームをポルト・サント島に提供してきました。EVバッテリーは、耐用年数に達すると、廃棄、リサイクル、または再利用されますが、耐用年数を過ぎた使用済みバッテリーでも当初の容量の70~80%を維持している可能性があります。
 
 そこで、日立ABBパワーグリッド社はルノーグループと協力して、使用済みEVバッテリーを再活用することで、再生可能エネルギーのグリッド連系に貢献します。
 
 日立ABBパワーグリッド社ハイボルテージビジネスユニット担当役員であるMarkus Heimbach(マルクス・ハイムバッハ)は、「当社の蓄電ソリューションは、ポルト・サント島における重要なエコシステムの一つとして、島の風力と太陽光の有効活用に貢献します。本プロジェクトもまた、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして選ばれ、持続可能な社会の実現に貢献するという当社の掲げる目標を体現する事例の一つです。」と述べています。
 
 ルノーグループでセカンドライフバッテリー事業のプロジェクトマネージャーを務めるYasmina Badreddine(ヤスミナ・バドレディン)は、「ルノーグループの使用済みEVバッテリーを、日立ABB パワーグリッド社の蓄電ソリューションと統合することで、島の再生可能エネルギーによって発電された余剰電力を貯蔵することができます。これにより、バッテリーに蓄えられた電力は、電力需要が増えた際に、スマートにグリッドに連系することができます。」と述べています。

※ この映像は英語版です。

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日立ABBパワーグリッド社について

 日立ABBパワーグリッド社は、日立とABB社で合わせて約250年の歴史を持つグローバルテクノロジーリーダーであり、90カ国で約36,000人の従業員を擁しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、エネルギー、インダストリー、インフラ産業のバリューチェーンに加えて、モビリティ、スマートシティ、蓄電やデータセンターなどの新分野にも事業を展開しています。日立ABBパワーグリッド社は、グローバルトップの導入実績やフットプリントを生かし、お客さまの社会的価値、環境価値、経済価値のバランスを向上させます。また、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして、革新的なデジタル技術により”Powering Good for Sustainable Energy”を実現していきます。

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#2020年08月24日