タイに自動車向け商品の2番目の生産拠点を新設【NTN】

2012年2月13日

東南アジア地域の現地一貫生産体制を確立

NTN㈱（以下、NTN）は、東南アジア地域における自動車需要の拡大に対応するため、タイで2番目の生産拠点として、ピントン工業団地（チョンブリ県）に工場を新設します。また同時に、日本国内の協力メーカと鍛造・旋削の合弁会社を設立します。

CVJやハブベアリングなど自動車向け商品の生産能力を増強するとともに、インドなどを含めた東南アジア地域において、原材料から完成品までの現地一貫生産体制を確立します。

1．生産拠点新設の狙い

NTNは、成長市場における事業拡大や自動車事業の収益向上を目指し、2011年4月から3年間の中期経営計画「躍進2013」の中で、「現地・現物・現人」^*を加速させています。

アジア地域の自動車市場では、小型車やピックアップトラックなどの需要が増加しております。NTNは、自動車向け商品の現地生産の拡大と部品の現地調達によるコスト競争力の強化を図るとともに、現地一貫生産による生産性の向上と安定した高品質の維持により、同地域でシェア拡大を図ります。

これまでNTNは、タイのイースタンシーボード工業団地（ラヨーン県）のNTN Manufacturing（Thailand） Co.,Ltd（以下、NMTイースタンシーボード工場）で、CVJやハブベアリング等の自動車向け商品を生産しておりました。このたびタイで2番目の生産拠点として、ピントン工業団地にNMTピントン工場を新設し、生産能力の増強を図ります。また同じ敷地内に、高い製造技術を持つ高雄工業株式会社と、鍛造・旋削を行う合弁会社NTPT Company Limited（以下、NTPT）を設立し、現地一貫生産体制を整えます。

NMTピントン工場およびNTPTは、アセアンと他地域との自由貿易協定（FTA）などを柔軟に活用し、部品や原材料を現地で調達することでコスト競争力を高めます。またNTPTは自動車向け商品の半製品を、タイだけでなくインドや将来的には欧州や米州にも供給し、NTNグループの収益向上と同時に、長期化する円高に対する競争力を強化してまいります。

*「現地・現物・現人」:現地で、現地の材料や設備を用いて、現地の人が経営する体制の確立。

2． NMTピントン工場の概要

現在NMTイースタンシーボード工場で製造しているCVJを、より広い敷地を持つNMTピントン工場へ移設し能力増強を行います。同一敷地内で鍛造・旋削を行う合弁会社NTPTとの一貫生産や、部品の現地調達などにより、生産性とコスト競争力を高めシェア拡大を図ります。

CVJを移設した後の両工場では、ハブベアリングやボールベアリングなどCVJ以外の自動車向け商品の生産能力も順次増強してまいります。

（1）工場名
NMT ピントン工場

（2）所在地
タイチョンブリ県ピントン工業団地（海抜約40m）

（3）事業内容
自動車向け商品の製造・販売

（4）総投資額
約1,000百万バーツ（約25億円）

（5）敷地面積
約144,000m2（NMT所有総面積）

（6）延床面積
約10,000m2

（7）生産開始
2012年10月（予定）

（8）従業員
約220名（2014年度予定）

（9）売上高
約5,000百万バーツ（約125億円）（2015年度予定、現在の約2.5倍）

3．合弁会社（NTPT）の概要

NMTピントン工場の敷地内に、高い製造技術と品質管理ノウハウを持つ高雄工業株式会社と、鍛造・旋削を行う合弁会社NTPTを設立します。他地域との自由貿易協定（FTA）などを活用し、韓国などから材料を調達するとともに、NMTピントン工場との一貫生産により、生産性の向上と安定した高品質の維持、コスト競争力の強化を図ります。

NTPTは、生産した自動車向け商品の半製品を、タイだけでなく東南アジアや、欧州や米州のNTNグループ生産拠点に供給してまいります。

（1）会社名
NTPT Company Limited