MWCで未来のコネクテッド・カーを公開【NXPセミコンダクターズN.V.】

2015年3月4日

自動運転とシームレスなコネクティビティ時代の未来のモビリティ技術を
セキュア・コネクテッド・コンセプト・カーにて展示

セキュア・コネクテッド・カーの技術開発をリードするNXPセミコンダクターズN.V.は、3月2日から5日までスペインのバルセロナで開催されるモバイル・ワールド・コングレス（MWC）のNXPブース（ホール7、ブースE30）で、未来のモビリティ・コンセプトを公開します。また、このテーマに関連したパネル・ディスカッションを開催しました。

自動車工業界の創造的なシンクタンクで、モビリティ・ラボであるRinspeed社のコンセプト・カーは、NXPの技術を活用し、コネクテッド・カーで最も話題となっているいくつかの機能を一同に搭載しています。NXPはMWCで未来の世界の自動運転、エンターテインメント、スマートでセキュアなカー・アクセスが何をドライバーにもたらすかに焦点をあて、紹介します。

さらに、「未来のモビリティ」のテーマについて掘り下げるために、シスコ社、フォード社、ERTICO ITS Europe社、Telit社などの業界リーダーを招き、NXPのエキスパートも加えたパネル・ディスカッション「オープン・モビリティ・フォーラム」をNXPブースで3月3日に開催しました。パネリストと参加者はどのような技術が我々のモビリティを変えていくのか、また、それに伴う課題と障害についても議論しました。

NXPセミコンダクターズN.V.のオートモーティブ・ニュー・ビジネスおよびR&D担当バイス・プレジデントのLars Regerは、「周知のように、クルマは単なる移動手段から、外部世界と完全につながるパーソナル化したモバイル情報ハブへと変化しつつあります」と述べ、さらに「自動運転とシームレスなコネクティビティを実現する技術は、消費者にとって、よりエンターテインメント性に富み、パーソナル化した体験の創造を可能にします。こうした技術は運転の安全性をさらに向上し、運転を容易にします」と語りました。

自動運転

自動運転は未来の世代のモビリティを大きく変化させ、私たちの日常生活に深いインパクトを与えます。交通事故の推定90パーセントは人的ミスで発生しています。自動運転はドライバーの人的な感覚に頼らずに、周囲の環境を信頼性の高い方法で認識、解釈する機能を実現する技術により、道路交通の安全性に大きな革新をもたらします。

NXPはMWCで、自動運転実現のカギを握る2つの技術、すなわち「セキュアなV2X通信技術」と「高性能レーダー」について紹介します。

セキュアなV2X通信技術は、視線の最大1マイル先までドライバーの視界を拡大する「テレパシー」能力を新たに提供し、ドライバーは曲がり角の周囲や、大型トラックなどの障害物の先を「見る」ことが可能になります。セキュアなV2X通信を実現するNXPのRoadLink^TMチップセットは、ゼネラルモーターズの2017年モデルや、それ以降のモデル向けのデルファイ・オートモーティブ社の通信プラットフォームに搭載されます。このチップセットは最近、アウディ社の挑戦的な実地試験で「優れた性能」が高く評価されました。NXPのブースでは、自動運転の中心的な役割を果たすセキュアなV2X技術の実際の動きをご覧いただけます。

高性能レーダー・センサは自動運転のカギとなります。すでに、レーダー・センサは車線変更支援、死角検知、アダプティブ・クルーズ・コントロールなどに使われています。自動運転はクルマの周囲を高性能レーダー・センシング機能で「包み込む」新たなアーキテクチャの構築により、レーダー技術をさらに一歩高度化します。NXPはMWCで、大きさ、消費電力、性能などの面で、今日のレーダー・ベースの支援システムから全自動運転へのステップアップを可能にする重要なステップについて紹介します。

シームレスなコネクティビティとエンターテインメント

Rinspeed社のコンセプト・カーはクルマへのアクセス法、各種サービスの利用法、カスタマイズしたエンターテインメントの楽しみ方を一新する各種機能を搭載しています。
● NXPのスマート・キー技術は、クルマに近づいてきたドライバーを確実に識別します。クルマのロックが自動的に解除され、
ウェルカム・ライトやメッセージなどカスタマイズした設定でドライバーを迎えます。NXPのカー・アクセス・チップ・ソリュー
ションは超小型で、携帯電話、キー・リング、スマートウォッチなど、あらゆるエンド・デバイスへの搭載が可能です。
● 車内に設置したワイヤレス近距離通信（NFC）ベースの充電パッドにより、スマートフォンのワイヤレス充電が可能なほか、
スマートフォンとクルマの同期化により、カスタム設定したカラー、ミラー位置、ラジオの選局、温度、シート位置などの調
整機能を始動できます。NFCが世界的なスマートフォン・モデルに広く採用される中で、未来のクルマへの多様な新機能
の採用が予想されます。こうした新機能により、カー・シェアリングへのアクセスや支払いが簡素化されたり、第三者にクル
マへの一時的なセキュアなアクセスを許可し、ショッピング・バッグをトランク・ルームに積み込んでもらったりすることが可
能になります。
● 長距離対応のセキュアなRFIDタグを組み込んだインテリジェント・ナンバー・プレートは、制限された駐車エリアへの容易な
アクセスを可能にします。支払いは駐車場から出る際に自動的に行われます。
● 将来も有効なエンターテインメント技術が世界の主要なラジオ/テレビ規格に対応できます。コンセプト・カーのデモでは、
最近、量産が始まったNXPの最新のソフトウェア・デファインド・ラジオ製品も紹介されます。音質を向上させたインテリジェ
ント・アンプのデモも行われます。

根幹となるセキュリティ

他のワイヤレス接続やネットワークと同じように、通信はセキュリティ・リスクにさらされており、ハッカーによるアクセスや、その他の潜在的脅威を防止するための防護策が必要になります。そのためには、データの品質と整合性を確保し、プライバシーを保護する必要があります。コネクテッド・カーを現実のものにするには信頼性の高いソリューションが必要とされることから、NXPはMWCでセキュリティやプライバシーの問題も取り上げます。

モバイル・ワールド・コングレス

モバイル・ワールド・コングレスのNXPブース（ホール7、ブースE30）では、未来のクルマを体験できます。また、シスコ社、フォード社、ERTICO ITS Europe社、Telit社とNXPによるパネル・ディスカッション「オープン・モビリティ・フォーラム」を、NXPブースで3月3日（火）に開催しました。

NXPセミコンダクターズN.V.について

NXPセミコンダクターズN.V.は、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションを可能にするソリューションを創造しています。ハイパフォーマンス・ミックスドシグナル・エレクトロニクスにおける高度な専門知識を活用し、コネクテッド・カー、セキュリティ、携帯/ウェアラブル機器、IoTの4つの分野の技術革新をけん引しています。NXPは世界25か国強でビジネスを展開する半導体企業で、2014年の売上高は56.5億米ドルでした。NXPに関する最新情報はWebサイトhttp://www.jp.nxp.com/（日本語）をご覧ください。

NXPセミコンダクターズジャパン㈱はNXPセミコンダクターズN.V.が開発および製造する車載、ID認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品とスタンダード製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪に支店、名古屋に営業所があります。