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計測器の校正機関として国際標準のA2LA認定を取得【OKI】
2018年3月27日
計測器の校正機関として国際標準のA2LA認定を取得
自動車産業における品質マネジメントシステムIATF16949が要求するISO/IEC17025校正に対応
OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービス事業会社OKIエンジニアリング(社長:柴田康典、本社:東京都練馬区、以下OEG)は、3月7日に、米国試験所認定協会(A2LA(注1))よりISO/IEC17025(注2)に基づく計測器校正(注3)機関の認定を取得し、同日より自動車産業向け品質マネジメントシステムの国際規格IATF16949(注4)対応の計測器校正サービスを開始しました。これによりOEGが校正した計測器には、国際標準であり、相互承認協定(MRA)(注5)により国際的に適用されるA2LA校正証明書が発行できます。
自動車産業分野でIoTの活用が進む中、使用される計測器も多様化しており、計測器校正の厳格な実施を求める傾向が強まっています。計測器校正の外部委託について、IATF16949では「外部試験所はISO/IEC17025またはこれに相当する国内基準に認定され、校正または試験報告書の認証書は、国家認定機関のマークを含んでいなければならない」ことが要求されています。OEGがこれまで認定を受けていたJCSS(注6)では、IoT化推進に伴ってますます重要性が増すEMC(注7)関連測定器の校正が認定項目に含まれていませんでした。
OEGはA2LA認定取得により、EMC関連測定器のISO/IEC17025に準拠する校正が可能となり、IATF16949に対応する校正項目範囲を大幅に拡大しました。今後、OEGが計測器を校正する機器には、今まで取得していたJCSS認定のほか、A2LA認定シンボル入りの校正証明書も発行でき、本証明書は相互承認協定(MRA)により国際的にも適用されます。
今後、さらに校正技術の向上や設備の充実を図り、ISO/IEC17025校正認定試験所として対応範囲拡大をめざし、お客様の製品の開発・製造・販売を支援していきます。
販売計画
価格
個別見積もり
販売目標
3000万円(年間)
サービス提供開始時期
2018年3月7日
用語解説
注1 : A2LA
American Association for Laboratory Accreditation:米国試験所認定協会。
注2:
ISO/IEC17025
試験所・校正機関が正確な測定/校正結果を生み出す能力があるかどうかを、権威ある第三者認定機関が認定する規格で、高い技術レベルの試験・校正を提供し、ILAC(注8)およびAPLAC(注9)加盟国に対しMRA(相互承認協定)が可能な校正証明書を使用することで、製品の輸出先で再び試験・校正を受ける必要が無く、グローバル市場への参入を容易にする。
注3:
計測器校正
電気製品等、製造上で製造時に使用されている測定器の表示値がどれくらい正しいか確認すること。
注4:
IATF16949
IATF(International Automotive Task Force:国際自動車産業特別委員会)が作成した自動車産業向けの品質マネジメントシステム。自動車メーカーに納入されることになる生産部品やサービス部品を製造する組織に適用される。
注5:
MRA
Mutual Recognition Arrangement:多国間の相互承認のこと。
注6:
JCSS
Japan Calibration Service System:計量法に基づく日本の校正事業者登録(認定)制度。
注7:
EMC
Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性。電子、電気機器が発する電磁波が他の機器やシステムに影響(EMI:Electro Magnetic Interference)を与えず、また他の機器、システムからの電磁妨害を受けても影響(EMS:Electro Magnetic Susceptibility)を受けないようにすること。
注8:
ILAC
International Laboratory Accreditation Cooperation:国際試験所認定協力機構。試験所・検査機関を認定する国際組織。
注9:
APLAC
Asia Pacific Laboratory Accreditation Cooperation:アジア太平洋試験所認定協力機構。APEC域内の試験所認定機関の協力組織。
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