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3Dプリンター向けのシステムソリューション【BASFジャパン】

2015年11月26日

(本資料は2015年11月17日にドイツで発表されたプレスリリースの和訳です。)

■ BASF、LSS、Farsoon、3社共同でレーザー焼結方式3Dプリンターを用いた部品製造のための ソリューションを
  開発
■ 高い強度と熱安定性を備えた新しい材料を採用

世界をリードする化学会社BASF、粉末焼結積層造形(レーザー焼結方式:SLSおよび金属粉末溶融結合:SLM)システムの製造業者であるFarsoon Hi-tech(华 曙高科)、および3Dプリンター 向けのサポートおよびフィールドサービスのサプライヤーであるLaser-Sinter-Service(LSS)は、顧客固有のニーズにも対応可能な、3Dプリンター向けの材料・装置・テクノロジー・サービスを統合したソリューションを共同で開発しています 。

プラスチック部品を個別に成形する、3Dプリンターを用いた製造方法は、各産業でますます注目を集めています。レーザー焼結方式は、3Dプリンター分野で使用される方法のひとつで、設計された3次元図に従って、レーザーがポリアミドなどの粉末に照射されます。レーザーに照射された原料粉末は溶け、目的とする3次元形状が1層ずつ成形・積層されていきます。

従来、多くの複雑なプラスチック部品が射出成形法によって生産されてきました。これに対して3D技術には、鋳型を必要としないことで小規模生産でも費用を抑えることができ、時間を削減できるという決定的なメリットがあります。このため、部品メーカーは、顧客の要望により迅速かつ個別に対応することができます。

しかし、現在市場で提供されている材料は、長期耐久性や機械耐性・化学耐性の点で、産業用の機能部品に求められる高い品質を満たせていない状況です。航空業界、自動車業界、および消費財業界 においては、特に部品形状と重量に高い精度が求められています。

LSSでマネージングディレクターを務めるギド・アルベヒト氏は、次のように述べています。「当社はオープンプラットフォーム、すなわちお客様があらゆる製造業者の材料も自由に使用できるスキームを提供します。さらに、当社とBASF、Farsoonは、材料・装置・プロセスの連携が必要とされる機能部品の製造に向けて、お客様と共に解決策を見出していきます。」LSSは、3Dプリンターに関するコンサルティング、設計、およびサービスを通してお客様をサポートします。LSSの高い専門性により、BASFの新しい成形材料であるポリアミド6を用いたFarsoonの3Dプリンターで、お客様が求めるアプリケーションの実現・生産が可能になります。

この提携においてBASFはポリアミド6のレーザー焼結方式用パウダーを開発しました。このパウダー は、パートナーやお客様と共に、ニーズに合わせて適応させることが可能です。この革新的な材料からつくられる部品は、従来のポリアミド12からつくられた部品と比べて、強度および熱安定性に優れています。

BASFの3Dプリンティング・イノベーション事業のビジネスディレクターを務めるディルク・サイモンは、次のように述べています。「BASFはお客様に、機能部品などの連続生産に更に適した材料を提供したいと考えています。材料がもつ特性とFarsoonの装置との連携により、これを実現することができます。さらに、当社の材料は、優れたリサイクル性をも持ち合わせています。」

Farsoonのジュ・シャオシュー会長は、次のように述べています。「Farsoonは、お客様に新しいプロセスおよび材料のソリューションを提供するために、BASFおよびLSSと密接に連携してきました。当社のレーザー焼結方式3Dプリンターの開発および材料加工における知見と、BASFの材料開発における知見が相まって、幅広い分野および材料に適した非常に優れた 装置を開発することが可能になりました。」


BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は2015年、創立150周年を迎え、これまで以上に化学でいい関係をつくっていきます。製品ラインは、化学品、プラスチック、高性能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは、世界をリードする化学会社として、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、BASFは科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。BASFの製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。BASFは「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を企業目標に掲げ、これらの活動を実施しています。2014年の売上は約740億ユーロで、従業員数は約11万3000人です。 www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。


Laser-Sinter-Service GmbH(LSS)について
LSSは、レーザー焼結方式(SLS)および光造形法分野におけるサポートおよびサービスプロバイダーとしてヨーロッパで操業している、十年以上の歴史を持つ会社です。LSSはサポート業務に加えて、最先端の性能とカスタマイズソリューションを提供しており、SLSおよび光造形法による材料、あらゆる材料向けのアプリケーションサポートも提供しています。さらに、LSSのパートナーであるFarsoon社とProdways社とともに、SLSおよびMOVINGLight®テクノロジー分野における業界用3Dプリンター向けのオープンプラットフォーム・ストラテジーについてもサポートを提供しています。材料サプライヤーとの強力なネットワークにより、LSSは、お客様の要望以上のソリューションを提供、開発することができます。LSSの成功は、高いモチベーションと柔軟性を持つチームと、付加プロトタイピングおよび付加製造装置における確かな技術経験との結びつきによるものです。さらに詳しい情報は、こちらwww.lss-europe.comをご確認ください。


Hunan Farsoon High-tech(华曙高科)について
Hunan Farsoon High-techは、2009年にDr. Xu Xiaoshuにより創業されたレーザー焼結方式(SLS)および金属粉末溶融結合方式(SLM)の総合ソリューションのサプライヤーです。Dr. Xuは、焼結技術における第一人者の1人で、米国をはじめ海外で本技術の開発に15年以上携わっています。以前は、レーザー焼結技術の先駆者的存在である米国DTM社で先進処理マネージャーとして、今日多くのレーザー焼結装置で使用されているクリティカルなコントロールシステムの開発を担当していました。Farsoonは、SLS装置および材料、ラピッドプロトタイピング処理サービス、およびSLS技術サービスサポートに関する研究開発と製造に特化し、イノベーションと投資を行っています。Farsoonは2010年に、中国初となるハイエンドのSLS装置の開発に成功しました。これと同時に、Farsoonは自社ラインのナイロン材料を開発しており、これにより、SLS装置と材料両方における世界で唯一の製造業者となっています。さらに詳しい情報は、こちらwww.farsoon.netをご確認ください。








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