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包括的な車載用イーサネット製品ラインナップを発表【NXPセミコンダクターズN.V.】
2015年8月10日
NXP、包括的な車載用イーサネット製品ラインナップを発表
高帯域幅技術により、自動運転とセキュア・コネクテッド・カーの開発を促進
セキュア・コネクテッド・カー技術をリードし、車内ネットワーク市場の世界的なリーダーであるNXPセミコンダクターズN.V.は、車載用イーサネット向けの新しい製品ラインナップを発表しました。
この製品ラインナップは、業界団体のOPEN Allianceが定義した車載標準BroadR-Reach®に基づいており、自動車業界の厳格な要件に対応可能なコンシューマ・レベルのイーサネットの実現を目的としています。NXPはOPEN Allianceの創設メンバーであり、業界初のイーサネット・トランシーバ（TJA1100）とイーサネット・スイッチ（SJA1105）の2つの製品ファミリで構成される真の車載製品ラインナップを発表しました。両ファミリともサンプル出荷中で、イーサネット・トランシーバは2015年第4四半期に量産開始予定です。詳細は
http://www.jp.nxp.com/products/automotive/ethernet/ をご覧ください。
イーサネットは将来のコネクテッド・カーに求められる高データ帯域幅、通信速度、重量低減、コスト効率に対応できることから、自動運転やコネクテッド・カーのネットワーク・バックボーンとなると期待されています。スイッチとトランシーバによるNXPのモジュール方式のアプローチは、柔軟性とコスト効率を両立させ、自動車メーカーにとって、エントリーレベルからハイエンドの高級車までの広範なネットワーク・アーキテクチャに最適なソリューションの構築を可能にします。また、このアプローチは、将来の新しい分散型ネットワーク・アーキテクチャ（ビデオ）実現への道を拓きます。
セキュアなコネクテッド・カーの登場と、それに伴うデータ伝送需要の増大により、イーサネットの採用は急速に加速します。
Gartnerのバイス・プレジデント兼オートモーティブ・プラクティス・リーダーのThilo Koslowski氏は「自動車メーカーはさまざまなアプリケーションや機能を実現するため、車内イーサネットの広範な採用を計画しています」と述べ、さらに「イーサネットは、安全機能、ドライバー・インフォメーション・システム、先進運転支援システム（ADAS）、エンターテインメントなどの分野で採用されます。2023年までに世界の消費者向け車両で使用されるイーサネット・ノード数は1億6,200万、ポート数は2億4,200万に達する見通しです」と語りました。
NXPセミコンダクターズN.V.のセキュア・カー・アクセス&ネットワーキング担当シニア・バイス・プレジデントのJens Hinrichsenは「NXPはクルマへのイーサネットの導入をけん引するとともに、OPEN Alliance標準化組織の創設メンバーでもあります」と述べ、さらに「EMC、品質、信頼性、量産に対する厳しい車載要件への対応の準備が整い、業界初となる『真の』車載イーサネット・トランシーバとスイッチが市場に投入されることは、極めて画期的な意味を持っています。今回のイーサネット製品ラインナップは、私たちの優れた車内ネットワーク製品が完成したことを意味しており、将来のコネクテッド・カーに向けた多様な新機能開発への道を拓きます」と語りました。
NXPのこれまでの世界の自動車業界向けCAN、LIN、FlexRayトランシーバの出荷台数は60億にのぼり、トランシーバの供給台数は1日あたり200万に達しています。イーサネットはこうした既存の通信ネットワーク標準をさらに補完します。
技術的特長
車載アプリケーション専用技術の開発により、NXPのイーサネット PHY TJA1100は、車載用低消費電力モードをサポートします。エンジンのオフ時には、システムはスリープになります。その一方、イーサネットPHYは部分的にオン状態を維持し、ネットワーク上で動作が発生すると、即座にシステムを起動します。従来型のソリューションとは異なり、NXPのイーサネットPHYは、エンジンのオフ時にも電源をオン状態で維持するために電圧レギュレータなどの追加部品が不要で、大幅な消費電力の低減とバッテリ駆動時間の延長を実現します。
トランシーバ「TJA1100」
● OPEN Alliance BroadR-Reach™（OABR）に準拠（IEEE：100BASE-T1）
● 車載製品の開発フローに基づき設計
● フォームファクタ ： 6 x 6mm2のHVQFN パッケージを採用し、外付け部品点数を最小化
● 低消費電力モードをサポートし、バッテリ駆動時間を延長
● 車載グレード準拠のESDとEM
NXPは、堅牢なネットワーク/安全性制御の分野の世界的リーダーであるTTTechとの緊密な協力により、車載イーサネット・スイッチSJA1105を開発しました。SJA1105はデタミニスティック・イーサネット技術を採用し、運用効率や機能的安全性向上のためにデタミニスティック通信が不可欠な自動運転などのアプリケーションで、メッセージのレイテンシー要件を確保します。帯域幅要件は最大1ギガビットまで増加する傾向を示していますが、デタミニスティック・イーサネットはこれをサポートします。同時に、ネットワーク接続された制御システムの高い信頼性を確保するとともに、フェイル・オペレーショナル・アプリケーションでの利用の可能性を高めます。また、デタミニスティック・イーサネット技術はイーサネット（IEEE 802.3）、タイムトリガード・イーサネット（SAEAS6802）、オーディオ・ビデオ・ブリッジング（AVB）、タイムセンシティブ・ネットワーキング（TSN）などの標準にも対応しています。
デジタル・スイッチ「SJA1105」
● 1ギガビットまでのネットワーク速度をサポートする5ポート車載イーサネット・スイッチ
● Layer 2 ストアアンドフォワード・スイッチ
● MII / RMII / RGMIIインターフェース
● ポートミラーリングとVLANをサポート（IEEE 802.1QとIEEE 802.1P）
● AVBとTSNをサポート
● デタミニスティック・イーサネット・ソリューションを実現
・ SAE AS6802 TTEthernet フォルトトレラント・クロック同期に準拠
・ バーチャル・リンク
● シングル/デュアルポートPHYに基づく、スケーラブルかつ柔軟でコスト的に最適なコンフィギュレーション
供給
イーサネット・トランシーバTJA1100はプロトタイプ・サンプルの供給中で、2015年末までに量産開始予定です。イーサネット・スイッチSJA1105の最初のサンプルは自動車メーカーによるテストにすでに合格しており、サンプルはリクエストに応じて提供可能です。
リンク
ビデオ「新しい分散型アーキテクチャにおけるイーサネット」：
https://www.youtube.com/watch?v=9tfV_HwgDw0
NXPの車載向けイーサネット ： http://www.jp.nxp.com/products/automotive/ethernet/
TJA1100 製品ページ ： http://www.jp.nxp.com/products/automotive/ethernet/TJA1100HN.html
製品画像は
http://www.jp.nxp.com/wcm_documents/news/press-releases/2015/NXP_AutomotiveEthernetDiagram_Photo.pngからダウンロードできます。
なお、当日本語プレスリリースは、欧州との時差の関係で、本日夕方以降に以下のURL にて公開予定です。
http://www.jp.nxp.com/news/press-releases/2015/08/nxp-announces-complete-automotiveethernet-product-portfolio.html
NXPセミコンダクターズN.V.について
NXPセミコンダクターズN.V.は、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションを可能にするソリューションを創造しています。ハイパフォーマンス・ミックスドシグナル・エレクトロニクスにおける高度な専門知識を活用し、コネクテッド・カー、サイバー・セキュリティ、携帯/ウェアラブル機器、IoTの4つの分野の技術革新をけん引しています。NXPは世界25か国強でビジネスを展開する半導体企業で、2014年の売上高は56.5億米ドルでした。NXPに関する最新情報はWebサイト
http://www.jp.nxp.com/（日本語）をご覧ください。
NXPセミコンダクターズジャパン㈱はNXPセミコンダクターズN.V.が開発および製造する車載、ID認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品とスタンダード製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪に支店、名古屋に営業所があります。
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