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パワーモジュール向け絶縁放熱シートの新工場を建設【日東電工】

2011年8月2日

需要拡大を受けて生産能力を4倍に
パワーモジュール向け絶縁放熱シートの新工場を建設

日東電工株式会社(本社:大阪市 代表取締役社長:柳楽幸雄)のグループ会社である日東シンコー株式会社(本社:福井県坂井市 代表取締役社長:高柳敏彦)は、パワーモジュール向け絶縁放熱シートの生産能力を高める為、2012年秋を目途に新工場を建設することを決定しました。総投資額は20億円。パワーモジュールは、エアコン・冷蔵庫など家電製品の消費電力制御や電気自動車などの駆動モータ制御に欠かせない電子部品であり、世界的に環境問題への関心が高まる中で需要が急増しており、その需要拡大に対応するために生産能力を4倍に増強致します。

背景

絶縁放熱シートは、パワーモジュールからの発熱を効率よく外部に伝えると同時に高電圧を遮断する機能を持ちます。従来、この用途には無機材料のセラミックスが用いられてきましたが、加工性が低くパワーモジュールの生産工数を増やす要因となっていました。
日東シンコーでは、樹脂反応度制御を用いた低コストで加工性が高い有機材料を提供することにより、お客様の生産工数削減に貢献するとともに、樹脂配合技術と無機物充填プロセス技術により絶縁性能と高熱伝導の相反する特性を高い次元で実現しました。
その結果、この分野における世界トップシェアを獲得しており、家電製品やエコカーなどのパワーモジュール向け用途の他に、急速に需要が伸びているLED照明用途への展開も視野に生産能力増強を決定しました。

投資の概要

1) 投資内容 : 新工場建設
2) 建設場所 : 日東シンコー株式会社 丸岡事業所内
3) 投資金額 : 約20億円
4) 建築面積 : 1,800㎡
5) 延床面積 : 3,340㎡ : 鉄骨4階建て
6) 生産品目 : パワーモジュール用絶縁放熱シート
7) 工事着工 : 2012年1月
8) 竣工時期 : 2012年11月

新工場の特徴

新工場に導入する生産ラインは、工程中の樹脂反応度を更に精度よくコントロールできる機能を有し、且つ従来よりも生産プロセスを短縮させています。これらにより、当面の製品安定供給とお客様の要求品質に応えられる環境作りが可能となります。

日東シンコーでは、既に次世代のパワー系の電子部品に適合する材料の開発も進めており、最終的には無機材料でなければ絶縁信頼性に欠けると言われてきた、高電圧・高耐熱分野にも参入していく計画です。

日東電工グループは、環境や新エネルギー分野における新しい事業の創出に向けて技術開発を進めており、事業活動を通じて環境保全や省エネに貢献して参ります。


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