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車載サラウンドビューカメラシステムの電源設計をシンプルにする、 パワーマネジメントICを発売【ルネサス エレクトロニクス】

2020年1月8日

~車載カメラ用PMIC「ISL78083」は、多機能かつ高集積により、HDカメラシステムの小型化に貢献~

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、複数の高精細(HD)カメラモジュールで用いる電源設計をよりシンプルにする、高集積パワーマネジメントIC(PMIC)「ISL78083」を発売しました。これにより、開発期間を短縮し、周辺部品(BOM)の点数とコストを低減します。新製品は、バッテリからの直接電源供給(36-42V)およびPoC(Power over Coax:同軸ケーブルを介した電源供給)(15-18V)のどちらにも対応し、1出力当たり最大750mAまでの出力が可能です。この電力レベルにより、最大7メガピクセルまでの既存の画像センサだけでなく、より解像度の高いセンサにも十分に対応可能です。

 ルネサスのオートモーティブソリューション事業本部、A&Pプロダクトビジネス、Senior DirectorのNiall Lyneは次のように述べています。「革新的なISL78083 PMICにより、ルネサスの車載サラウンドビューカメラシステムへのサポート範囲は、R-Car SoCの画像処理にとどまらず、リアやサイドに搭載されるHDカメラシステム設計にまで広がりました。ISL78083を使うことによりカメラをより小型に設計できるため、クルマのデザインや空気抵抗を損ねることなく、サラウンドビューに必要なカメラアングルを実現できる箇所に、自由に取り付けられます。」

 ISL78083は豊富な機能を備えた4チャネル車載カメラPMICで、一次高電圧同期整流降圧型レギュレータ1つと、二次低電圧同期整流降圧型レギュレータ2つ、そしてLDO(low-dropout)電圧レギュレータを内蔵しています。さらに、フィードバック機能と補償機能を内蔵し、外部インダクタとキャパシタを接続するだけで高効率の電力供給だけではなく、BOMコストの低減に貢献します。また、過電圧(OV)モニタと低電圧(LV)モニタをそれぞれ4つ、パワーグッドインジケータ3つ、リセット出力/故障インジケータ1つも搭載しています。OV/UVモニタ用には、独立した基準電圧を使用しています。

ISL78083車載カメラ用PMICの主な特徴
・入力電圧は4V~42Vで、PoCまたは12Vバッテリ電源からの直接入力に対応
・3つの降圧レギュレータはプログラム可能な1V~5.05Vの出力範囲を実現。またLDOは2.8V~3.4Vに対応
・2.2MHzのスイッチング周波数によりAM周波数帯の干渉を避け、必要な出力キャパシタンスとインダクタを低減
・オプションのスペクトラム拡散機能により、EMC/EMI干渉への対策が可能 ウェッタブル・フランク・パッケージ(wettable flank package)で、はんだ付けの信頼性が向上。目視検査が可能になり、製造コストの低減に貢献 稼働周囲温度-40°C~+125°C、ジャンクション温度-40°C~+150°CのAEC-Q100グレード1 4mm×4mmの24ピンSCQFNウェッタブル・フランク・パッケージ

ISL78083と評価用ボードの詳細については、www.renesas.com/products/isl78083をご覧ください。

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