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新工場建設により微細合金粉末の生産能力を3倍に増強 ~ スマートフォンなどの市場拡大に対応 ~【エプソンアトミックス】

2011年12月8日

エプソンアトミックス、新工場建設により微細合金粉末の生産能力を3倍に増強
~ スマートフォンなどの市場拡大に対応 ~


セイコーエプソン㈱(本社:長野県諏訪市 社長:碓井 稔)のグループ会社で、微細合金粉末の製造において世界シェアNo.1のエプソンアトミックス㈱(本社:青森県八戸市 社長:小口 敏、以下エプソンアトミックス)は、スマートフォンなどの高機能モバイル機器、自動車、医療機器などの市場拡大に対応するために、約32億円の投資を行って八戸北インター工業団地(青森県八戸市)に新工場を建設し、高圧水アトマイズ法(*1)による微細合金粉末の生産能力を現在の約3 倍に増強します。

エプソンアトミックスの微細合金粉末は、その原材料・用途により、主に磁性材料粉末とMIM(MetalInjection Molding)(*2)用粉末の2種類に分けられます。エプソンアトミックスは、高周波炉により溶解した金属に高圧水を当てて霧状に飛散させ、それを急速冷却させる高圧水アトマイズ法に独自の工夫を加え、ミクロン単位という微細サイズでありながら成分・特性が均一で安定した微細合金粉末を提供しています。
磁気特性を持った磁性材料粉末は、スマートフォン、ノートパソコンなど高機能モバイル機器の電圧を制御するために必要なインダクター、チョークコイル、リアクトルなどの電子部品の原材料として使用されています。中でもエプソンアトミックスの磁性材料粉末は、エネルギー伝導性に優れているため、電圧制御部品の低消費電力・小型化、高周波・大電流対応に大きく貢献しています。世界的に成長を続けているモバイル機器市場だけでなく、新たな材料用途として自動車産業や省エネ産業などからも高い注目を集めており、今後さらなる市場拡大が見込まれています。
MIM用粉末は、複雑な形状でありながら高精度・高強度が求められる、医療用特殊機器や自動車エンジン用などの金属射出成形部品の原材料として使用されています。エプソンアトミックスのMIM用粉末は、ステンレス鋼や低合金鋼などさまざまなラインアップをそろえ、さらには用途に応じて粉末の粒径を調整できるため、金属射出成形部品の強度向上などに寄与しています。医療、自動車産業などの市場成長に伴い、今後も安定した需要が見込まれています。

エプソンアトミックスはこれらの市場拡大に対応するために、約32億円の投資を行い八戸北インター工業団地に新工場を建設し、高圧水アトマイズ法による磁性材料粉末およびMIM 用粉末の生産能力を、現在の約3倍にあたる年間約1 万トンまで増強します。なお、新工場は2012年度上期に着工し、2013年度下期の稼動を予定しています。

エプソンアトミックスは、独自の金属粉末製造技術を強みとし、今後も常にお客様の視点で商品・サービスの品質を最優先に考え、品質第一に徹し、お客様に喜ばれ、信頼される商品・サービスを創り続けてまいります。

※微細合金粉末の2010年金額ベースにおける市場シェア(2011年4月、エプソンアトミックス調べ)

新工場概要

エプソンアトミックス 会社概要

詳細はエプソンアトミックスのホームページ(http://www.atmix.co.jp)をご参照ください。

用語説明

(*1) 高圧水アトマイズ法
微細合金粉末の製造方法の一つ。高周波炉により溶解した金属を高圧水によって微細化し、それを急速冷却させ、微細合金粉末を製造する。

(*2) MIM(Metal Injection Molding)
射出成形と粉末冶金の特徴を併せ持った最新の金属加工方法。MIM により、微細合金粉末を高精度・高密度・高強度のさまざまな形状をした部品に加工することが可能。


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