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「CAIS(カイズ)」コンセプトに基づいた路面状態判定技術を発表【ブリヂストン】

2011年9月13日

~「第64回 IAAフランクフルト国際モーターショー※1」に出展 ~

株式会社ブリヂストン(社長 荒川詔四)は、「CAIS※2」コンセプトに基づき、自動車が走行する際、路面と唯一接しているタイヤによる路面状態判定技術を開発しました。

「CAIS」とは、タイヤの接地面の情報を収集、解析し、タイヤに新たな価値を提供する将来技術の総称で、今回、乗用車が通常走行時に路面状態を連続的に判定する技術を開発しました。車両運転時の「安心」「安全」確保を目的に今回開発した技術は、降雪などによる路面状態の急激な変化をリアルタイムに感知することが可能で、刻々と変わる路面状態に応じたタイヤトレッドの振動の特徴を車載解析装置によって数値化し、現在走っている路面を7つの状態※3に判定します。路面状態の判定結果は車内ディスプレイを介して、ドライバーへタイムリーに伝達することができます※4

当社は本技術を実用化することにより、危険な路面状態を事前に察知しドライバーへ注意喚起を行うことができるものと考えています。更に、将来、普及が考えられる複数車両間通信による路面情報の共有化※5についても検討し、車社会の安全を側面から支援していきたいと考えています。

※1 2011年9月13日から9月25日まで、ドイツのフランクフルトで開催。

※2 Contact Area Information Sensingに由来。「CAIS」は当社の登録商標です。

※3 乾燥、半湿、湿潤、シャーベット、積雪、圧雪、凍結

※4 路面状態判定技術は、既に日本(北海道)の公道で、積雪や凍結など危険な路面が発現し易い冬季で2シーズンにわたる長期試験を行い、多様な環境下で高い精度を有することを検証済。なお、詳しい検証結果は2010年の自動車技術会春季大会、FISITA(国際自動車技術会連盟)国際会議において発表済。

※5 別の路面上を走行する複数の車両が、路面状態の判定結果をお互いに共有すること。

技術の概要は次のとおりです。

路面状態判定技術のシステム概要

(1) タイヤのトレッド(路面との接地面)内側に装着した加速度センサによりタイヤのトレッドの振動を検出し、その情報を無線で車載解析装置へ送信します。また、このシステムは同じくタイヤ内に装着された独自の発電装置を用いて駆動しています。

(2) 車載解析装置に送信された振動をリアルタイムに解析し、7つの路面状態(乾燥、半湿、湿潤、シャーベット、積雪、圧雪、凍結)に判定します。

(3) 路面状態の判定結果を車内ディスプレイに表示します。


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