小型・面実装タイプ車載用絶縁型DC-DCコンバータの開発【村田製作所】

2016年8月18日

要旨

村田製作所は、小型・面実装タイプの車載用絶縁型DC-DCコンバータ MYISシリーズを開発しました。
電気自動車（以下EV）/ハイブリッド車（以下HEV）/プラグインハイブリッド車（以下PHEV）などの2バッテリシステムや、EV/PHEVなどのチャージャシステムでお使いいただけます。
本製品の生産はMurata Electronics （Thailand）, Ltd. で、2016年12月から量産します。サンプル価格は1000円です。
なお本製品は2016年8月24日～26日に深圳会展中心（中国深圳）で開催される「ELEXCON2016」に展示いたします。

背景

車載市場においては、EV・HEV・PHEVのような2バッテリシステムを搭載した車が増えてきています。また、EV・PHEVにおいては、従来の+12Vバッテリで駆動する制御系回路と高電圧バッテリで駆動する回路、さらに充電用にAC電源制御回路が共存しています。これらのように複数の異なる電圧をまたぐ電源供給時には各々を絶縁する必要があります。
この絶縁型DC-DCコンバータMYISシリーズは、AEC-Qに準拠した部品によって構成された小型・絶縁型DC-DCコンバータです。フォトカプラを使わず、絶縁シートタイプトランスを用いることで、高絶縁耐圧・高信頼性・小型化を実現しました。
また、今まで挿入端子タイプの電源モジュールはありましたが、お客様の基板両面に実装スペースが必要でした。当製品は面実装型円柱端子を採用することで、お客様の基板においてスルーホールが不要になると同時に、電源モジュール自体の小型化も実現しました。これにより基板占有面積が小さくなり、回路設計の自由度がアップしました。