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駐車が簡単に : ZFのスマート・パーキング・アシスト【ゼット・エフ・ジャパン】

2015年11月2日


■ シャシ、ドライブライン、エレクトロニクスを駆使した運転支援ソリューション
■ 完全に自動化され最小限の動きで電気自動車を駐車
■ スマートデバイスを利用して車外からも駐車プロセスの起動が可能

ZFは、都市環境におけるニーズに対して、運転支援システムの一つであるスマート・パーキング・アシスト機能を提案しています。電子システムのネットワーク化とシャシおよびドライブラインにおける新しいアプローチを採用したZFのスマート・パーキング・アシストは、適切な駐車スペースを決定し、電気自動車であるZFのアドバンストアーバンビークルを全自動で駐車します。それを可能にする技術が、75°の操舵角をもつ新しいフロントアクスル構造です。また、車輪付近に組み込まれた純電気式アクスル駆動のエレクトリック・ツイストビーム(eTB)にはトルクベクタリング機能が備えられ、フロントアクスルの動きを支援します。合計14基のセンサーが駐車スペースを検索し、駐車動作中は車両の動きを正確に決定します。関連システムはすべて電子制御され、狭い場所への縦列・並列駐車も行えるようになっています。車外からもスマートウォッチやスマートフォンを利用してシステムを起動できるので、乗車や降車スペースに悩む必要もありません。

ZFグループ研究開発部門の責任者、ヘラルド・ナウンハイマー博士は次のように言っています。「スマート・パーキング・アシストは、ZFアドバンスト・アーバン・ビークルのキーとなる機能で、数多くの実用的な利便性を具体的に示してくれています。システムは、適切な駐車スペースを決定するだけでなく、完全に自動で駐車することを可能します。ドライバーは車外からでもスマートデバイスを使って操作することができます。また、このシステムが多くの車に使用されるようになれば、大規模都市や中規模都市で不足する駐車スペースを適切に、効率的に利用できるようになるでしょう。」

革新的なフロントアクスル構造 : ハードウェアに表れる差
現在の標準的な駐車支援機能はすべてのシステムがシームレスに通信する方式を採用していますが、ZFのスマート・パーキング・アシストの大きな特徴はそのハードウェアです。ZFの駐車支援機能は、機敏に動作するフロントアクスルと75°に達する操舵角を基盤としています。新しいシャシ構造によって駐車動作中の操作が大幅に軽減されているため、ZFのアドバンストアーバンビークルは狭いスペースにも最小限の動きで縦列駐車や並列駐車が可能です。サブコンパクトカーの限られた車体構造にこのシステムを搭載するため、乗用車プロトタイプでは車体前方の構造的な変更が加えられました。通常のストラット式サスペンションの代わりに、鎌のような形のホイールキャリヤで接続された2本のコントロールアームのあるシャシを採用。このアクスルの運動学的特性と電気式パワーステアリングシステムのステアリングギヤの改良により、大きい操舵角が可能になりました。また、75°の操舵角に対応するため、ホイールアーチにも十分な空間を取る必要がありました。

トルクベクタリング : リア・アクスルによる操舵補助
この運転支援機能は、トルクベクタリング、すなわち駆動力を左右に各車輪に独立して分配できる純電気式駆動のリア・アクスルで支援されています。この構造は、ZF独自の半独立リアサスペンション、エレクトリック・ツイストビーム(eTB)を基に考えられました。eTBでは、小型の駆動ユニットが左右それぞれのホイールに取り付けられています。40kW×2の電力を供給する電気モーターとトランスミッションが軽量アルミケーシングに格納されており、駆動トルクが2基のモーターを通じて独立して車輪に分配されます。このトルクベクタリングがフロントアクスルの転舵運動を補完する役割を果たしています。トルクベクタリングは、改良したフロントアクスルの運動学的特性を支援すると同時に、転回時や駐車スペースへの出入り時には独立して動作できるようになっています。

システムのネットワーク化 – 車両にとらわれることなく
システムのネットワーク化はスマート・パーキング・アシストのもう1つの核となるコンポーネントです。電子制御ユニットが車体周囲に組み込まれた12基の超音波センサーとフロントアクスル付近に組み込まれた2基の赤外線センサーを通じて適切な駐車スペースの測定や決定に必要な情報を収集します。このセンサーシステムは、歩行速度での自動走行を行う機能と連携しています。駐車支援機能は、場所や経路を可能な限り正確に決定する能力に大きく左右されるため、ZFはオドメトリ、すなわち、車輪の回転数を利用して走行距離を測定する方法も最適化しました。

情報は中央制御ユニットで処理され、電動ステアリングによる舵角やトルクベクタリングによる車輪の駆動といった、全自動での駐車に必要なシステムが起動されます。制御装置からの情報や入力オプションは、アドバンストアーバンビークルのその他の機能と同様、HMIインターフェースを通じてドライバーや搭乗者に表示されます。ドライバーは車内ではコンソールに格納されたタブレットPCを通じて操作することができます。また、車外でもHMIを利用することが可能です。スマートデバイスを使用して車外から制御装置を起動することも可能なため、狭いスペースに並列駐車を行う前にドライバーが降車できるので、大変便利です。







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