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次世代EV用「インホイールモータ搭載:4輪独立駆動操舵システム」を開発 【NTN】

2011年11月21日

独自のインホイールモータシステムと新開発の独立操舵システムにより、
“その場回転移動”や“真横方向移動”を実現

NTN㈱(以下、NTN)は、新たに開発した小型転舵アクチュエータによる操舵システムと電動コミュータ用インホイールモータシステム*1)を組み合わせ、次世代EVとして期待される二人乗り4輪電動コミュータ用に「インホイールモータ搭載:4輪独立駆動操舵システム」(以下、本システム)を開発しました。

インホイールモータ駆動方式は、モータや減速機を直接ホイールに取り付けることで、駆動力がタイヤへ直接伝達されるため効率も良く、車両レイアウトの自由度や室内空間の確保、重量も軽量化されます。またドライブシャフトが不要になるため、車輪を真横に転舵した状態でも駆動が可能です。

本システムでは、上記特長を持つ電動コミュータ用インホイールモータと、新たに開発した小型転舵アクチュエータを一体化した非常にコンパクトな駆動・転舵機構を4輪すべてに組み込み、4輪の駆動と操舵を連携して制御(協調制御)するようにしました。

今回、本システムによる協調制御の実用性や特長を実証するために、小型二人乗り4輪電動コミュータのコンセプトモデル(以下、デモ車両:『Q’mo』*2))を試作しました。デモ車両では、通常の前進・後退走行に加え、4輪の車軸がそれぞれ車両の中心に向かうように転舵することによる“その場回転移動”や、4輪すべてを真横90度方向まで転舵することによる“真横方向移動”が可能です。女性や高齢者の近距離の買い物や送迎などの街中での利用のほか、観光地や空港・病院など建物内の移動のための小型モビリティ用として、今後、本システムの活用の場が広がると考えています。

NTNは、デモ車両を第42回東京モーターショー2011(12月2日~11日、東京ビッグサイトにて開催)に出展します。インホイールモータ駆動方式がもたらす小型EVの楽しさ・便利さ(“その場回転移動”や“真横方向移動”などのデモ走行を実施予定)をアピールし、来場する方々にその特長を実感していただきます。

また、今後も実証実験等を推進し、次世代EVの構成要素となるインホイールモータシステム等の有効性を確認するとともに、実用性を高めてまいります。

*1) 2011年3月11日に新商品として発表
*2) 『Q’mo』(キューモ):「Q」+ 「mo(bility)」
「Q」は「Quattro」…数字の「4」→4輪独立駆動・操舵、「Quest」…「探索」・「探求」

特長

(1) 小型インホイールモータと新規開発の転舵アクチュエータによるコンパクトな4輪独立駆動操舵システム
(2) 通常の走行モードに加え、“その場回転移動”や“真横方向移動”を実現

出展品の図

車両移動モード


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