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竹バイオエタノール委託事業の実証設備完成【JNC】
2012年01月19日
JNC㈱(本社:東京都千代田区、社長:森田美智男)は、2010年度から環境省の委託事業を受け、「竹からのバイオエタノール生産技術の実証設備」を2011年11月末、水俣製造所内に完成させました。今般、設備の操作性と安全性を確認したのち、試験運転を開始します。本実証プラントの設計・建設及び運転は、JNC㈱とJNCエンジニアリング㈱が担当しています。
本件は、環境省の平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業のうち、「竹からの高効率バイオエタノール生産技術の実用化開発」を受託したものです。
食糧と競合しない再生力の高い竹から、低炭素社会の実現に貢献できる新規のバイオエタノール生産システムを確立するため、国際的競争力を有する技術の開発と、実用化に向けた技術の開発を行うとともに、放置竹林の整備、森林の再生を並行して行います。
本実証設備は、熊本大学、崇城大学における研究成果を基に建設し、使用される原料の竹材は、水俣市及び株式会社みなまた環境テクノセンターが水俣市内から調達したものです。
2012年度末まで実証設備による試験を行ない、そのデータを基に、竹からバイオエタノール生産の事業性を検討します。
プラント構造
・ 敷地 : 24m×18m 430m2 屋内設備で二階建てデッキの構成
・ 設備内容 : 竹の粉を糖にする設備(糖化設備)や、糖液を発酵してバイオエタノールを作成する設備(発酵設備)など、9設備を設置。生産能力は実験設備のため確定できませんが、10kL/年程度と推測されます。
本事業での業務分担
(1)放置竹林からの伐採及び搬出システムに関する調査・技術開発
担当 : ㈱みなまた環境テクノセンター、水俣市、JNC㈱
内容 : 水俣市内および近隣地区の竹の資源量の調査、実証プラントへ供給する竹材の確保と竹材のチップ化、チップ化された竹材の供給安定性の検討。
今回実証プラントに供給する竹の粉は、水俣市内から収集されました。
(2)竹を原料としたバイオエタノール生産技術開発
担当 : 国立大学法人 熊本大学、学校法人君が淵学園崇城大学、JNC㈱
内容 : 竹からのバイオエタノール生産プロセス各工程の技術開発。
今回の発酵に使用する酵母は熊本大学、崇城大学で開発しました。副産物の有効利用法の検討も行います。
(3)実証プラントの設計、建設、運転
担当 : JNCエンジニアリング㈱、JNC㈱
内容 : 実証プラントの設計、建設および運転よる事業性検討。
これまでの経緯
2011年1月 実証プラントの設計完了
2011年2~4月 基盤工事完了
2011年6~8月 設備発注
2011年9~11月 設置工事
2011年12月 水運転(稼動検査)
2012年1月 試験運転開始
関係企業・団体
・株式会社みなまた環境テクノセンター
社長 田上 和俊 〒867-8105 熊本県水俣市浜松町5-98(水俣産業団地内)
・水俣市
〒867-8555 熊本県水俣市陣内1丁目1番1号
・国立大学法人 熊本大学 工学部
〒860-8555 熊本市黒髪2丁目39番1号
・学校法人君が淵学園 崇城大学 生物生命学部
〒860-0082 熊本県熊本市池田4-22-1
・JNCエンジニアリング株式会社
代表取締役社長 佐伯 誠次 〒260-0015 千葉県千葉市中央区富士見2丁目3番1号 塚本大千葉ビル8階
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