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ビデオセンサーのみで緊急ブレーキを実現【ボッシュ】

2015年5月4日

ステレオ ビデオ カメラが量産に移行
ボッシュがビデオセンサーのみで緊急ブレーキを実現
ランドローバーのディスカバリースポーツに標準装備


アシスタンスシステム向けのシングル センサー ソリューションとなるステレオ ビデオ カメラをボッシュが提供
ステレオ ビデオ カメラを装備したことにより、ランドローバーのディスカバリースポーツが、Euro NCAPの「安全支援機能」カテ
 ゴリーで最高評価を獲得
ボッシュのステレオ ビデオ カメラは、車載向けに市販されている中で最小サイズ
ステレオ ビデオ カメラはISO 26262に準拠した安全水準(ASIL B)をクリア


緊急ブレーキシステムは最も有効性の高い車載アシスタンスシステムのひとつとされており、ドイツの場合、すべての車両にシステムを装備すれば、死亡や負傷につながる衝突事故の最大72%を防ぐことができるとされています。そこでボッシュは、カメラのデータのみをベースにして緊急ブレーキシステムが機能するステレオ ビデオ カメラを開発しました。このシステムは通常、レーダーセンサー、もしくはレーダーセンサーとビデオセンサーの組み合わせが必要になります。「しかし、ボッシュのステレオ ビデオ カメラはシングル センサー ソリューションであるため、あらゆる車両クラスに対応した、さまざまなアシスタンス機能を実現できるようになります」と、ボッシュ取締役会メンバーのディルク・ホーアイゼル(Dirk Hoheisel)はこう強調します。ボッシュの緊急ブレーキシステム搭載のステレオ ビデオ カメラを、ランドローバーは新型ディスカバリースポーツに標準装備として採用しました。このシステムは、ボッシュとランドローバーが密接に連携した開発作業から生まれたものです。

このビデオカメラは同じ車線にいる前走車を障害物として認識し、その情報をもとに、緊急ブレーキシステムがブレーキをかける準備を行います。そして、ドライバーが反応しない場合には、システムがフルブレーキを作動させます。ディスカバリースポーツは、Euro NCAP(ヨーロッパ新車評価プログラム)の試験でこの機能の効果が高く評価され、AEB city(市街地等での時速10kmから50kmの低速走行時の緊急ブレーキ)およびAEB interurban(時速30kmから80kmで走行時の緊急ブレーキ)の両方のカテゴリーでそれぞれ「Good」の評価を獲得しました。これにより、ディスカバリースポーツは総合的に最高評価となる5つ星を獲得することになり、2014年の「安全支援機能」カテゴリーの中で最も優れた結果のひとつを残しました。このEuro NCAPで2016年以降に最高評価を獲得するためには、歩行者保護ブレーキシステムの装備が必要になります。そして、そのシステムもステレオ ビデオ カメラをベースにして機能します。さらに、ディスカバリースポーツは、イギリスの自動車雑誌「What Car?」のカー・オブ・ザ・イヤー・セーフティアワード2015を受賞しました。

自動運転を実現するための重要な構成要素
ランドローバーの新型ディスカバリースポーツには、緊急ブレーキシステム以外にも、ボッシュのステレオ ビデオ カメラをベースにしたドライバーアシスタンス機能が搭載されています。その時々の制限速度をドライバーに知らせる標識認識システムもそうした機能のひとつで、ほかにも車線逸脱警報などがあります。後者は、ディスカバリースポーツのステアリングホイールを振動させ、意図せずに車両が車線から外れてしまう前にドライバーに警告するシステムです。

ボッシュのステレオ ビデオ カメラは、今後の新たな技術基準になっていくと考えられます。感光レンズとビデオセンサーを装備した、このビデオカメラの水平画角は50度を誇り、50mを超える範囲を3D測定することができます。この空間測定により、ビデオセンサーのみで、前走車との距離などを演算するために必要なデータを十分に提供することができます。「ボッシュのステレオ ビデオ カメラと3Dイメージング性能は、自動運転を実現するための重要な構成要素にもなります」とホーアイゼルは述べています。2つの高感度なビデオセンサーは、色認識機能とCMOS技術を備え、1,280×960画素の解像度を持ち、非常に優れたコントラスト処理能力で画像を処理することができます。さらに、ビデオカメラの高性能なコントロールユニットを通じて、他の測定プログラムや機能を組み込んだり、市場の要求に合わせて柔軟に対応することも可能です。

市場における最小サイズのステレオ ビデオ カメラ
ボッシュのステレオ ビデオ カメラの大きな長所のひとつが、そのコンパクトなデザインです。2つのレンズの光軸間の距離はわずか12cmで、現在車載向けに市販されているシステムの中で最小サイズとなっています。さらに、画像処理と機能制御用のコントロールユニットがカメラハウジングに組み込まれているため、自動車メーカーは、視界を損ねることなく、カメラをバックミラーに容易に組み込むことが可能になります。

「私たちは、このステレオ ビデオ カメラを最初から最後まで、ボッシュで一貫して独自開発できたことを大変喜ばしく思います」とホーアイゼルも述べているように、結果として、ハードウェア、画像処理システムから各種機能まで、すべてのコンポーネントがシームレスに互いに連携するような設計が可能となりました。また、ボッシュのビデオカメラは、緊急ブレーキのような安全性に関連したシステムにとって大きな意味を持つ、ISO 26262に準拠した厳しい安全水準(ASIL B)を満たしているため、自動車メーカーは、さまざまなカメラ機能を希望に応じて柔軟に適合することができます。

このプレスリリースは2015年5月4日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。

 

ボッシュ・グループ概要
モビリティ ソリューションズは、ボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2014年の売上高は333億ユーロで総売上高の約68%を占めています。モビリティ ソリューションズの売上により、ボッシュ・グループはリーディングサプライヤーの地位を確立しています。モビリティ ソリューションズは、自動化、電動化、ネットワーク化の3つの領域においてその専門性を統合させ、お客様にトータルソリューションを提供します。その事業領域は主に、内燃機関の燃料噴射テクノロジー/パワートレイン周辺機器、パワートレイン電動化の様々なソリューション、安全システム、運転支援/自動化機能、ユーザーに優しいインフォテインメントやCar-to-CarおよびCar2X通信、オートモーティブアフターマーケット向けのコンセプト/テクノロジー/サービスなどです。代替パワートレインコンセプト、ネットワーク化された効率的なパワートレイン周辺機器、アクティブ/パッシブセーフティシステム、運転支援/コンフォート機能、ユーザーに優しいインフォテインメント技術、の分野で活動しています。さらにボッシュは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)、ディーゼル用コモンテールシステムなどの重要な革新自動車技術にも対応しています。

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。 暫定決算における2014年の従業員数は約360,000人(2015年4月1日現在)、売上高は490億ユーロ*を計上しています。事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュ・グループは、ロ バート・ボッシュGmbHとその子会社約440社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加 えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売のグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。2014年に ボッシュは全世界で約4,600件の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。私たちボッシュ・グループはコネクテッドライフに向けたイノベー ションの提供を戦略的目標に定め、革新的で人々を魅了する全製品とサービスを通じ、人々の生活の質を向上します。つまりボッシュはコーポレートスローガン である「Invented for life」-人と社会に役立つ革新のテクノロジーを生み出していきます。

さらに詳しい情報は、以下のサイトをご参照ください。
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英語)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英語)
https://twitter.com/BoschPresse ボッシュ・メディア 公式ツイッター(ドイツ語)
www.bosch.co.jp ボッシュ・ジャパン 公式ウェブサイト(日本語)
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*公表された2014年の売上高には、現在では完全子会社化されたかつての折半出資の合弁会社であるBSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH(現在はBSH Hausgeräte GmbHに社名変更)およびZF Lenksysteme GmbH(現在はRobert Bosch Automotive Steering GmbHに社名変更)は含まれていません。








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