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『ULTAGE 超高温環境用深溝玉軸受』を開発【NTN】

2011年12月20日

【業界最高の長寿命化を実現。超高温環境下の高速・低トルク化に貢献】


NTN㈱(以下、NTN)は、超高温環境で使用される装置用に、特殊組成配合の固体潤滑剤を使用した『ULTAGE 超高温環境用深溝玉軸受』を開発しました。

現在、250℃以下の高温環境で使用される転がり軸受の潤滑剤には、フッ素グリースが使用されますが、250~400℃の超高温環境ではグリースの使用温度範囲を超えるため、転がり軸受ではなく、主にすべり軸受が採用されています。一方、高温炉内で稼働するフィルム延伸機の延伸ガイドローラ用軸受には、生産性向上や消費電力削減を目的として、高速、低トルクとなる転がり軸受採用の要求が増えています。

今回開発した「ULTAGE 超高温環境用深溝玉軸受」は、フッ素グリースに替えて、特殊組成配合の固体潤滑剤を採用すると同時に、内部設計の改良による潤滑剤の増量とその形状の最適化により、業界最高レベルとなる約2倍の長寿命化を実現しました。また、シールド板と固体潤滑剤の間に位置決めリングを付与し、潤滑剤を回転方向に案内する構造とすることで、転動体(玉)と潤滑剤が理想的な接触状態で円滑に回転します。これにより、軸受軌道面への安定した潤滑剤供給のほか、回転トルクを約1/4に低減しました。さらに、固体潤滑剤に金属カバーを装着することで、固体潤滑剤の消耗が進行した場合でも内外輪が分離しない構造としています。

NTNは、本開発品を超高温環境用途の対応商品として広く提案し、グローバルに市場展開してまいります。

特長

① 超高温環境下で約2倍の長寿命:業界最高
(350℃評価,当社高温用グリース仕様比)
→ 特殊組成配合の固体潤滑剤の採用および、内部設計の改良

② 回転トルク約1/4(当社高温用グリース仕様比)
→ 固体潤滑剤形状の最適化および、位置決めリングの付与

③ 軸受の非分離構造
→ 固体潤滑剤に「コ」の字状金属カバーの装着

用途

大気圧下で、400℃までの超高温環境用途

例)
フィルム延伸機 : 延伸ガイドローラ(テンタクリップ)
高温炉内設備 : 搬送ローラ
ガラス製造装置 : 成形工程部 、等

問い合わせ先

産業機械事業本部 産業機械技術
Tel. 0594-24-3565

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