電気回路シミュレータ

回路定数最適化/信頼性評価オプション PSpice Advanced Analysis Option

概要

PSpice Advanced Analysisは、Cadence社のハイエンド回路シミュレータAnalog WorkbenchのテクノロジーをもとにPSpiceA/Dのオプションツール*として回路図の信頼性評価を可能とします。
今までは試作で行っていた回路図の信頼性評価が、設計段階から可能となり、試作回数を大幅に低減します。
(* PSpice Advanced Analysisを御使用いただくには、PSpiceもしくは、PSpiceA/Dが必要となります。)
また、PSpice Advanced Analysisを使用する際に必要となる、誤差や スモークパラメータ などを含むシミュレーションライブラリと、従来のPSpiceモデルにない、PWM、Controller ICなど4800種あまりのシミュレーションライブラリが使用可能となります。

PSpice Advanced Analysis(以下AAO)で追加される機能は、以下の通りです。

特徴

【回路定数最適化機能(Optimizer)】
1. 回路定数を最適化するため設定した「 ゴール」*や「制約条件」*に対し、調整する「最適化パラメータ」*を指定する事で、自動的に最適な値を導き出します。
(* 指定する、「ゴール」「制約条件」「最適化パラメータ」に対する数の制限はありません)

2. 最適化を実行するアルゴリズムは4つあり最適な手法で解を導き出すことが出来ます。

● Modified LSQ(改良型最小二乗法)
通常のLSQに比べて最適化アルゴリズム内でパラメータの変化率を求める演算回数が少なく高速に最適化が行えるが、ユーザ側で最適なパラメータの変化率を指定する必要があります。
● Random(ランダム法)
最適化対象パラメータの範囲を指定された個数に分割し、その各ポイントをランダムに抽出し、最適解に比較的近い最適化パラメータを算出し、LSQ、Modified LSQエンジンを使用しての最適化初期解として使用します。
● Discrete(ディスクリート最適化法)
離散値の最適化を行うのに適したアルゴリズムで、抵抗値や容量値などを規格に準拠した値系列に最適化します。


【感度解析機能(Sensitivity Analysis)】
回路素子に誤差を与えることにより公称値の値と、指定された誤差の最大値の40%における値を比較して、回路全体に及ぼす影響をグラフ化して確認できます。
回路上で問題が発生した際は、感度が高いパラメータが改善されるように回路素子の誤差を調整できるので、効率的な回路設計が行えます。


【モンテカルロ解析機能(Monte Carlo/Yield)】
回路素子に与えられた誤差を指定範囲内でランダムに変動させて、回路特性のばらつきが検証できます。
誤差は、感度解析で指定された誤差を反映することができます。
その結果、歩留まりの検証、改善を行えます。


【スモーク解析機能(Smoke/Analysis)】
従来のPSpiceのモデルに安全率・最大許容電圧などの安全動作点を考慮する、 スモークパラメータ を追加する事により、回路素子が安全動作点の範囲内で動作しているかを確認できます。
この機能により、以下の事が検証できます。

● 過度解析結果から最大動作点を導き、その結果と安全率から安全動作点を検証
● 各ピンにおける降伏電圧の解析
● 過電流に対する対応
● 各コンポーネントの最大許容電力の解析
● 二次降伏の検証
● 接合温度の検証


【パラメトリックプロット機能】
パラメトリックプロット機能を用いることで、回路内の複数のパラメータを自動的にスイープさせることが可能です。この機能を用いることで、複数のパラメータの回路特性に対する相関関係が得られるため、回路特性の変曲点などを確認することができます。
また、回路内素子の値を1つずつ開放/短絡状態とした解析をバッチ処理するようなことも可能で、回路内素子が故障した際の動作確認などにも応用できます。

● 回路上のパラメータだけでなく、温度やモデルパラメータも同時にスイープ可能です。
● PSpiceにて設定した評価関数をインポートし、特性確認することができます。
● PSpice画面において解析結果波形を確認することができます。


【PSpice Advanced Analysisのライセンスの種類】
PSpice Advanced Analysisのライセンスとしては

● PSpice Advanced Optimizer Option
● PSpice Smoke Option
● PSpice Advanced Analysis Option

の3つが用意されており、それぞれ使用できる解析機能が異なります。









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