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電気自動車の開発を迅速化する 新しいパワー・インバータ・プラットフォームを発表【NXPセミコンダクターズ】

2018年11月20日

NXP、電気自動車の開発を迅速化する
新しいパワー・インバータ・プラットフォームを発表

VEPCO Technologies, Inc.と協力し開発したASIL-Dモーター・インバータ・プロトタイプ、
NXPの新しい電気自動車向け電力制御リファレンス・プラットフォームの1つを採用

世界最大の車載半導体サプライヤであるNXP Semiconductors(注1)は、電気自動車トラクション・モーター・インバータ向けの新しい車載電力制御リファレンス・プラットフォームを発表しました。NXPの新パワー・インバータ・リファレンス・デザイン・プラットフォームは、ワールドクラスの車載マイクロコントローラ(MCU)、堅牢なパワーマネジメント・システム・ベーシス・チップ(SBC)、新しい絶縁型高電圧IGBTゲート・ドライバの包括的なポートフォリオと、特定用途向けシステム・イネーブルメント・ソフトウェアを組み合わせており、自動車メーカーは次世代ハイブリッド車と電気自動車の開発期間短縮と開発リスク低減が可能になります。

トラクション・モーター・インバータはDCバッテリ電圧を多相交流電流に変換し、ドライバーが要求する速度と加速度に応じて電気自動車とハイブリッド車のトラクション・モーターを駆動します。モーターの状態監視、駆動電流検出、求められるトルク・エネルギーを確実に計算し、印加するためには、複雑なシステム制御が必要となります。

NXPはVEPCO Technologies, Inc.と協力し、ASIL-D対応の高電圧電力制御リファレンス・プラットフォーム/インバータ・プロトタイプを開発しました。プロトタイプとして、プラットフォームは100kW 3相モーター駆動向けに電流/温度センシング機能を統合した富士電機の800VシリコンIGBTパワーモジュールを制御します。

今後、お客様はシステム制御コンポーネント、イネーブルメント・ソフトウェア、機能安全イネーブルメントを搭載したリファレンス・デザイン・プラットフォームをベースとするモーター・インバータの開発が可能になります。また、VEPCO Technologiesはプラットフォームでの特定用途/性能に応じた開発のためのコントラクト・システム・エンジニアリング・サービスを提供します。

VEPCO Technologiesのシステム・エンジニアリング担当ダイレクターのGuoliang Zhang博士は、次のようにコメントしています。「VEPCO Technologiesのモーター駆動に関する深い知識とシステム経験をNXPの包括的な車載製品ポートフォリオ、機能安全製品/ツールと組み合わせることにより、お客様への魅力的なパワー・インバータ・イネーブルメント・プラットフォームの提供が可能になりました。パワー・インバータ・モジュール・プラットフォームに加え、カスタム・アプリケーションIPなどの私たちのプロフェッショナルなエンジニアリング・サービスは、安全性と技術面でのお客様のユニークな要件に対応するためのプラットフォームをさらに進化させ、開発期間の大幅な短縮とコスト低減を可能にします」。

NXPの内部市場予測によれば、世界で販売される全軽車両の半数が2030年までに何らかの形の電気推進力を備えることになります。コスト効率の高い高効率システム・ソリューションの開発に求められる車載分野での経験と包括的な製品/ソフトウェア・ポートフォリオを提供できるパートナーを必要とする企業にとって、こうしたダイナミクスにより新規参入の機会が生まれています。

NXPは車載分野での30年超の経験と豊富な車載製品ポートフォリオを持っており、次世代電気自動車とハイブリッド車に必要とされる最適な性能、堅牢な機能安全、パワーマネジメントを提供する上で優位な位置を確保しています。

NXPのアドバンスド車載アナログ担当シニア・グローバル・マーケティング・ダイレクターのRick Bealeは、次のようにコメントしています。「自動車電動化に至るまでの困難な道のりを克服するためには、高電圧パワー・スイッチ以上のソリューションが必要です。NXPは電気自動車の電力を管理する機能安全システム・インテリジェンスと制御を提供します。私たちの新しいパワー・インバータ/バッテリ・マネジメント・リファレンス・プラットフォームは、成長中のダイナミックな分野で私たちのポートフォリオの強みを活かした典型的な例です」。

トラクション・モーター・インバータ・システム
この制御リファレンス・プラットフォームはNXPの車載コンポーネントを使用し、インバータ制御/駆動動作と機能安全保証のために必要な機能ビルディング・ブロックを効率的なシステムBOMコストで提供します。
・ 新しいGD3100絶縁型高電圧ゲート・ドライバICはISO 26262 ASIL-Dに準拠しており、
  以下の特長を備えています。
 ✓IGBTゲート制御冗長性とオン/オフ状態検証
 ✓IGBT電流/温度監視
 ✓アナログ/ロジックBIST
 ✓低/高電圧フェイルセーフ入力
・ MPC5775Eマイクロコントローラはモーター制御機能とソフトウェア・レゾルバを
  統合しています。PMSMセンサレス・フィールド・オリエンテッド制御の駆動には
  コンピューティング能力の10%未満しか使用されないことから、今日の電気自動車/
  ハイブリッド・システムに必要とされるすべての安全機能と複雑な駆動戦略のために
  帯域幅を最大限に活用することが可能です。
・ FS65xxは複数の電動化アプリケーション向けの堅牢性の高い
  パワーマネジメント安全性システム・ベーシス・チップで、SEooC(Safety Element out of Context)
  としてASIL-D対応フェイル・サイレント機能安全を備えています。FS65xxは拡充中の
  機能安全SBCファミリの製品です。
・ 柔軟でオープンなシステム・イネーブルメントは、ユニークな付加価値エネルギー管理のための
  知的財産(IP)と、必要とされるレベルの機能安全を実現するためのツールをお客様に提供します。

供給
モーター・インバータ・リファレンス・プラットフォーム・コンポーネントはすべてサンプル供給中で、最初のプラットフォーム・プロトタイプは2018年第4四半期に提供開始予定です。

出典
注1:Strategy Analytics 2017


NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductorsは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界30か国強で3万名を超える従業員が活動しています。2017年の売上高は92.6億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/jp/ (日本語)をご覧ください。

NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RF製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。

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