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米国 AFMWorkshop社と総代理店契約を締結【東陽テクニカ】

2016年9月2日

米国 AFMWorkshop社と総代理店契約を締結
~500万円以下の低価格・高性能原子間力顕微鏡を日本市場に投入~


㈱東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝、以下 東陽テクニカ)は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope、以下 AFM)の更なる普及と市場拡大を目指し、高性能でありながら低価格なAFMを製造・販売する米国AFMWorkshop社(本社:米国カリフォルニア州)と国内総代理店契約を締結いたしました。
テーブルトップ原子間力顕微鏡「TT-2 AFM」、および、チップスキャン式原子間力顕微鏡「NP-AFM」の販売を2016年9月5日より開始いたします。



AFMは、ナノメートルオーダーにまで先鋭化された探針(プローブ)と試料との間に働く原子間力を検出し、0.1nm※1レベルの凹凸を定量的に測定できる装置です。他の多くの顕微鏡で必要とされる試料表面の前処理が不要で、簡単かつ非破壊で最表面の凹凸形状を定量的に評価できるため、学術・産業を問わず幅広い分野、特に、先端研究の分野で多く利用されています。
従来、試料の表面粗さの測定には、光学式顕微鏡や触針式粗さ計が広く用いられてきましたが、製品の小型化や精密化が進み、産業界ではより微小な凹凸が測定できる装置が求められています。ナノメートルからミクロン範囲の表面粗さや段差測定にはAFMが適しているものの、各社が採用しているクローズドループ制御機能※2を搭載した測定精度が高く、高精度で高分解能なAFMは1,000万円以上と高価なため、導入が難しいケースが多くあります。
1989年に日本で初めてAFMを発売して以来、国内で累計1,000台以上のAFMの販売実績を持ち、技術サポート、アプリケーションサポート、保守を提供し続けている東陽テクニカは、今回、クローズドループ制御機能を搭載した高性能AFMの2製品を500万円以下の価格で販売します。どちらもテーブルトップ(卓上)に置いた際の占有面積が小さいコンパクトな形状で、テーブルトップ原子間力顕微鏡「TT-2 AFM」は試料を動かしスキャンするシンプルな構造、チップスキャン式原子間力顕微鏡「NP-AFM」はプローブを動かしスキャンする大型試料の測定に適したタイプです。さらに、試料とプローブとの間の力を制御する機構として一般的な“光てこ方式※3”を採用、AFMプローブ専業メーカーが販売している全てのプローブを使用することができます。このため、多種多様な中から適切なプローブを選ぶことによって、あらゆる形状評価を行うことができます。また、各種アプリケーションに利用できる多彩なオプション機能があり、微小電流測定や溶液中の測定などにも対応できます。
高性能のAFMを低価格で入手でき、高精度・高分解能の表面粗さや段差測定が、少ない投資で実現できます。信頼性の高い測定データを活かした研究開発や製品の品質向上などに寄与します。


【製品の特長 : 「TT-2 AFM」および「NP-AFM」】
クローズドループスキャナを標準搭載
豊富なスキャンモード
 コンタクトモード、加振(AC)モード、位相イメージング、水平力顕微鏡(LFM)、フォースカーブ、
 表面電位顕微鏡(KFM)、磁気力顕微鏡(MFM)、コンダクティブAFMなど (一部はオプション対応)
ビデオ光学顕微鏡を標準装備
スキャナ
「TT-2 AFM」:50×50×17μmまたは 高分解能15×15×7μm
「NP-AFM」:40×40×16μmまたは 高分解能40×40×7μm
厚いサンプルにも対応できるステージ
「TT-2 AFM」:25.4×25.4×19mm
「NP-AFM」:50.8×76.2×12mm
幅広い拡張性
豊富なラインアップで、様々な測定用途に活用できるNanoWorld社製AFMプローブ
各種AFMのファイル形式に対応し、粗さ解析や粒子解析が特長のSPIP画像解析ソフトウェア


【製品データ】
① テーブルトップ原子間力顕微鏡「TT-2 AFM」
標準価格 : ¥4,700,000~(税別)
販売開始 : 2016年9月5日

② チップスキャン式原子間力顕微鏡「NP-AFM」
標準価格 : ¥4,900,000~(税別)
販売開始 : 2016年9月5日


【“JASIS 2016” に実機を展示】
9月7日(水)~9日(金)に幕張メッセで開催される、アジア最大規模の分析機器・科学機器関連の展示会“JASIS 2016”に、「TT-2 AFM」の実機を展示します。他にも、各種AFMプローブ、画像解析ソフトウェア、走査電子顕微鏡、マイクロ/ナノCTスキャナ、薄膜硬度計、マイクロXRFなど、様々な先端分析機器を展示します。
東陽テクニカブース : 国際展示場6ホール<A404>


※1 nm(ナノメートル) : 1ナノメートルは10億分の1メートル。
※2 クローズドループ制御機能 :
    AFMスキャナの駆動にはピエゾ(圧電素子)が用いられるが、その伸縮特性は非線形性で測定精度が上がらな
    い。また、目的の測定位置への瞬時のズームインもできないため測定時間が大幅にかかり、測定者の負担となっ
    ている。これらの問題を解決するために開発されたのが、ピエゾの伸縮をセンサーによりリアルタイムで検出し
    て補正するクローズドループ制御機能。これによりピエゾの位置を正確に制御することができ、測長精度や再現
    性の向上に加えて位置決めも素早く実行できるため、迅速かつ正確なAFM測定が実現できる。
※3 光てこ方式 :
    AFM用プローブのカンチレバー(片持ち梁)先端にレーザー光を照射してその反射光を利用し、試料と探針との
    間の力をnN(ナノニュートン)レベルに制御する力制御方式で、ほぼ全てのAFMで使われている。


<AFMWorkshop社について>
AFMWorkshop社は2010年に米国カリフォルニア州で設立されました。創業者Dr. Paul Westは30年以上わたるAFM開発およびアプリケーション研究の経験を持ち、多くの特許を取得しています。
AFM装置の新機軸・製造・操作に関する長年のノウハウを生かした革新的設計により、高性能AFMを非常に低価格で供給できる実力を持つとともに、AFM操作の教育にも力を注いでいる企業です。
AFMWorkshop社サイト : http://www.afmworkshop.com/

 

<㈱東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953(昭和28)年の設立時より「技術と情報」をキーワードに日本の技術発展に寄与することを使命として、主として最先端の 「測るツール」 を欧米の電子計測器メーカーより輸入し、日本の研究・開発者に提供してきました。さらに、「電子技術センター」における修理、校正、技術サポートや自社製品の開発、「テクノロジーインターフェースセンター」で行うお客様向けの各種セミナー、トレーニングなどの取組みは、530名を超える全従業員の約7割を占めるエンジニアの技術力に裏付けられています。東陽テクニカはこれからも「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、「テクノロジーインターフェース」の使命を果たすべく努力してまいります。
東陽テクニカWebサイト : http://www.toyo.co.jp/


★ 本件に関するお問い合わせ先 ★

㈱東陽テクニカ 分析システム営業部
TEL : 03-3245-1239(直通) E-mail : bunseki@toyo.co.jp
「TT-2 AFM」製品ページ :
http://www.toyo.co.jp/microscopy/products/detail/tt2afm.html


※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。








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