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たったの2秒でAFMの顕微鏡イメージを取得 超高速スキャン原子間力顕微鏡を販売“JASIS 2015”に出展【東陽テクニカ】
2015年9月1日
たったの2秒でAFMの顕微鏡イメージを取得
超高速スキャン原子間力顕微鏡を販売“JASIS 2015”に出展
~ Keysight Technologies社製「Keysight 9500型」 ~
㈱東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝、以下 東陽テクニカ)は、電子計測のリーディングカンパニーである米国Keysight Technologies社(以下 KT社)が開発・製造する「Keysight 9500型 超高速スキャン原子間力顕微鏡」(以下 「9500AFM」)の販売を2015年7月より開始し、2015年9月2日(水)~4日(金)に幕張メッセで開催される、アジア最大級の分析機器・科学機器専門展示会“JASIS 2015”に実機を展示します(ブース番号4B-705)。
「9500AFM」は、1枚の原子間力顕微鏡(以下 AFM)イメージの取得に、従来数分を要していたものを最高で2秒にまで短縮することができます。これにより、光学顕微鏡や電子顕微鏡など他の顕微鏡では数秒で行える拡大・場所探し操作を、より高分解能なAFMでも同様の速度で実現でき、同一時間内で約100倍もの画像(イメージ)数を取得できるうえ、動いている材料表面の変化もリアルタイムで捉えることができるようになりました。
【製品概要】
「9500AFM」の超高速スキャンスピードの核を担う最新型デジタルコントローラは、200MHzのFPGA※1を搭載し10MHzというZ方向のPID Update Rateを達成します。これによりデータ収集のスピードアップが実現し、たった2秒でイメージング(スキャン)を行うことができます。全ての動作はこのコントローラと同時に開発されたNanoNavigatorソフトウェアでコントロールされます。NanoNavigatorには、KT社の新しい自動ドライブ機能が搭載され、最適パラメータをすべて自動設定します。つまり、一般的に複雑で難しいと言われてきたAFMのパラメータ微調整をソフトウェアが自動で行うため、初めて使うユーザでも即座にイメージ取得ができ、熟練の研究・開発者は時間を大幅に節約することが可能になります。
また、「9500AFM」は、スキャン動作の心臓部となるピエゾスキャナ部分に、原子分解能(0.2nm程度)を持ちながら90μmの広域スキャンが可能な、クローズドループAFMスキャナ※2を搭載し、高分解能と高精度を両立しています。さらに、XYスキャン軸とZスキャン軸が完全に分離されながら、試料ではなくプローブ(AFMセンサー)側をスキャンするトップダウンスキャン構造を採用したスキャン中の環境制御に最適な設計で、試料の安定した温度、湿度、雰囲気の変化をサポートします。
※1 FPGA(field-programmable gate array) : 製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路で、広義には
PLD(プログラマブルロジックデバイス)の一種をいう。現場でプログラム可能なゲートアレイであることから、このように呼ば
れている。
※2 クローズドループAFMスキャナ : オープンループAFMスキャナに対して、スキャン動作の線形性を高めるために非線形成
分を検出かつ補正する機構を装備したAFMスキャナ。結果として試料上におけるAFMプローブ/センサーの位置決め精度
とスキャン動作精度、さらには観察した試料の寸法計測精度が向上する。
【Keysight 9500型の特長】
■ データ収集速度10MHz ―1イメージを2秒でスキャン
■ NanoNavigator : 新型イージーソフトウェア
―Iゲイン、Pゲインを含む全てのAFMパラメータ設定の自動化
■ スマートフォン/タブレットアプリによる実験の遠隔モニター
■ 90μm対応原子分解能クローズドスキャナ
■ 業界をリードする雰囲気制御AFM観察
―湿度制御/有機蒸気制御/超高精度温度制御
■ 液中・電気化学AFMのスタンダード
■ 生物顕微鏡(倒立顕微鏡)とコンバイン
■ 磁場励振ACモード(MACモード)
■ シングルパスKFM/EFM
■ 走査型マイクロ波顕微鏡(キャパシタンス顕微鏡)とイメージデータの定量化
【使用される主な業界・分野】
・ 自動車/車両/航空機
・ 材料科学全般(高分子、鉄鋼、半導体など)
・ ライフサイエンス
・ 研究開発
・ 品質管理
【販売価格・販売目標】
・ 標準価格 : 13,255,000円(税別)~
・ 販売目標 : 年間10台
【展示会概要】
・ 展示会名 : JASIS 2015
・ 会期 : 2015年9月2日(水)~4日(金) 10:00~17:00
・ 会場 : 幕張メッセ 国際展示場
・ ブース番号 : 4B-705
・ 展示会サイト : http://www.jasis.jp/
<Keysight Technologies社について>
Keysight Technologies社(本社:米国カリフォルニア州)は、電子計測技術およびその市場をリードしているグローバル企業です。ワイヤレス、モジュール、ソフトウェアにおけるイノベーションにより、お客様の計測環境の改善に貢献しています。電子機器の設計、開発、製造、導入、設置、運用向けの電子計測器、電子計測システム、関連ソフトウェア、設計支援ソフトウェア、サービスを提供しています。
Keysight Technologies Webサイト : http://www.keysight.com
<㈱東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、昭和28年の設立より「技術と情報」をキーワードに日本の技術発展に寄与することを使命として、主として最先端の「測るツール」を欧米の電子計測器メーカーより輸入し、日本の研究・開発者に提供してきました。さらに、「電子技術センター」における修理、校正、技術サポートや自社製品の開発、「テクノロジーインターフェースセンター」で行うお客様向けの各種セミナー、トレーニングなどの取組みは、450名を超える全従業員の8割を占めるエンジニアの技術力に裏付けられています。東陽テクニカはこれからも「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、「テクノロジーインターフェース」の使命を果たすべく努力してまいります。
東陽テクニカWebサイト : http://www.toyo.co.jp/
★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
㈱東陽テクニカ
分析システム営業部
TEL : 03-3245-1239(直通) E-mail : bunseki@toyo.co.jp
東陽テクニカ 分析システムサイト: http://www.toyo.co.jp/spm
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