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ハイブリッド車や電気自動車向け車載用ゲート駆動ICをサンプル出荷【IRジャパン】
2012年1月31日
インターナショナル・レクティファイアー
ハイブリッド車や電気自動車向け車載用ゲート駆動ICをサンプル出荷
~ パワー・トレイン設計を簡素化、小型8ピンSOP封止で実装面積削減 ~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)㈱(本社:東京都豊島区)は31日、車載用ゲート駆動IC「AUIR0815S」のサンプル出荷を開始しました。ハイブリッド車や電気自動車のパワー・トレインのインバータ段にある大きなIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)やMOSFETを駆動するために、10A以上の大電流を出力できることが特徴です。
AUIR0815Sは、出力インピーダンスと電力損失が非常に低いので、厳しい環境や高温の環境における動作が可能です。出力抵抗は、電流の吸い込み時が90mΩ、吐き出し時が180mΩ(いずれも標準値)。このICは、ハイサイド(*1)のプルアップnチャネルMOSFETと並列接続したpチャネルMOSFETを集積したので、負のゲート-ソース間電圧Vgs駆動と連続的なオン状態が可能という特徴があります。ターンオン時出力OUTHとターンオフ出力OUTLが分離されているので、大電力モーター駆動やスイッチング電源(SMPS)の用途で、EMI(電磁干渉)雑音やCdV/dt効果を制御するために不可欠なゲートの充放電を行うための2つの異なる
外付け抵抗の選択が可能です。伝播遅延時間はオン時/オフ時ともに250ns(標準値)。立ち上がり時間は260ns、降下時間は150ns(いずれも最大値)です。
AUIR0815は、厳しい自動車の駆動トレイン環境に対して必要なすべての保護機能や品質要求を備えた大電流駆動能力を提供することによって、インバータ・システムの設計を単純化します。
入力(IN)ピンにロー・レベルが入力された状態では、OUTLは低い方の電源電圧VEEにプルダウンされるので、マージンとIGBT選択肢が広がる、負のゲート駆動を可能にします。内蔵の貫通(シュートスルー)防止論理は、デッドタイム(*2)遅延を最適化して、同時にオンすることを避けためにOUTHとOUTLを制御します。加えて、低消費電流モードは、LPM入力ピンを介して起動することができます。これは、より遅い動作遅延の代わりにICの消費電力を低減します。
このICは、車載部品の品質規格AEC-Q100に準拠しています。パッケージは業界標準の8ピンSOP(SO-8)です。部材は鉛フリーで欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)準拠しています。ゼロ・ディフェクトを目標とするIR社の車載品質イニシアチブの対象製品です。品質基準はIR社のホームページ(www.irf.com)から入手できます。AUIR0815Sの1万個購入時の単価は0.99米ドルからの予定です(米国での参考価格)。「AUIR0815S」のデータシートはこちらです。
用語説明
*1) ハイサイド : 大電力スイッチング回路の出力に同極性のパワーMOSFET(通常はnチャネル)を直列に接続した構成(トーテムポール出力)で、上側のMOSFETをハイサイドMOSFET(電流を供給する役割)と呼びます。下側のMOSFETはローサイドMOSFET(電流を吸い込む役割)です。
*2) デッドタイム : ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETを同時にオフする期間のことです。ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETが同時にオンすると貫通(シュートスルー)電流が流れてMOSFETが破損することがあるので、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。
インターナショナル・レクティファイアー(IR®)社について
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモーターの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにIR社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国のカリフォルニア州エルセグンド。
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