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車載用 「静電容量方式 曲面タッチパネル」を量産化【パナソニック】

2015年8月6日

穴あき成形を施した樹脂製カバーパネルと高感度フィルムセンサの一体型
車載用 「静電容量方式 曲面タッチパネル」を量産化
自動車の車室内のコックピットのデザイン性、パネルの操作性を向上



パナソニック㈱ オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、車室内のコックピットのデザイン性、パネルの操作性を向上する、カーナビゲーションシステム(以下、カーナビ)やディスプレイオーディオなどの表示画面に適した「静電容量方式 曲面タッチパネル」を量産します。

スマートフォン、タブレットなどのモバイル端末には、軽快な操作性を実現する静電容量方式のタッチパネル(以下、静電タッチパネル)が搭載され普及している中、カーナビやディスプレイオーディオにも同様の操作性が求められ、静電タッチパネルの採用が進みつつあります。また、自動車のコックピットのデザイン性が重視されつつあり、センターコンソール[1]やインストルメントパネル[2]にフィットする曲面タッチパネルが要望されています。さらに、タッチパネル単体ではなく、カバーパネル[3]付きのタッチパネルとしての供給が求められています。当社では、車のコックピットのデザイン性と操作性向上に貢献する車載用「静電容量方式 曲面タッチパネル」を量産します。


【特長】
1. 樹脂製カバーパネルと高感度フィルムセンサ一体型の曲面タッチパネルで、車内のコックピットのデザイン性向上に貢献
  入力スイッチ類を簡単に実装できる穴あき成形を施し、お客様の設計の簡素化に貢献
2. 高感度フィルムセンサにより、手袋での操作やマルチタッチ対応で操作性向上に貢献
3. 車載向けに適した高い視認性と信頼性を実現


【用途】
 カーナビゲーションシステム、ディスプレイオーディオなどの表示画面
 自動車のコックピット、センターコンソール、インストルメントパネルなどの表示画面


【商品のお問い合わせ先】
オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 メカトロニクス事業部
ホームページURL : https://industrial.panasonic.com/jp/contact-us


【特長の詳細説明】

1. 樹脂製カバーパネルと高感度フィルムセンサ一体型の曲面タッチパネルで、車内のコックピットのデザイン性向上に貢献

車内のコックピットのデザイン性が重視される中、表示画面に使用される静電タッチパネルには従来のフラット形状から曲面形状へのニーズが高まっています。当社では、プラスチック樹脂製カバーパネルを高精度に形成できる「射出圧縮成形技術」と「ヒート&クール成形プロセス技術」を開発。従来のガラス製カバーパネルでは難しい曲面デザインや穴あき成形を実現しています。これにより、センターコンソール、インストルメントパネルなどにフィットする曲面タッチパネルを提供でき、コックピットのデザイン性向上に貢献します。お客様のご要望に合わせて、表示画面の周辺に入力スイッチやボリューム類を容易に実装できるよう、予め穴あき加工を施した樹脂製カバーパネル付きの提供も可能で、お客様の設計の簡素化に貢献します。

2. 高感度フィルムセンサにより、手袋での操作やマルチタッチ対応で操作性向上に貢献

一般にプラスチック樹脂製カバーレンズは曲面加工に有利な反面、感度が低下するという課題がありました。この課題を解決するために、当社では独自の電極パターン設計とセンシング制御技術の融合で、高感度フィルムセンサを開発、プラスチック樹脂製カバーパネルながら高感度のタッチパネルの量産化に成功しました。手袋での操作やマルチタッチ対応が可能で操作性向上に貢献します。またミューチュアルタイプ[4]の制御ICと合わせることでジェスチャ機能の搭載も可能です。

3. 車載向けに適した高い視認性と信頼性を実現

耐湿、高温、熱衝撃特性などの高い信頼性を確保しつつ、樹脂製カバーパネルと高感度フィルムセンサを積層できる独自の真空貼り合わせ工法技術を開発。フィルムセンサの上下電極間、およびカバーパネルとセンサ間は、OCA[5]を用いた気泡レスの貼り合わせにより、高透過、低反射による高い視認性を実現しています。さらに、防眩、反射防止、防汚などのコーティング処理を合わせることで、防眩性(映り込み防止)、低反射、およびタッチ面への指紋付着防止が図れます。高い視認性の実現により、外光の影響を受けやすい車載向けに適した曲面タッチパネルを実現しています。


【基本仕様】


【分解図】


【用語説明】
[1]センターコンソール
運転席と助手席の間にあるスイッチ類が収められている部分。

[2]インストルメントパネル
各メーターやナビゲーションシステム、オーディオのモニター、エアコンのスイッチなどが収まっている車室内前方の装備部分の総称。

[3]カバーパネル
静電センサの前面に配置され、加飾、デザインを施した意匠パネル。車の内装の一部を切り出したようなデザイン性を持たせることで、コックピットのイメージアップや操作性の向上が図ることができる。

[4]ミューチュアルタイプ
相互容量方式と呼ばれる投影型静電容量方式のタッチパネルの一種で、2点以上のマルチタッチの位置検出が可能で、ノイズに強い、高感度などの特長を有するため、現在の主流の方式となっている

[5] OCA
Optical Clear Adhesiveの略称で、透明な粘着材のこと



プレスリリースの内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。








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