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車内の安全性と利便性を向上:アクティブな触覚フィードバック機能を備えたタッチディスプレイ【コンチネンタル・オートモーティブ】
2015年6月9日
*本プレスリリースは、現地時間2015年5月28日に、ドイツ・バーベンハウゼンで発表した内容の参考訳です。万が一、英文原文と意味合いが異なる部分がある場合には英文が優先されます。
● 最新イノベーション「触覚フィードバックディスプレイ」 – 触覚フィードバック付き車内用タッチスクリーンディスプレイ
● 触覚フィードバックのある初のタッチスクリーンシステム
● アクティブな触覚フィードバックは、ヒューマン・マシン・インターフェイスの複雑化が進むなかで運転時の安全性と使いや
すさを大幅に改善
● 特殊な「触覚検索」により視覚に頼ることなくタッチ画面を容易に操作でき、使用時の利便性と安全性が向上
タッチスクリーンを操作するには手と目の複雑な協調動作が必要になるため、ドライバーの注意が一時的に散漫になることがあります。希望の操作要素を見つけて選択し、意図する機能が実際に実行されたことを確かめるため、ドライバーは道路から注意を数秒間そらすこともあり、その間はいわば「無視界走行」になります。
自動車産業サプライヤーのコンチネンタルでは、新たに開発したアクティブ方式触覚フィードバックディスプレイにより、このジレンマに対しインテリジェントな最先端のソリューションを提供します。このディスプレイの新規性は、動きによる刺激のフィードバックが指先に伝わるので、希望の操作が実行されたことやシステムがそれを理解したことが認識できる点にあります。このディスプレイを車内で使用するためには、満たすべきいくつかの追加条件があります。例えば、力の認識(または「力検出」)を精密に調整することで、誤接触と意図的な操作命令の区別を可能にしなくてはいけません。
触覚フィードバックのある初のタッチスクリーン一式
コンチネンタルの計器&ドライバーHMI事業部の責任者エルコ・スポエルダー(Eelco Spoelder)は「アクティブな触覚フィードバックがあれば、ドライバー、車両、環境の間で情報が正しく伝達されたことを確認できます」と述べます。また、スポエルダーは、「明確な利点は、ドライバーが焦点を切り替えたり道路から目を離したりせずに、タッチスクリーンから直接的に触覚フィードバックを受け取れることです」と続けます。
コンチネンタルは、すぐにでも生産可能な技術を用いたデモ機として、触覚フィードバック付きの初のタッチディスプレイ一式を製作しました。触覚アクチュエータシステムを内蔵した、車内用の8インチ(20.3 cm)タッチスクリーンです。
アクチュエータは、基本的に、2個の巻線を備えた電磁スプールで構成されています。特定の操作状況になると、ユーザーが明確に感じることのできる機械的フィードバックをアクチュエータが生成すると同時に、加えられた力の測定が可能になります。アクチュエータはタッチディスプレイ構成要素の後ろ、つまり画面の結合層(保護ガラス、静電容量センサー、ディスプレイ)の下に取り付けられていています。車内の使用条件とアクティブ方式触覚フィードバックの基本原理により、個々の構成要素には特に堅牢な構造が求められます。これについてコンチネンタルが提示したソリューションは、自動車メーカーの要件に応じてより大型のディスプレイにも対応できます。現在、技術的には、12.3インチのディスプレイサイズでも触覚フィードバックの適用が可能と考えられます。
ディスプレイからの触覚フィードバックは、機械的な動作として視認できるわけではありません。事実、「たわみ」はわずか10分の1 mm程度です。しかしこれが非常にすばやく形成されるため、生成された機械的な刺激は指先で明確に感じ取ることができます。フィードバックは常にディスプレイエリア全体で発生します。触覚フィードバックの特性と強度は自由に設定できるので、OEM製造ではブランドごとの触覚基準に合わせることができます。また、特定の運転状況や操作状況にも合わせることができます。
触覚検索を用いた革新的な操作コンセプト
触覚フィードバックディスプレイのためにコンチネンタルが開発した操作コンセプトは、特に、手で触れた感覚によるフィードバックを目的としたものでした。それには、ドライバーの注意散漫を低減するために重要な触覚検索も含まれます。ドライバーが画面上を指でなぞると、触覚フィードバックにより操作要素の輪郭についての情報が提供されます。この種の「触覚サポート」があれば、ディスプレイを見ずに複数の仮想ボタンを区別できます。
このように触覚フィードバックディスプレイは、画面をほとんど見ずに操作できることから、操作時の安全性を高めるだけでなく、運転時の利便性も大幅に改善します。ユーザーは、自らがフィードバックを望むまさにその操作状況で、アクティブ方式の触覚フィードバックを受け取ります。
現在、コンチネンタルは、この革新的操作技術によるプラス効果をすでに提供しています。触覚フィードバックディスプレイの量産体制は2017年に整う予定です。
現代の車が備える多様な機能は、操作コンセプトに新たな要件を課すようになりました。例えば、インフォテイメントシステムは以前は単独の機能しか持たないボタンで操作していたのに対して、今では多数の機能が表示された対話方式の選択メニューで操作するようになりました。操作要素やディスプレイも、機能や選択肢が現在の操作内容に応じて変わるようになっています。また当然のこととして、スマートフォンやタブレットの人気は今日の車のタッチ画面にもトレンドを形成しました。
コンチネンタルが開発・生産した触覚フィードバック付きの操作要素はすでに広く使用されています。たとえば、メルセデスCクラスの場合、インフォテインメントシステムを制御するために、この技術を用いたタッチパッドがオプションで用意されています。
アクチュエータをはじめとする、コンチネンタル独自の特許技術を複数用いたこのタッチパッドは、2014年の「ダイムラー・サプライヤー・アワード」で「イノベーション特別賞」を受賞しています。
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