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日本自然保護協会とトヨタ自動車が協働して工場の自然共生を推進する社員教育プログラムを開発・実施
2020年3月2日
公益財団法人日本自然保護協会は、トヨタ自動車株式会社と協働し「自然と共生する工場推進リーダー認定プログラム」を開発しました。
工場の自然共生活動担当者および、関連業務に従事する者を対象に第1回目となる講習会と試験を昨年11月に実施し、生物多様性の保全とその大切さを伝える知識と技能を認定しました。
今後、マネジメント層向けのプログラムの実施も検討をしています。
公益財団法人日本自然保護協会(会員約2万4千人、理事長 亀山 章、以下NACS-J)は、企業の工場で働く自然共生活動担当者および、関連業務に従事する者を対象に、生物多様性の保全の理解を深め、工場における自然との共生活動を推進することを目的に、トヨタ自動車株式会社(取締役社長 豊田章男、以下トヨタ)と協働し社員教育プログラムを開発しました。
今回のプログラムは、NACS-Jが1978年から始めた自然観察指導員講習会をベースに、トヨタと何度も検討を重ね、工場従業員に必要な知識として、SDGs (持続可能な開発目標)をはじめとする社会変革や、自動車業界に即した内容、工場緑地の機能等の解説を盛り込み、1年半かけて完成しました。
昨年11月にトヨタの堤工場(愛知県豊田市)にて実施し、工場の自然共生活動担当者および、関連業務に従事する者の計13名が受講しました。この講習では、座学で自然保護や生物多様性の基礎知識を学び、野外実習では自然の見方やしくみ、生物多様性の大切さを伝えるコツを学びました。また、自然体験プログラムをグループで企画し実践する演習も行いました。最後には、講習の理解度をチェックする筆記試験を実施して合格者には認定証を発行、全プログラム修了者には修了証を発行しました。
トヨタでは、「トヨタ環境チャレンジ2050」(※1)におけるチャレンジの1つとして、「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」を掲げ、活動を推進しています。その一環として「自然と共生する工場」を目指し、NACS-Jと協働し今回の社員教育プログラムの開発に至りました。トヨタの各工場では、生物の生息環境の維持・改善活動や指標種調査が始まっています。
今後、これらの活動が継続的に発展し、地域の生物多様性の保全とともにさらなる企業価値の向上につながるよう、マネジメント層向けのプログラムの実施も検討しています。
NACS-Jでは、このプログラムを推進することで、自動車業界全体の生物多様性保全への理解を深め、ひいては自動車業界にとどまらず、自然と社会がより良くなる未来の変革に力を注いでいきます。
※1 トヨタ環境チャレンジ2050:クルマの環境負荷をゼロに近づけるとともに、地球・社会のプラスとなる取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献するためのチャレンジ。
https://global.toyota/jp/sustainability/esg/challenge2050/
自然と共生する工場推進リーダー認定プログラムの概要
期間:2019年11月7~8日
場所:トヨタ自動車堤工場(愛知県豊田市)
講師:足立高行氏(おおいた生物多様性保全センター理事長)、佐藤仁志氏(島根県自然観察指導員連絡協議会会長)
主な内容
基礎学習1 「自然共生・生物多様性の基礎を学ぶ」(90分)
基礎学習2 「自然共生・生物多様性の活動を展開する」(90分)
野外実習 「自然の見方、調べ方、伝え方を体験する」(90分)
実践演習 「自然共生活動を伝える」(計180分)
認定試験 「学習の理解度を確認する」(45分)
▲グループで自然体験プログラムを実践した演習
▲NACS-Jが合格者に認定証を発行
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