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北米での電気自動車/プラグインハイブリッド車のスマート充電用通信ソリューションをアリアンコントロール社、Grid2Home社と共同で提供開始【ルネサス エレクトロニクス】

2012年3月26日

ルネサス エレクトロニクス㈱(代表取締役社長:赤尾 泰、以下ルネサス)は、このたび、電力線通信(PLC)のパートナーである加アリアンコントロール社、及び電力通信規格であるスマートエナジープロファイル(注1)のパートナーである米Grid2Home社と共同で、北米における電気自動車/プラグインハイブリット車の充電時に必要な充電器との通信システム用ソリューションを提供します。

本ソリューションでは、世界の自動車産業で幅広く使用されている当社のV850マイコンを搭載し、最新のスマートエナジープロファイル2.0に自動車用途では業界で初めて対応した評価プラットフォーム(SE-CPM)を提供開始します。これにより、安全で効率的な充電のための通信システム構築に貢献します。さらに、本SE-CPMでは、家庭内通信(ホームエリアネットワーク:HAN)とのスマートエナジープロファイルに準拠した通信が可能なため、自動車に充電したエネルギーを家庭での電力消費が大きい特定の期間に利用するなどの補完的な使用も可能となり、家庭全体での電力供給の安定化、効率化にも貢献できます。

電気自動車の普及に伴い、充電を安全に行い、電力供給を効率化/最小化するためのコントロールが重要になり、このために車両と充電器、充電器と電力供給網との間で必要なデータ通信を行うことが必要になります。更には、車両の認証、充電の課金等のためにも電力供給会社との通信が必要になります。 ルネサスは、こうした通信を可能にするために本SE-CPMを共同開発しており、ルネサスのV850マイコン、アリアンコントロール社のPLM-1(通信FSK[周波数偏移変調]モデム)及びGrid2Home社のスマートエナジーSE2.0ソフトウェア(G2H-SE2ソフトウェア)スタックで構成されています。

ルネサス エレクトロニクス株式会社マーケティング本部 自動車システム統括部 統括部長 金子 博昭は次のように述べています。
「アリアンコントロール社、Grid2Home社と共に開発したSE-CPMにおいて、ルネサスの32ビットマイコン『V850』でのスマートエナジープロファイル2.0対応通信コントロールを実現でき、優れたコストパフォーマンスの提供が可能となりました。当社はより良いスマート社会の構築に貢献するために、より発展したソリューションを提供していきます。例えば、周辺のアナログ部品とアリアンコントール社のIPをひとつの製品に統合する技術等を検討しております。」

アリアンコントロール自動車向け開発最高責任者のMario Lepage氏は、次のように述べています。
「本SE-CPMは、スマートエナジープロファイル2.0準拠のデータもしくは充電規格J2847準拠のデータを取り扱えます。SE-CPMは1.9MHzで扱える全ての通信が可能であり、標準コネクタ規格J1772に準拠した通信も可能となります。このため、電気自動車を開発する自動車メーカ、電気自動車向け充電器を開発するメーカに次世代の通信システムを構築する際のソリューションを提供できます」。

Grid2Home CEOのRick Kornfeld氏 は次のように述べています。
「ルネサスとの協業により、電気自動車充電システムの設計と評価にソリューションを提供できると期待しています。我々はGrid2HomeのG2H-SE2ソフトウェアが、ルネサスの『スマートエナジーSE-CPMリファレンスプラットフォーム』における動作に成功したことを嬉しく思います。」

また、SAE International(注2)通信タスクフォース議長のRich Scholer氏は、「今回のソリューションはSAEでの電気自動車と充電器間通信の標準化に大きく貢献するであろう。」と述べています。

アリアンコントロール社について

Ariane Controls社は電力線通信(PLC)技術の開発会社であり、差異化したネットワークソリューションを提供しています。そのオープンで協力的なアプローチにより、パートナーや顧客に家庭内、企業ビルや工場のオートメーション、スマートエナジーのための安価で非常に信頼性の高いナローバンドPLCソリューションを提供しています。詳しくは、下記のWebサイトをご参照下さい。
www.arianecontrols.com

Grid2Home社について

Grid2Home社はスマートグリッド接続の最先端技術を保有する通信ソフトウェア会社です。スマートメータや家電、電気自動車など幅広い分野で使用されており、標準規格に準拠したG2H-SE2ソフトウェアは、代表的な全ての半導体製品や802.15.4, 802.15.4g, 802.11物理層に移植することができ、最も効率良くフレキシブルに、簡単なインテグレーションでスマートグリッド製品開発をサポートできます。ホームエリアネットワーク(HAN)の標準通信プロトコルであるSmart Energy Profile(SEP 2)に取り組んでおり、Grid2Homeのマネージメントチームと幹部は、急成長するスマートグリッド市場においてビジネス手腕と共に通信プロトコルの専門知識を持ちあわせています。 詳しくは、下記のWebサイトをご参照下さい。
www.grid2home.com


(注1) スマートエナジープロファイル : ZigBee Allianceで採用する通信プロトコルZigBee Smart Energy Profile 2.0の略。

(注2) SAE:Society of Automotive Engineersの略。米国を拠点とし、交通、運輸、航空宇宙関係の技術者や専門家を会員とするグローバルな非営利的団体。

* ZigBeeはZigBee Alliance, Inc.の登録商標です。その他本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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