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MIPI-CSI2インタフェース搭載、車載用フルHD対応のLCDビデオコントローラを発売【ルネサス エレクトロニクス】

2019年9月24日

MIPI-CSI2インタフェース搭載、車載用フルHD対応のLCDビデオコントローラを発売
~リアビューカメラの映像を即座に表示できるなど、事故防止や駐車支援に貢献~

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、業界で初めて4レーンのMIPI-CSI2入力と150MHzシングルチャネルのOpenLDI(open LVDS display interface)入力を搭載した、フルHD (1080p)対応のLCDビデオコントローラ「RAA278842」を発売しました。RAA278842の4レーン(またはデュアル2レーン)MIPI-CSI2入力は、最新世代のシステムのメインプロセッサと車載カメラの間で、1レーンあたり最大1Gbps(ギガビット/秒)の通信速度に対応しています。また、最大解像度1920 x 1080までの多様なビデオインタフェースとLCDパネルサイズをサポート。ADAS(Advanced Driver Assistance System)のさらなる高度化に伴い、ドライバの視界補助や駐車支援など車載ディスプレイの重要性が高まるなか、本コントローラはこうした機能を支えるセンターディスプレイやヘッドユニット、クラスタ、HUD(head-up display)、電子ミラー用ディスプレイに最適です。

 LCDビデオコントローラのRAA278842には、画像補正エンジンに10ビットパーカラー(bit per color)処理が内蔵されており、遅延の少ない高画質な映像を提供します。入力される映像信号が固着していたり、破損していたりする場合には、画像計測機能によって検出します。また、リアビューカメラからの映像をダイレクトにLCD表示することも可能です。これらの機能により、ソフトウェアに関するトラブルによるリアカメラからの映像の誤表示や非表示を軽減し、リアカメラ用ディスプレイの信頼性を大きく高めます。

 RAA278842は、高速起動にも対応しています。一部のシステムのメインプロセッサは起動に数秒かかりますが(OSによって異なる)、RAA278842は、基本ファームウェアを使用して作動するため、カメラからの映像をLCD出力するまで500ミリ秒以下を実現できます。

 今回、MIPI-CSI2出力を搭載したRAA278842に加え、BT.656出力を搭載したRAA278843もラインアップしました。両コントローラとも、システムのメインプロセッサからの映像信号とカメラからの映像をモニタリングすることにより、自動車のエンジンが始動してメインプロセッサが起動するまでの間、スタート画面やカメラからの映像をすぐにディスプレイに表示できます。さらに、コントローラのオン・スクリーン・ディスプレイ機能により、クラスタの起動中に従来の警告灯のビットマップアイコンを表示することも可能です。どちらのコントローラも、運転者がギアをバックに入れてから2秒以内に車両後方の死角領域の映像を画面に表示することを義務付ける米国連邦自動車安全基準(FMVSS)の111基準への準拠を支援できます。

 ルネサスのオートモーティブソリューション事業本部、A&Pプロダクトビジネス、Senior DirectorのNiall Lyneは、次のように述べています。「ルネサスのリアビュー用のビデオ信号処理における豊富な経験と、卓越した新技術は、世界中の自動車メーカとティア1企業に高い評価を受けています。今回、LCDビデオコントローラRAA278842の発売により、ティア 1企業は、アナログおよびデジタルの優れたHMIグラフィックスを表示でき、汎用性が高く、信頼性の高いディスプレイシステムを開発することができるでしょう。」

RAA278842とRAA278843の主な特長
・システムのメインプロセッサとカメラからの入力映像を監視し、
 固着や異常な映像信号を検出するための2つの入力画像計測エンジン
・EEPROM/SPIフラッシュに基本ファームウェアを格納することにより、
 外付けマイクロコントローラ不要で高速起動が可能
・9層のウィンドウにビットマップ画像を表示可能なSPIフラッシュベースの
 オン・スクリーン・ディスプレイ(OSD)
・最大解像度1080p(1920 x 1080)の出力が可能な任意の
 水平・垂直スケーラ
・映像ソースの切り替え時のちらつきを抑える独自技術を用いた
 スムーズな映像入力切替
・-40℃から+105℃の動作温度範囲で、AEC-Q100 Grade-2に適合

 RAA278842およびRAA278843は、ルネサスのR-Car SoCファミリ、RH850 MCUファミリ、およびRL78 MCUファミリと組み合わせることができます。またISL78302デュアルLDO(低ドロップアウトリニアレギュレータ)、ISL78322デュアル2A/1.7A同期バックレギュレータ、およびISL78228デュアル同期バックレギュレータを使用し、車載インフォテイメントシステムボード上のRAA27884xなどのICにパワーレールを提供することもできます。  MIPI-CSI2出力付きRAA278842は、14mm x 14mm 128-lead LQFPパッケージにて、量産に対応しています。RAA278842に関する詳細はwww.renesas.com/products/RAA278842をご覧ください。  BT.656出力付きRAA278843は、14mm x 14mm 128-lead LQFPパッケージにて、量産に対応しています。RAA278843に関する詳細はwww.renesas.com/products/RAA278843をご覧ください。

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