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真の車載用Grade 0のEEPROM【オン・セミコンダクター】

2017年6月15日

自動車業界において安全性は最優先事項であり、安全基準は時間の経過と共に厳しくなっています。横滑り防止装置やタイヤ空気圧監視システムなど、かつてはオプションまたは高級車市場に限られていた機能が義務化されつつあります。

これは、車載用ICの場合、信頼性と耐久性の要件の増化を意味します。自動車空間は、ノイズが多く、広範囲な温度にさらされるため、ICにとって最も過酷な環境の1つです。温度差が大きくないステアリングのようなアプリケーションでさえ、自動車メーカーはAEC認定のデバイスの信頼性と耐久性を求めています。

EEPROMなど非揮発性ストレージメディアの場合、期待されていることが2つあります。ひとつは苛酷な状況で正しく機能すること、もうひとつは電源を切ってもデータが失われないことです。他のICの場合、ストレスがかかるのは、実際に使用されている間だけです。データの保持に関して言えば、EEPROMは常に使用されていることになります。

長年に亘り、標準的な車載用EEPROMの定格は、温度範囲-40°C~125°CでAECQ-100 Grade 1でした。車両における電子部品の使用が広がり、安全基準が厳しくなる中、オン・セミコンダクターは、温度範囲-40°C~150°C でAECQ-100 Grade 0の EEPROMファミリを発表しました。このデバイスは、集積度1 kbおよび64 kbのシリアルEEPROMで、SOICおよびTSSOP 8ピンパッケージで提供されます。また、マイクロコントローラの古い機種でも現行の機種でも標準となっている、高速プロトコルのSPIを介して通信します。

このデバイスファミリは、Grade 1と比較してボード全体で改善が施されています。温度範囲が広いだけでなく、耐久性は400万回の書き込みサイクル(Grade 1 製品は100万回)、データ保持期間は200年(Grade 1 製品は100年)へと増加しています。最小供給電圧は、最大125°C までの温度範囲で1.7V、全温度範囲で2.5Vです。

エラーコード訂正機能は、各8ビットワードごとにハードウェア実装されています。ユーザーが1バイトのデータを書き込むと、デバイスは、そのデータを3冗長ビットで表したコードを自動的に保存します。1バイトデータの中の1ビットが壊れている場合、デバイスは、データを読み戻す際にその追加の冗長ビットと照合して、その壊れたビットを検出し、出力する前に自動的に修正します。このプロセスはユーザーには見えず、標準的なシリアルEEPROM と同じようにメモリに読み書きできます。

Grade 0の車載用EEPROMは、ストレスが多い環境で安全を最重視すべきアプリケーションに最適です。エンジン制御、トランスミッション電子部品、ステアリング、ブレーキ、エアバッグは、信頼性と耐久性が鍵となる分野であり、当社のGrade 0の車載用EEPROMファミリは、この分野での普及を目指しています。







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