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スマートグリッド向け「HD-PLC」Ecoのライセンスを開始【パナソニック システムネットワークス】

2012年4月19日

約1/10の低消費電力を実現
スマートグリッド向け「HD-PLC」Ecoのライセンスを開始
2012年度中に家電組み込み用「HD-PLC」insideもライセンス

パナソニック システムネットワークス㈱は、高速電力線通信「HD-PLC」(注1)方式のライセンス供与として、これまでのIEEE 1901(注2)方式に加えて、低消費電力化に対応する「HD-PLC」Ecoの提供を開始します。

「HD-PLC」Ecoは、当社製アダプターの従来機種(BL-PA510)の消費電力4Wと比較して約1/10の低消費電力化を実現します。低消費電力でありながら有線ならではの接続の安定性と安全性を確保した通信をより幅広い機器で実現することが可能になります。このため、スマートグリッド向けの電力メーターや電気自動車等への採用が期待されます。

加えて、当社では、白物家電および産業機器へのネットワーク通信手段として搭載する、さらに低コスト、低消費電力版の「HD-PLC」insideの開発を開始しており、2012年度中にライセンス内容を追加する予定です。

当社は、高速電力線通信「HD-PLC」(注1)方式の技術について、2010年からライセンス供与を実施し、これまでに日本国内のLSIメーカーがIEEE 1901準拠のLSIの販売をすでに開始するなど「HD-PLC」方式の活用が広がりを見せています。
このような中、当社はこのほど、集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、必要な機能のすべてを一つの半導体チップに実装するSoC(System-on-a-chip)を開発するシステム企業向けに、シリコン設計および製造サービスを提供するAlchip Technologies, Limited(注3)に対して「HD-PLC」方式の技術ライセンス提供を開始しました。
これにより、今後、全世界においてIEEE 1901に対応したLSIが供給されることが期待され、多くの会社から、「HD-PLC」搭載機器が増加し、さらにPLC技術が普及拡大していくものと期待しています。

当社は、今後もさまざまな機器に組み込みやすい「HD-PLC」方式の開発とライセンス内容のラインアップを揃え、国内外のメーカーへの技術ライセンス供与を推進することで、PLC技術の普及拡大によるユビキタスネットワーク社会の実現と、電力の見える化や電力需給の調整などが可能なスマートグリッドの実現を目指していきます。

注1. 「HD-PLC」:PLCは、電力線通信(Power Line Communication)の略です。「HD-PLC」は、パナソニック㈱が提唱する高速電力線通信方式の名称であり、パナソニック㈱の日本及びその他の国での登録商標もしくは商標です。

注2. IEEE 1901:これまで、イーサネットLANや無線LANに代表される多くの世界的な標準規格化を成功させ、通信業界の発展への大きな貢献で、世界的に認識されている規格策定機関である米国電気電子学会(IEEE: Institute of Electrical and Electronics Engineers)傘下の標準化委員会です。

注3. Alchip Technologies, Limited は、複雑かつ大規模化するSoC設計に対応すべく、2003年に設立されたターンキー・ファブレスASICベンダです。過去に、HDTV、携帯電話、ネットワーク機器、ゲーム機、その他民生機器での実績が豊富にあり、技術的な複雑度がますSoC設計上の課題を、独自の手法により解決している先端企業となります。
詳細情報は、www.alchip.com から入手可能です。


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