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シェフラーとNTU、大都市向けモビリティの共同研究を開始【シェフラージャパン】
2017年3月27日
スマートモビリティデバイスを中心とした大都市向けソリューションの開発に向けて、
シンガポールの理工系大学との共同研究所を設立
シェフラーとNTU、大都市向けモビリティの共同研究を開始
電車を降りた後にスマートユニットを搭載した電動キックボードに飛び乗り、危険検知機能付のナビゲーションに従って帰宅したり、買い物の際にはこの電動キックボードをスマートカートに変形させて使用する―このような次世代のパーソナルモビリティデバイスが、シェフラーグループとシンガポールのNTU Singapore(南洋理工大学)の新しい共同研究所により、まもなく実現する可能性があります。この取り組みには、3年間で総額500万シンガポールドル(約4億円)の資金が提供されます。
ドイツ国外初のSHAREラボ
ドイツに本社を置くシェフラーグループは、NTUにSHARE(Schaeffler Hub for Advanced REsearch:シェフラー先端研究ハブ)の一端を担うラボ「SHARE at NTU」を設立します。ドイツ国外では初となるこのSHAREラボは、最新の2017年分野別QS世界大学ランキングで6位のNTU電気電子工学科(School of Electrical and Electronic Engineering)に設置されます。NTUは、工学分野でも世界4位にランク入りしています。
シェフラーのCEO代理でCTO(最高技術責任者)のペーター・グッツマー博士は次のように述べています。「シェフラーには、主にヨーロッパの大学と緊密に協力し、共同研究を行ってきた伝統があります。ドイツ国外に初のSHAREラボを設立する今回の合意により、アジア太平洋地域において長期的かつ強固な協力基盤を築いていきます」
スマートな都市内モビリティコンセプトのデモ
両者は本日、NTUのキャンパスで契約を締結しました。シェフラーはキャンパス内において、操縦桿を搭載した電動スケートボードのようなデバイスであるE-Board、自動ギアシフトシステムを搭載した電動バイクをはじめ、電動アシストペダルを搭載したシェフラーの未来志向の4輪バイオハイブリッドの2種類のモデルも披露され、パーソナルモビリティの先進技術のコンセプトについてデモを行いました。
未来の巨大都市向け技術を開発
新しい共同研究所では、未来の大都市向けのパーソナルモビリティやインテリジェントな交通システムについてさまざまな側面から研究が行われます。研究プロジェクトでは、シンガポールのパーソナルモビリティデバイスに対するユーザーの行動や、ユーザーの安全性とラストマイルの利便性を向上できるポータブルスマート技術の開発などが研究対象となります。
シェフラー・アジア太平洋地域CEO、アンドレアス・シックは次のように述べています。「シンガポールを大都市向けモビリティの研究・イノベーションのハブとして開発することがシェフラーの長期構想です。シンガポール政府の積極的な取り組みにより、同国は未来の大都市向け技術を開発するための理想的な場所となっています。シェフラーはこの機会を利用し、高等教育を受けた豊富な人材と協力していきたいと強く思っています」
NTUにあるシンガポール初のスマートモビリティのテストベッドを活用
NTU-NXPスマートモビリティ・テストベッドは、シェフラーとNTUの協力関係においても活用されます。このテストベッドは、スマートユニットを搭載した車両とNTUのキャンパス中の街頭に取り付けられたビデオカメラ付きロードサイドユニットで構成されています。
シェフラーとNTUは、パーソナルモビリティデバイスが、業界標準のワイヤレス通信技術であるV2X(vehicle-to-everything)を使用して、交通インフラや周囲の車両とシームレスに安全にやり取りできるようにするアプリケーションを開発していきます。
南洋理工大学について
研究に特化したシンガポールの国立大学である南洋理工大学(NTU Singapore)は、33,500名の大学生と大学院生が工学部、経営学部、理学部、芸術・社会科学部、学際的な大学院であるInterdisciplinary Graduate Schoolで学んでいます。また、医学部であるLee Kong Chian School of Medicineは、インペリアル・カレッジ・ロンドンと共同で設立されました。
さらに、NTUには、シンガポール国立教育研究所、S Rajaratnam School of International Studies、シンガポール地球観測所、シンガポール環境生物科学工学センターといった世界トップクラスの独立機関や、南洋環境水処理研究所(NEWRI)、南洋理工大学エネルギー研究所(ERI@N)、アジア消費者研究所(ACI)などの世界的な研究所があります。
*本リリースは、2017年3月20日にシンガポールで発表されたプレスリリースの抄訳です。
ペデレック(電動アシスト自転車)と小型電気自動車の中間のサイズと移動距離を実現するシェフラーのBio-Hybrid
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