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ルームミラーにカメラモニター機能を搭載した電子ルームミラー「ハイブリッドインナーミラー」「マルチミラーシステム」を開発【村上開明堂】
2016年6月17日
自動車用バックミラーメーカー国内最大手の㈱村上開明堂(本社:静岡県静岡市葵区、代表取締役社長:村上太郎、以下村上開明堂)は、ルームミラーにカメラモニター機能を搭載した電子ルームミラー「ハイブリッドインナーミラー」「マルチミラーシステム」を開発いたしました。
同製品は、室内ルームミラーのディスプレイ全面に車輌の後方および側後方の状況を映し出すモニターシステムであります。従来のルームミラーにエレクトロデバイスを付加することにより、法改正および安全運転に対するニーズの高まりや満足度の向上を目指して開発されたものであり、業界初の特殊ミラー素子によるディスプレイやカメラのデジタル化により従来製品と比べ、大幅に視認性を向上しております。
また、従来のルームミラーとカメラモニター機能を必要に応じて使い分けることができ、故障・事故などの電源喪失時や乗車前後のエンジンOFF 時にも、自動で従来ミラーに切り替わる、フェールセーフ機能も有しております。
1.開発の背景
自動車の周辺視認に対する法改正がグローバルで実施され、2016年からR46(欧州、日本、中国)、2018年よりKT法(米国)が完全施行されます。一方、安全運転のニーズの高まりから、先進運転支援システム(ADAS)の取り組みがグローバルで進み、採用車種が拡大しております。
この様な環境の変化の中、これまで周辺視認装置を製造してきた村上開明堂は、従来のミラーの良さを残しつつ、エレクトロニクスデバイスを付加する事により、法改正や安全運転に対するニーズの満足度をさらに向上させた製品の開発を進めてまいりました。
※1 R46 車輌後方視認の安全法規。「後写鏡を」から「後写鏡等を」に改訂が予定されている。
※2 KT 法車輌後退時に歩行者の巻き込み事故を防止するためにバックモニターカメラの搭載を義務付けた法規。
2.開発品の構成
今回、村上開明堂が開発した電子インナーミラーは、1画面タイプと3分割画面の2種類があり、自動車メーカーの車種やニーズに合わせた選択が可能となっております。
①ハイブリッドインナーミラー(Hybrid Inner Mirror)
・1画面(ミラー機能付き)+2カメラ(後方、下後方)
②マルチミラーシステム(Multi Mirror System)
・3分割画面(ミラー機能付き)+4カメラ(右側方、左側方、後方、下後方)
①ハイブリッドインナーミラー(Hybrid Inner Mirror)
②マルチミラーシステム(Multi Mirror System)
3.開発品の特長
今回の開発品は、村上開明堂がこれまで安全視認システムメーカーとして安全性/快適性を追求・蓄積してきたミラー設計のノウハウを応用発展させた電子ルームミラーとして、以下の特長があります。
「ハイブリッドインナーミラー」「マルチミラーシステム」共通の特長
・モニターの取付け位置に、最も視認性に優れたルームミラーの場所を選択
・衝突時の乗務員保護の為、安全実績のある従来ミラーの取付け構造を応用
・車輌取り付けの制約条件を考慮しつつ、機能を最大限に発揮できる製品
・特殊ミラー素子による、「低消費電力」で「明るく」、かつ「発熱を抑える」ディスプレイ
・電源OFF 時でも自動で鏡に切り替え、電源ON 時ではディスプレイを表示
・カメラのデジタル化により夜間でも視認性が高く、かつスムーズな描画を表示
・リバースギヤの作動時に、従来は死角だった車輌後方下部の確認が可能
3分割画面タイプ「マルチミラーシステム」の特長
・従来のミラーでは確認できなかった、側方の死角を大幅に削減
・視線の移動をせずに左右後方をルームミラーで一括して確認が可能
4.今後の展開
「ハイブリッドインナーミラー」「マルチミラーシステム」の量産時期は2018年度を予定しております。
≪本件に関するお問い合わせ先≫
㈱村上開明堂
経営管理部経営企画課
電話 : 054-253-1876
e-mail : takasima@murakami-kaimeido.co.jp
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