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米国においてハイブリッド・電気自動車向けネオジム磁石を生産【日立金属】

2011年12月21日

日立金属㈱(本社:東京都港区、以下 日立金属)は、米国のフェライト磁石生産拠点であるHitachi Metals North Carolina, Ltd.に、ハイブリッド自動車、電気自動車向けネオジム磁石の工場を新設することと致しました。米国でのネオジム磁石生産の開始により、欧米地域で拡大が予想されるネオジム磁石需要に着実に対応してまいります。

1. 背景

環境規制の強化や原油価格の高騰などにより、欧米地域においてハイブリッド自動車、電気自動車向けをはじめとするネオジム磁石の需要拡大が予想されます。磁石需要の拡大に確実に対応するためには、中国のみに依存しないネオジム磁石原材料の確保に加え、供給までのリードタイム短縮、為替リスク回避が可能な地域での生産により、安定的なサプライチェーンを構築する必要があります。
日立金属は、ネオジム磁石の安定的なサプライチェーンの構築のために、これまで原材料確保の体制構築と併せ、米国でのネオジム磁石の生産に向けた検討を続けてまいりました。

2. 概要

日立金属は、米国のフェライト磁石生産拠点であるHitachi Metals North Carolina, Ltd.に、ハイブリッド自動車、電気自動車向けを中心とするネオジム磁石の工場を新設し、生産を開始することと致しました。
新工場では、原材料であるネオジム合金を使用してネオジム磁石生産を行い、原材料の確保と併せ、ネオジム磁石供給までのリードタイム短縮、為替リスク回避を図り、米国での安定的なサプライチェーンを構築します。
この新工場での生産により、欧米地域でのネオジム磁石の需要拡大に対応するだけでなく、日立金属全体として磁石供給能力の増強を図り、グローバルで拡大が予想されるネオジム磁石需要に着実に対応してまいります。

3. ネオジム磁石工場概要

建設地 :
1 Hitachi Metals Drive, China Grove, NC 28023-9461, U.S.A.
Hitachi Metals North Carolina, Ltd.内

投資額 :
約20億円

生産品目 :
ネオジム磁石

生産能力 :
約40 ton/月(量産開始時)から需要により順次拡大

4. スケジュール

着工 :
2012年2月

量産開始 :
2013年4月

【報道関係者からのお問い合わせ】
コミュニケーション室長  西家  TEL03-5765-4075

【お客様からのお問い合わせ】
NEOMAX カンパニー  企画部長  諏訪部  TEL03-5765-4051

ご参考

【Hitachi Metals North Carolina, Ltd.】
(1) 所在地 :
1 Hitachi Metals Drive, China Grove, NC 28023-9461, U.S.A.

(2) 代表者 :
Patrick Barton President & CEO

(3) 設立年月 :
1989 年12 月

(4) 事業内容 :
フェライト磁石の製造販売

(5) 資本金 :
10百万USドル(Hitachi Metals America, Ltd. 100%出資)

(6) 従業員数 :
65名

用語解説

ネオジム磁石
電気自動車やハイブリッド自動車の駆動モーター、エアコンや冷蔵庫などの省エネルギー家電、産業機械などで使用される永久磁石で磁気特性に優れる。主要成分は、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)、ホウ素(B)でNd-Fe-B(ネオジム鉄ボロン)系焼結磁石とも呼ばれる。当社が世界に先駆けて開発、量産を開始。

レアアース
希土類元素とも呼ばれる。元素周期表3属に属する元素で原子番号21のスカンジウム、原子番号39のイットリウムに原子番号57~71のランタノイドを加えた17元素の総称。ランタノイドには、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムが含まれる。


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