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2026.01.27
高強度・高耐熱無酸素銅「MOFC®-HR異形条」を新たに開発【三菱マテリアル】
2025年11月18日
高強度・高耐熱無酸素銅「MOFC®-HR異形条」を新たに開発
~「異形条」により放熱部と接点部を同一素材で製造可能に~
三菱マテリアル株式会社は、高性能無酸素銅(*1)MOFC®(Mitsubishi Oxygen Free Copper)シリーズの一つである「MOFC®-HR (Heat Resistance)」について、製品ラインナップ拡充の一環として新たに異形条(*2)を開発しました。
■開発の背景と目的
自動車の電動化や再生可能エネルギーの普及に伴い、電気機器部材には大電流に対応するため、高電導性や高放熱性が求められています。優れた導電率と熱伝導率を有する無酸素銅はその用途が広がっていますが、大電流通電により材料温度の上昇を伴うケースや製造時に熱処理を必要とする場合には、無酸素銅では強度や耐熱性が不足する課題がありました。
「MOFC®-HR」は、コア技術である高品質な無酸素銅製造技術と材料設計技術により、高い導電率と熱伝導率を維持しつつ、強度と耐熱性を飛躍的に高めた無酸素銅です。米国の銅開発協会(CDA)より、導電率が100%IACS以上の無酸素銅として認定されており、(登録番号「C10850」)、これまで車載パワーモジュール(*3)用リードフレームやEVリレー部材、車載端子などで高い評価を得てきました。
今回開発した「MOFC®-HR異形条」は、同シリーズの異形条タイプであり、リードフレームや端子・コネクタの放熱部と接点部とを同一素材で製作、同時成型が可能となります。
(*1)酸素(酸化物などの)含有量が極めて低い、純度99.95%以上の銅。
(*2)幅方向に異なる厚みを2つ以上持つ、厚部・薄部からなる段付条(図1参照)。
(*3)xEVなどにおいて電力制御や変換に用いられる、複数のパワー半導体(IGBTやMOSFETなど)や駆動回路、保護回路などを1つのパッケージに組み合わせたモジュール。
図1:異形条の形状イメージ |
■特長
1.異形条による部品の一体製造
異形条には厚板部と薄板部があり、リードフレーム用途では放熱部(厚板部)とリード部(薄板部)を、端子・コネクタ用途では放熱部(厚部)と接点部(薄部)をそれぞれ同一素材で製作・同時成型可能です。製造管理工数の削減や組み立て工数の削減に寄与します。
厚さや幅はお客さまのご要望に応じて製造可能です。
2.高強度・高導電率の両立
「MOFC®-HR」は、無酸素銅(OFC)と同等の高い導電率(100%IACS)と熱伝導率(391W/mK)を維持しつつ、無酸素銅と比べて大幅に優れた強度(400MPa、無酸素銅比約25%向上)と耐熱性(半軟化温度(*4)350℃以上、同約150℃向上)を兼ね備えています(図2参照)。
電気特性と機械特性の両立により無酸素銅や高導電性銅合金の高性能化が可能です。また、優れた特性により銅材料の使用量削減が可能であり、コスト低減や部品の小型・軽量化に貢献します。
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(*4)「熱処理前の強度」と「完全に焼鈍した状態の強度」との平均値になる熱処理温度を指す耐熱性の指標の一つ。半軟化温度が高いほど、より厳しい熱処理でも強度を維持できる。
図2:MOFC-HRと他銅材料との特性比較 (画像をクリックして拡大イメージを表示) |
三菱マテリアルグループは、「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」ことを「私たちの目指す姿」と定めています。今後も新たなマテリアルを創造し、オンリーワンの高機能素材・製品供給を行うことで、目指す姿の実現に取り組んでまいります。
【関連情報】
2021年9月27日プレスリリース
世界最高水準の強度と耐熱性、無酸素銅「MOFC-HR」(HR: Heat Resistance)を開発
URL:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/press/2021/21-0927.html
銅加工事業WEBサイト、「MOFC-HR」シリーズ紹介ページ
URL:https://www.mitsubishi-copper.com/jp/products/materials/mofchr/
銅加工事業WEBサイト、「異形条」紹介ページ
URL:https://www.mitsubishi-copper.com/jp/products/processing/shaped/
以上
<本件に関するお問い合わせ>
広報室:TEL 03-5252-5206
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