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カーシェアリング向けの仮想キーサービス:ディーテランとコンチネンタルが合弁会社を設立【コンチネンタル・オートモーティブ】

2015年4月2日

*本プレスリリースは、現地時間2015年3月12日に、ドイツ・レーゲンスブルク、ベルギー・ブリュッセルで発表した内容の参考訳です。 万が一、英文原文と意味合いが異なる部分がある場合には英文が優先されます。

カーシェアリング向けサービスの開発および実装のため、テクノロジー企業と自動車サービス提供会社が合弁会社を設立
新会社OTA keysは、本社をブリュッセルに置き、フリート事業者やカーシェアリング事業者向けに世界的なサービスを提
 供
高度道路交通システム(ITS)分野における幅広い将来的なサービス領域はビジネスの機会

自動車を所有するという従来の方法に代わり、カーシェアリングサービスが成長しています。このような新しい車とそのサービスをできるだけ簡単かつ安全に実現るため、国際的なテクノロジー企業であるコンチネンタルとベルギーの自動車サービスグループであるディーテラン(D’leteren)は、カーシェアリングサービスを開発および実装するための新合弁会社「OTA keys」を設立しました。

社名の「OTA keys」は、新会社の主要製品にちなんで命名されており、無線通信(OTA:Over The Air)により携帯電話へ送られ使用される完全仮想キー(keys)に由来しています。本社をベルギー・ブリュッセルに置き、社用車(フリート)、カーシェアリング会社、レンタカー代理店向けなどに応用が可能です。

コンチネンタルのボディ&セキュリティ事業部長、アンドレアス・ヴォルフ(Andreas Wolf)は、「コンチネンタルは、20年以上にわたる自動車の電子キーの開発製造の経験を有しており、2008年から完全仮想キーの開発に取り組んでまいりました。OTA keysは、カーシェアリング会社、フリート事業者、レンタカー代理店に包括的なサービスパッケージを提供し、お客様に便利で安全、さらにゆったりと運転を楽しんでいただけます」と説明します。また、ヴォルフは「OTA keysは、高度道路交通システムが提供する多様なビジネスを明確に示すものです」と述べています。

ディーテラン出身で、OTA keysのマネジングダイレクターを務めるティボー・カーディナル(Thibaut Cardinael)は、「自動車業界のサービスカンパニーとして、私たちは使いやすく、安全なサービスを提供するため、さまざまなソリューションに長年取り組んできました。OTA keysは、利用可能なオプションの幅を拡大し、エンドユーザーに格別の経験をもたらします。ヨーロッパ全土の事業者がこのサービスを提供するようになれば、難しい操作なしに車を自由に運転できるようになります。アジアとアメリカ市場が次のターゲットです」と説明します。



仮想キーの仕組み
OTA keysのシステムの中核となるのは、仮想スマートフォンキーです。これは、近距離無線通信NFC、もしくは、省エネ規格のBLE(Bluetooth Low Energy)を使用し、車両とスマートフォンの間でデータの送受信を行います。ドライバーはスマートフォンのアプリから、都合に合わせカーシェアリングを予約すると、OTA keys システムは偽造防止のため暗号化されたデータレコード(仮想キー)を携帯電話に送信します。必要な車に対するアクセス権限を含む仮想キーは、スマートフォンのSIMカード内部に保存されます。NFCまたはBLE規格により、そのスマートフォンから車載リーダーにデータ(認証、車両および診断データ、ユーザープロファイル)が送信されます。車載リーダーは、車両のドアなどに組み込むことが可能で、エンジンを始動する前に、車内の別の受信機がスマートフォン内の仮想キーを認証し適合すると、エンジンを始動することができ、いつでも出発することができます。



カーディナルは、この新会社によって、異なるモビリティサービスのユーザーが車とやりとりする方法が変化することを確信しています。また同氏は、「車を扱う事業者に対して、車を便利で使いやすくするためのさまざまな方法を提供します。仮想スマートフォンキー経由で接続される『コネクテッド』バージョンは、最も先進的なサービス形態です。インテリジェントな接続性、セキュアなデータ伝送、および高性能バックエンドによって実現可能な例を表しています」と述べています。



1つのアプリがすばやく簡単に、新しいモビリティ概念を実現
OTA keys は、必要となるデジタルインフラをお客様に提供します。フリート事業者やカーシェアリング会社各社の要件に合わせた、スマートフォン用のアプリも含んでいます。ユーザーは、そのアプリから、利用可能な車を検索、選択、さらには予約することができます。スマートフォンを使って車の場所を探すこともできます。OTA keys のサービスを利用し、予約なしで車をレンタルすることも可能です。その場合、携帯電話を空いている車のドアにかざすだけでサーバー上に仮想キーが自動的に生成され、車の空き状況が確認されると、仮想キーがスマートフォンに送信されます。プログラミングの内容によっては、仮想キーで解錠した後、ナビゲーションシステムへの切り替え前に、アプリから車両状態に関するデータを取得することも可能です。

OTA keys システムの有益性は既に実証されており、パイロットプロジェクトはフランス・トゥールーズで完了し、モナコのカーシェアリング用車両がOTA keys システムを既に使用しています。


より安価で、より安全に、そしてより実用的に:仮想キーの使用例
多くのカーシェアリング用車両のシステムは、すべてのインテリジェンスを車両内に結集していますが、OTA keys のシステムはスマートフォンに搭載されたインテリジェンスを使用するため、車側で必要となるのはNFCまたはBLE技術のみで済みます。このアプローチには多くの利点があり、コストの大幅な削減がまずあげられます。仮想キーを使用すれば、車両ごとの投資を大幅に低減することが可能です。

OTA keys の仮想キーの2つ目の利点は、非常に高いセキュリティレベルです。携帯電話上に保存された「おサイフケータイ」機能と同等のデータ領域と原理で機能し、銀行の厳格な要件にも対応します。さらに、データは暗号化された形式で携帯電話と車両間でのみ同期します。このようなセキュリティ手順によってユーザーの利便性が損なわれることはなく、むしろ、このシステムをかつてないほど使いやすいものにしています。


今後の展望:仮想キーから、パーソナル・モビリティ・マネジャーへ
OTA keys システムは完全にスケーラブルで、いつでも新機能を簡単に取り込むことができるため、新会社の設立は単なるスタート地点にすぎません。たとえば、将来的には仮想キーに車両の個人設定情報を保存できるようになるでしょう。すでに携帯電話とBluetoothによる自動ペアリングが可能になっていますが、この機能を利用して好みのラジオ局、シート設定などの情報を転送すれば、ドライバーが短期間しか使用しないレンタカー内でも家にいるようにくつろぐことができるようになります。コンチネンタルとディーテランの合弁会社が提供するデジタルキーは、他の移動モードで必要な機能も提供します。このように、OTA keys は、コンチネンタルが成長市場と位置付ける高度道路交通システム分野のさまざまな事業機会の先駆者でもあるのです。








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