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アイドルストップシステム用の新型スターターを開発【デンソー】
2011年9月14日
~再始動にかかる時間を短縮し、スムーズな始動フィーリングを実現~
株式会社デンソー(本社 : 愛知県刈谷市、社長:加藤 宣明)は、アイドルストップシステム用の新型始動装置「タンデム・ソレノイド・スターター(TSスターター)」を開発しました。このスターターは、ピニオンギヤ(スターター先端の歯車)の押し出しとモーター駆動を独立で制御する世界初の構造を採用することにより、当社の従来品と比べ、エンジンを再始動する際の待ち時間を最大1.5秒程度短縮し、スムーズな始動フィーリングを実現しています。
一般的にスターターは、エンジン始動時にそのピニオンギヤが押し出され、リングギヤ(エンジン側の歯車)と噛み合い、モーターの動力をピニオンギヤを通じてエンジンに伝えることにより、エンジンを始動させます。ピニオンギヤの押し出しとモーターを回転させるための通電が連動する構造を採用する従来スターターは、車両が停止してもエンジン(リングギヤ)が惰力で回転する間は、再始動するための作動を開始することは出来ず、最大1.5秒程度の待ち時間が発生する場合がありました。今回開発したTSスターターは、エンジン回転数が高い場合は、モーターを通電しピニオンギヤ回転を上昇させ、リングギヤ回転と近づいた状態でピニオンギヤを押出す、またエンジン回転数が低い場合は、ピニオンギヤを先に押出し、その後モーターを通電させるというようにエンジン回転数に応じてそれぞれの作動を制御することで、エンジン回転中でも始動を可能としました。
アイドルストップシステムは、信号待ちなどの停車時にエンジンを自動停止することで、燃料消費の抑制とCO2排出削減に寄与します。今後、世界各地におけるCO2排出規制強化や環境意識の高まりにより、アイドルストップシステムの需要が増加することが見込まれています。
デンソーは創業時からスターターを製造しており、アイドルストップシステム用スターターも1999年から量産しています。今後も、長年培ってきた技術を活用して、高い信頼性を実現するとともに、車両の燃費向上とCO2排出削減に貢献する製品を開発していきます。
従来品と開発品のエンジン再始動時の比較
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