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革新的な自動車開発を推進するドイツの共同事業体INPROに参加【SABIC】

2011年9月14日

サウジ基礎産業公社(以下SABIC)は、革新的な自動車生産体制の開発および研究成果の実用化を目的に設立されたドイツの共同事業体INPROの株式取得で合意し同事業に参加することを明らかにした。これによりSABICはダイムラー社、シーメンス社、ティッセンクルップ社、フォルクスワーゲン社などと並びINPROの株式所有者となる。またベルリン連邦州も1983年のINPRO設立以来、同株式を保有している。SABICでは主として戦略ビジネスユニットであるSABICイノベーティブプラスチックス自動車部門が、自動車向けエンジニアリングプラスチック材料技術およびアプリケーション開発において45年の実績を持つ業界のパイオニアとして同事業に携わり、INPROの共同革新プロジェクトに全面的に関与していく。このたびのINPRO共同事業への参加は、数十年にわたりSABICが全世界で積極的に取り組んできた革新的な材料による軽量化の推進によって、OEM顧客が抱える最重要課題の解決を支援してきた事に反映する。

INPROは自動車の軽量化および不良ゼロ生産に向けた革新的技術の開発を進めており、同グループの研究開発部門ではEVおよびHV車に向けた新たな生産技術の開発に注力している。またINPROでは新しい革新的なソフトウェアツールの実用化によって、開発期間の短縮や自動車生産全体におけるエネルギー効率の向上を目指している。

INPROのゲルト・エッサーCEOは「世界で最も幅広い熱可塑性プラスチックのポートフォリオを持つSABICの当共同革新事業モデル加入を歓迎します。革新的材料は自動車生産工程の進化および成功達成に不可欠なものであり、軽量部品の製造、燃費向上、高性能化および生産コスト低減において必須と言えます。SABICの当事業への参加は、特に同社の数十年にもおよぶ世界中の自動車メーカーおよびサプライヤーとの共同革新の実績と、業界で熱可塑性プラスチック材料が一段と重要な役割を担っていることからも誠に喜ばしいものです。INPROはSABICをパートナーとして迎えることにより今後軽量材料の生産システム革新に向けた態勢を一層整えることができると確信しています。」とコメントする。

SABICイノベーティブプラスチックス、自動車担当バイスプレジデントのグレゴリー・A.・アダムスは「SABICは世界の自動車メーカーや消費者の要望に応える新型車および新工程の開発に取り組む世界クラスの企業と共に、INPROへの参加を通して、早期段階から技術革新の現場に加わり付加価値を提供していくことができます。SABICはINPROの革新活動の成功に寄与していく中で、世界中に展開している6つの用途開発センターと材料科学の知識を活用していきます。私たちは、当社の高機能な軽量材料を用いて次世代の先進的な自動車生産に取り組むINPROの共同革新プロジェクトに貢献できることを楽しみにしています。」とコメントしている。

INPROは28年の歴史の中で自動車生産における重要な技術革新の推進を続けており、軽量化と搭乗者の安全向上の上で重要な技術であるハイパワー固体レーザーの導入はその一部である。またINPROは自動車産業においてCAEの進歩に多大な貢献を果たしており、その例として挙げられるINPROのシートメタル成形の有限要素シミュレーションにおける先駆的取り組みでは金型製作時の大幅なコストおよび時間短縮を可能にしている。

SABIC、グローバルイノベーションおよびコーポレートリサーチプログラムのゼネラルマネージャー、ヨアキム・フォン・ハインバーグ博士は、「今日の産業界において飛躍的な革新を可能とするには、グローバルなバリューチェーンにおける業界リーダーの相互協力体制が重要です。こうした中でINPROへ参加することはSABICにとって絶好の機会であり、自動車革新の推進および加速に向けた連携を進める当社の姿勢を改めて示すものとなります。加えてINPROでの経験によって、当社の革新性と研究開発体制は他の業界やマーケットの顧客に対しても技術革新の実現に貢献できるものと期待しています。」と述べている。

同契約締結は2011年末を予定し、取引慣行・条件と規制認可に基づき行われる。その他の取引詳細は公表しない。

SABICの自動車ソリューションに関する詳しい情報はwww.sabicauto.com、またはwww.sabic-ip.comをご覧下さい。
技術的な製品に関するご質問はwww.sabic-ip.com/prtechinquiryまでお問合わせ下さい。

Saudi Basic Industries Corporationについて

Saudi Basic Industries Corporation(SABIC : サウジ基礎産業公社)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他の先進的な熱可塑性樹脂、グリコール、メタノール、ならびに肥料のメーカーとして世界市場をリードする企業である。SABICはサウジアラビア、アメリカ大陸、ヨーロッパおよびアジア太平洋地区を拠点に生産活動を行っている。同社は40か国以上で事業を展開し、世界中で33,000人の従業員を擁している。同社の誇る充実した研究施設は、サウジアラビア、米国、オランダ、スペイン、インド、中国に18の専門の技術革新センターを配置している。SABICは2010年にはSR 215.9億(57.3億米ドル)の純利益を計上、総売上はSR 1520億(405億米ドル)に上る。

イノベーティブプラスチックスについて

SABICのイノベーティブプラスチックス戦略ビジネスユニットはエンジニアリング熱可塑性プラスチック80年の操業実績を持つエンジニアリングプラスチックの大手グローバルサプライヤーで、お客様の緊急な課題を解決する画期的なソリューションを提供している。現在、同社の売上は数十億ドルに上り、世界35か国で約9000人の従業員を雇用している。SABICイノベーティブプラスチックスは、お客様とのコラボレーションや新しいポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチック業界のリーダーであり続ける。同社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性樹脂、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどがある。SABICイノベーティブプラスチックス(www.sabic-ip.com)は、Saudi Basic Industries Corporation(SABIC)の完全子会社である。

INPROについて

INPROはダイムラー社、シーメンス社、ティッセンクルップ社やフォルクスワーゲン社などが参加する共同事業で、1983年の設立以来INPROが本拠を置くドイツ・ベルリン連邦州も株式を保有している。同事業は革新的な自動車生産体制の開発および研究成果の実用化を目的としている。INPROは約100名の従業員を擁し、その内70名が自動車業界の生産技術、生産計画および品質保証分野の新しいコンセプト開発に従事しており、用途開発や試験施設を独ベルリンに置いている。INPROに関する詳しい情報およびサービス分野についてはwww.inpro.deを参照。


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