流体解析
粒子法ベースの流体シミュレーション nanoFluidX
概要
nanoFluidXは、複雑な運動を伴う複雑なジオメトリ内の流れを予測するための流体シミュレーションツールです。シャフトやギアが回転しているパワートレインシステム内のオイル掻き揚げ挙動の予測や、パワートレインシステムの個々の部品に生じる力やトルクの解析に使用できます。GPU テクノロジーの活用により、実際のジオメトリに基づいた高速なシミュレーションが可能です。
特徴
粒子法に基づくnanoFluidX では、シミュレーション中に大きな変形を伴う流れ(スロッシングなど)や激しい混相流、複雑なジオメトリ内を高速に運動する流れについて、画期的かつ効率的な手
法で解析することができます。
シンプルなプリプロセッシング
従来手法のようなメッシングは必要ありません。ジオメトリをインポートし、要素を選択し、粒子を生成するだけで済み、プリプロセッシングや適切なメッシュの検討に余計な時間を割く必要がなくなります。
GPUコンピューティング
nanoFluidX のチームはNVIDIA 社のElite Solution Provider(エリートソリューションプロバイダー)であることから、コード最適化とパフォーマンスに関して高い競争力を有しています。GPUコンピューティングにより、効率の劣るCPUコンピューティングと比較してパフォーマンス面で大きな優位性が得られるほか、消費電力も節約できます。nanoFluidX では、プリプロセッシング効率化、高度なGPUテクノロジーを利用したシミュレーション時間短縮、ポストプロセッシング簡素化を実現できます。工数の大幅削減により、人件費およびハードウェアコストの節約も達成できます。
高密度比の混相流
SPH法を採用したことにより、計算時間を増大させることなく、高密度比の混相流(水と空気など)を難なく扱うことができます。SPH法では、流体の境界面が自然に生成されるため、追加で境界面を再構築する必要がなく、計算時間の削減につながります。
剛体運動
nanoFluidXでは、入力ファイルで規定されている要素の軌道を扱うことができます。定義した並進固体や回転固体と、周囲の流体との相互作用を解析できます。流体力や体積力(重力など)の影響を受ける固体の運動を観察できます。