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2025.02.07
EVトラック「eCanter」の使用済みバッテリーを EV用充電器一体型の蓄電システムに再利用する実証実験を実施【三菱ふそうトラック・バス】
2025年1月28日
EVトラック「eCanter」の使用済みバッテリーを
EV用充電器一体型の蓄電システムに再利用する実証実験を実施
・「バッテリーセカンドライフ」の取り組みをCONNEXX SYSTEMSと共同で実証
・2025年2月に京都府向日市役所に実証設備を設置、市公用車EVの充電に活用
・2025 年中盤には、MFTBC 川崎製作所にも実証設備を導入し EV トラック等を充電
・2026 年の実用化を目指す
三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・ デッペン、以下 MFTBC)は、MFTBC の電気小型トラック「eCanter」の使用済みバッテリーを蓄 電システムに再利用(リユース)する「バッテリーセカンドライフ」の実証実験を、2025年2月より 実施します。
![]() 「eCanter」と「EnePOND® EV Charger」 ※画像はイメージです。 |
本実証は、次世代型蓄電池の開発を行う CONNEXX SYSTEMS 株式会社(本社:京都府精華町、 代表取締役:塚本壽、以下 CONNEXX SYSTEMS)と共同で実施します。「eCanter」従来型モデ ルの使用済みバッテリーを車両から取り外し、CONNEXX SYSTEMS が開発する EV 用充電器 一体型の蓄電システム「EnePOND® EV Charger(仮称)」の電源として再利用します。
*「EnePOND®」は CONNEXX SYSTEMS 株式会社の登録商標です。
「EnePOND® EV Charger」は、複数台の EV を同時に充電する際の既存の配電網への負荷を
軽減し、停電時にも EV 充電が可能となります。また、使用済み EV バッテリーの再利用により、
低コストかつ短期間での充電インフラ拡充に貢献するとともに、使用済み EV バッテリーの寿
命を大幅に伸長させます。
2025年2月より、京都府向日市(市長:安田守)市役所に「EnePOND® EV Charger」を設置し、市
の EV 公用車の充電に使用します。また、2025年中盤を目途に、MFTBC の川崎製作所(神奈
川県川崎市)構内でも「EnePOND® EV Charger」を EV トラック等の充電に用いる予定です。
MFTBC と CONNEXX SYSTEMS は、本実証で「EnePOND® EV Charger」の実用性を検証すること
で、使用済みの「eCanter」バッテリー再利用の用途確立と、2026年を目標とする実用化への
検討を進めます。
「バッテリーセカンドライフ」は、MFTBC がお客様の EV トラックの導入・運用を包括的にサポー
トする「FUSO e モビリティソリューションズ」の「バッテリーライフサイクルマネジメント」における
取り組みです。バッテリーが EV において大きな価値を占め、EV 化の進展に伴って使用済み
EV バッテリーとその活用・処理ニーズが今後急増すると見込まれる中、MFTBC は本実証と
2024年9月に公表したバッテリー「材料回収」*
1を取り組みの両輪と位置づけ、それぞれ早期
の実用化に取り組みます。
*1 バッテリー「材料回収」についてはこちら
運用が終了した「eCanter」から回収したバッテリーは、まず「バッテリーセカンドライフ」によっ て、他の用途に再利用されます。そしてその用途での役目を終えると、「材料回収」を行い、 次の世代へとつながります。MFTBC はこのように使用済みバッテリーの循環経済(サーキュ ラーエコノミー)を確立することで、バッテリーの資源価値を最大化し、EV のトータルコストの低 減および EV シフトのさらなる加速につなげることを目指します。
![]() 「バッテリーライフサイクルマネジメント」のイメージ |
蓄電システムは、太陽光などの再生可能エネルギーを貯蔵し、発電と消費の需給調整に貢
献します。また、停電時のバックアップ電源として事業継続性を確保しながら、ピーク時の電
力使用を抑制することで電力系統の安定化にも寄与します。
CONNEXX SYSTEMS は、高度な蓄電池の開発・生産技術を有し、産業用蓄電システム製品の
展開を進めるとともに、リチウムイオンや鉛など種類の異なる二次電池を一体化して総合的
に性能を向上させる蓄電池技術や、鉄と空気によりリチウムイオン電池の数倍のエネルギー
密度を実現する革新電池などの開発に取り組んでいます。
なお、MFTBC と CONNEXX SYSTEMS は、2025年2月4日(火)と5日(水)に向日市で開催される国
内外の脱炭素技術をテーマにしたイベント「ZET-summit 2025」(主催:ZET-Summit 実行委員
会)*2において、本実証について説明します。
* 2 ZET-summit についてはこちら
MFTBC は今後も、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献する製品・サービスの充実を図ってまいります。
![]() 「EnePOND® EV Charger」の外観 |
EnePOND®について
EnePOND®は、BIND Battery®技術により、極めて安全かつリーズナブルに使用済みバッテリーをリ ユースした定置型蓄電システム(ESS)です。ユーザーは、ESS 導入に伴う初期コストを低く抑えることが でき、導入後も、遠隔監視・制御、予防的なバッテリー交換・回収等の O&M サービスにより、長期間、 安心してお使いいただくことが可能となります。
*「BIND Battery®」は、CONNEXX SYSTEMS 株式会社の登録商標です。
三菱ふそうトラック・バス株式会社について
三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)は、川崎市に本社を置く商用車メーカーです。ダイムラート ラック社が89.29%、三菱グループ各社が10.71%の株式を保有しています。90年以上の歴史を持つ FUSO ブランドのトラックやバス、産業用エンジンを世界約170の市場向けに開発・製造・販売していま す。日本初の量産型電気小型トラック「eCanter」による電動化や、運転自動化では大型トラック「スーパーグレート」に国内商用車初の SAE レベル2相当の高度運転支援技術を実装するなど、先進技術の 開発に積極的に取り組んでいます。
電気小型トラック「eCanter」について
「eCanter」は、MFTBC が2017年に発売した日本初の量産型電気小型トラック(バッテリーEV トラック)で す。温室効果ガスを排出せず、CO2削減という社会課題の解決に貢献しつつ、静穏かつ低振動という EV トラックの特性により、都市内輸送・深夜早朝の輸送をより快適・低負荷で行えます。2023年3月に フルモデルチェンジして発売した新型モデルは、シャシラインアップや架装バリエーションの拡大、ニー ズに合わせた航続距離の展開によって、さらに多様なニーズへの対応が可能です。日本のほか欧州 31市場やオセアニア地域に加え、インドネシアや台湾といったアジア地域および中東・南米など、海外 市場への新たな展開も進めています。
「FUSO e モビリティソリューションズ」について
「FUSO e モビリティソリューションズ」は、MFTBC の EV トラックの導入と運用を包括的にサポートする サービス群です。車両はもちろん、車両の運用や充電方法のコンサルティング、またお客様のビジネス 全般におけるカーボンニュートラル化を推進する支援サービスなど、EV トラックを導入・運用する上で 必要なモノ・コトを網羅し、お客様のビジネス含めたカーボンニュートラル化を支援します。
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