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Lexan*フィルム製品ラインアップを拡大 ディスプレイ、エレクトロニクス、自動車用途向け 3種の新製品を発表【SABIC】
2012年4月11日
SABIC、フィルムテック2012に出展
Lexan*フィルム製品ラインアップを拡大
ディスプレイ、エレクトロニクス、自動車用途向け
3種の新製品を発表
SABICのイノベーティブプラスチックス事業部(以下SABIC)は、同社Lexan(レキサン)フィルム製品のラインナップを拡大し、4月11日より東京ビックサイトで開催される「第3回 高機能フィルム技術展~フィルムテック ジャパン~」(ブース番号:東ホール10-46)において展示紹介する。今回追加される3種のLexanポリカーボネート(PC)の新グレードは、コスト削減、デザイン自由度の向上、さらなる高機能化、世界的な環境基準への準拠を特徴とし、コンシューマー向け家電製品や自動車業界での要望に応える製品である。新たなフィルム製品である「Lexan HP92TTY」、「Lexan 6060」および「Lexan OQ8DA」は、一般家電製品や自動車用途に対して高い光学品質およびIMD(In Mold Decoration:フィルムインサート加飾成型)性能を提供する。SABICは今後もアジア地域の顧客に貢献できる製品を提供していく。
SABICイノベーティブプラスチックス、グローバルフィルムポートフォリオ&北アジアディレクターのレナード・マルケシュタインは「アジア地域において、SABICは専任の現地チームに加え、当社フィルム製品を安定的かつ信頼性をもって提供するサプライチェーンの完全サポート、そして効率的な供給体制によってお客様をサポートしています。このたびLexanに3種の新しいグレードを加えることによって、高機能性やコスト効率の向上からより優れた環境性能に至るまで、従来よりも更にお客様の要望に細かく対応可能な選択肢を提供できることになります。またこれは、SABICがアジアおよび世界中のお客様の成長と成功に貢献していく強い姿勢でもあります。」とコメントしている。
さらなるデザイン自由性を提供する新しい高機能フィルム
3種の新しい高機能Lexanフィルムは、IMDによるオーバーレイやディスプレイ窓の成形に新たな設計手法を提供し、またエンボス加工や印刷にも適している。
● Lexan HP92TTYコーティングフィルム
2.5次元成形部品用途において良好な耐薬品性と耐摩耗性を発揮し、エンボス加工が可能で硬化後工程が不要。主要用途は民生電化製品や自動車内装部品用途におけるIMDオーバーレイなど。
● Lexan 6060フィルム
3次曲面部品のIMDオーバーレイ用途に適し、印刷が可能な上、高光沢や優れた光線透過率、高い表面硬度を持つ。主にモバイル機器のハウジング用途など。
● Lexan OQ8DA両面コーティング シーテッドフィルム
優れた衝撃性能を持ち、印刷も可能。ディスプレイの窓レンズや電子機器のキーパッドに最適。
その他の展示:絶縁用途向けの難燃性フィルム
3種の新グレードに加えて、SABICは各種環境規制対応でUL準拠のLexan EFRフィルム製品群も展示紹介する。Lexan EFRは環境に配慮した透明および不透明フィルム製品であり、非臭素/非塩素の難燃性を特徴とし、EUのRoHSやWEEE 2006に準拠すると共に、自主的に製品からハロゲン化合物を排除することで、電機電子機器メーカーは現在の環境基準を超える製品の提供が可能となる。
また同社では、非ハロゲンでUL94 V-0の難燃性を特徴とするNoryl*(ノリル)EFR735フィルム製品も展示紹介する。このフィルム製品は現在PETフィルムが多用されている太陽光パネルのバックシートの代替用途を想定しており、優れた加水分解安定性、良好なラミネーションおよび密着性を特徴としている。また自動車分野においては、バッテリーケースの腐食性電解水溶液にも優れた耐薬品性を発揮することから、HEVやEVの電池スペーサー絶縁用途でも採用が期待されている。
その他の展示:IDカードの生産効率を向上し、カード寿命を延長するフィルム
さらに同社では、最近発表したIDカード向けのLexanフィルム技術も紹介する。IDカード用途においてはID窃盗や偽造対策に要求されるセキュリティ機能の強化に伴い、カードの多層化が進み製造工程が複雑化している。SABICのIDカード向けフィルム技術は、こうした製造工程の簡略化に貢献するものである。Lexan SDCX共押出フィルムは、白色不透明または透明なレキサンフィルムによるコア層と、レーザーマーキング可能な透明キャップ層の二層構造を持ち、フィルムの剥離を防ぐことができる。また、カードのオーバーレイ用Lexan SC92Eハードコートフィルムは、標準PCフィルムに比べ耐摩耗性や耐薬品性に優れるため、カード寿命の延長および消費資源の節約に貢献する。
その他の展示:LED照明とディスプレイ最新技術を実現するフィルム
SABICは、表面にランダム、レンズ、プリズムといった加工を施したLexan Illuminex*(イルミネックス)フィルム製品群を提供している。この拡散フィルムは、優れた遮蔽性と光透過性および輝度を示し、スマートフォンやタブレットといった携帯機器の液晶ディスプレイ(LCD)や、自動車内装のLEDダイヤルやHVACパネルおよびLED照明用途に適している。
Lexanフィルムは、高温環境下においても優れた光学品質と良好な寸法安定性を発揮し、単体厚み800μmまでのロール製品の提供が可能である。また多くのグレードは印刷に適しており、3次曲面形状に成形が可能。表面に特殊加工を施したグレードは、PC樹脂との溶融押出やカレンダー成形を1工程で行うことで、表面コーティング工程が不要となりコスト効率を向上できる。こうした特性を持つと共にPETに比べて最大15%低い密度を持つLexanフィルムは、リサイクルが容易で、コーティング処理されたPETと比べ最大30%の大幅なコスト削減が可能となる。
グローバルおよびローカルの視点に立った投資
SABICでは単層/複層の押出成形、ロール形状およびシーティングの製造能力を提供し、また販売代理店および加工パートナーを通じてスリッティングまたはシート断裁を行っている。SABICのアプリケーションデベロップメントセンターではラミネーション、折り曲げ加工、打ち抜き、スクリーン印刷、レーザーマーキング、3次曲面成形といったサービスを提供している。
またSABICはアジア市場への注力を続けており、最近では中国・南沙工場のLexan光学品質フィルム製造施設を拡張し最先端の押出加工設備を導入した。引き続きアジア地域においては、2012~2015年にかけて製造および生産能力の拡大を計画している。
SABICの高性能材料ソリューションについては、www.sabic-ip.comをご覧ください。技術関連のお問い合わせに関しては、次のサイトからご連絡ください。www.sabic-ip.com/prtechinquiry
Saudi Basic Industries Corporationについて
Saudi Basic Industries Corporation(SABIC)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他の先進的な熱可塑性樹脂、グリコール、メタノール、ならびに肥料のメーカーとして世界市場をリードする企業である。SABICはサウジアラビア、アメリカ大陸、ヨーロッパおよびアジア太平洋地区を拠点に生産活動を行っている。同社は40か国以上で事業を展開し、世界中で33,000人の従業員を擁している。同社の誇る充実した研究施設は、サウジアラビア、米国、オランダ、スペイン、インド、中国に18の専門の技術革新センターを配置している。SABICは2011年にはSR 292.1億(77.9億米ドル)の純利益を計上、総売上はSR 1,900億(506.7億米ドル)に上る。
SABICのイノベーティブプラスチックス事業について
SABICのイノベーティブプラスチックス事業部は、80年の操業実績を持つエンジニアリングプラスチックの大手グローバルサプライヤーで、お客様の緊急な課題を解決する画期的なソリューションを提供しています。現在、当社の売上は、数十億ドルに上り、世界35か国で約9,000人の従業員を雇用しています。SABICイノベーティブプラスチックスは、お客様とのコラボレーションや、新しいポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチック業界のリーダーであり続けます。当社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性樹脂、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどがあります。SABICイノベーティブプラスチックス(www.sabic-ip.com)は、Saudi Basic Industries Corporation(SABIC)の完全子会社です。
* SABICイノベーティブプラスチックスIP BVの商標です。
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