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CRISPR/Cas9を用いた単細胞性緑藻コッコミクサのゲノム編集に成功【中央大学】

2018年12月12日

CRISPR/Cas9を用いた単細胞性緑藻コッコミクサのゲノム編集に成功
~ 産業用微細藻のゲノム編集が本格化へ ~

概 要

 近年、微細藻を利用したバイオ燃料の生産が注目を集めています。単細胞性緑藻コッコミクサは、微細藻のなかでも増殖が早く、細胞内に多くの油脂を蓄積できる点で、バイオ燃料生産に適しています。学校法人中央大学と株式会社デンソーの共同研究グループは、「Cas9/gRNA複合体の細胞内への直接導入」という新しいゲノム編集方法を用いた単細胞性緑藻コッコミクサのゲノム編集に成功しました。このゲノム編集技術を用いることにより、屋外の培養槽外での増殖が制限される品種や油脂生産性が1.7倍に上昇した品種の作製にも成功しています。このように、この技術開発により、今後も地球温暖化の緩和に貢献できるさまざまな品種の創製が期待されます。

 本成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務「バイオマスエネルギー技術研究開発 戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(次世代技術開発):油分生産性の優れた微細藻類の育種・改良技術の研究開発」および「:高油脂生産微細藻類の大規模培養と回収および燃料化に関する研究開発」と、農林水産省の委託業務「地域資源を活用した再生可能エネルギーの生産・利用のためのプロジェクト:微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造技術の開発」の結果得られたものです。

 本研究成果は2018年12月11日に、国際学術誌(Biotechnology for Biofuels)のオンライン版に掲載されました( https://rdcu.be/bdbNV )。

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【研究者】 吉満 勇也 ㈱デンソー マテリアル研究部 研究員
       阿部  淳 中央大学研究開発機構 機構助教
       原山 重明 中央大学研究開発機構 機構教授

【発表(雑誌・学会)】 国際学術誌(Biotechnology for Bifuels)のオンライン版
論文タイトル Cas9-guide RNA ribonucleoprotein-induced genome editing
in the industrial green alga Coccomyxa sp. strain KJ

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