ニュース

新型トヨタ産業用エンジンを開発 — 世界トップクラスの低燃費・クリーンエンジン —【豊田自動織機】

2013年3月25日

㈱豊田自動織機(社長:豊田鐵郎、以下 豊田自動織機)は、このたび新型トヨタ産業用エンジン「トヨタ1KD(ディーゼル)」、「トヨタ1FS(ガス・ガソリン)」を開発しました。 世界的な産業用エンジンの排出ガス規制強化への適応と、燃費向上ニーズの高まりに応えることをねらいに、同等出力の現行製品と比較して、排気量ダウンサイジングを行い、低燃費かつクリーン、コンパクトを実現しました。 これらのトヨタ産業用エンジンは、当社開発のフォークリフトへの搭載に加え、建設機械や農業機械、発電機など広く産業機械用としての販売を計画しております。

1KD型ディーゼルエンジンについて
排気量2,982ccの直噴コモンレールターボディーゼル「トヨタ1KD」は、市場実績が豊富で信頼性の高い自動車用エンジンをベースに、低速域においても高トルクが求められる産業用エンジンとして最適化したものです。
過給特性を産業用エンジンに最適化した自社開発ターボを用いて、燃焼効率の改善を行い、エンジン低回転領域の高トルクを確保することにより、排気量のダウンサイジング(現行製品比43%減)を実現し、全域にわたる低エミッション・低燃費(定格点燃費:同23%向上)を達成しております。
さらに本エンジンでは、ディーゼルエンジンの排気中のPM※1を捕集・除去するためのフィルター(DPF※2)が不要となり、大変コンパクトなシステムとなっております。
※1 PM:Particulate Matter(粒子状物質)
※2 DPF:Diesel particulate filter(ディーゼル微粒子捕集フィルター)

世界最小※3の電子制御可変ノズル式ターボチャージャー【新技術】※3 自社調べ
低速域においても高トルクのニーズのある産業用エンジン専用の小型ターボチャージャー。エンジン開発・生産で培った、流体解析技術や精密加工技術により、自動車で採用が始まっている可変ノズル式ターボチャージャーを世界最小サイズまで縮小することに成功しました。
排気ガスを受けて回転するタービン翼と吸気を圧縮するコンプレッサー翼および可変ノズル開度を最適化することで、全域にわたる過給が可能となり、エンジンのダウンサイジングに大きく寄与いたしました。

DPFレスのエンジンシステム【新技術】
新型ターボチャージャーによる吸入空気の増加と、直噴コモンレール式燃料噴射による燃料噴霧の微粒化を図り、新設計の燃焼室と組み合わせ、燃焼効率を大幅に改善しました。これにより、PM発生の抑制が可能となり、DPFを用いることなく、各国の排出ガス規制に適合させました。
フィルターに捕集した黒煙を燃焼除去する際の燃費悪化が起こることがなく、また、DPFの交換などの定期的なメンテナンスも不要な、お客様と環境に優しいエンジンシステムです。

各国排出ガス規制への適合
・EPA(米国環境保護庁)第4次排出ガス規制(Tier4規制)適合
・EU ノンロード StageⅢB適合
・国内特殊自動車 平成25年排出ガス規制適合

1FS型ガソリンエンジンについて
・EPA(米国環境保護庁)第2次排出ガス規制(Tier2規制)適合
・国内特殊自動車 平成19年排出ガス規制適合




株式会社豊田自動織機ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#豊田自動織機
#産業用エンジン
#2013年3月25日