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2025.11.06
<EICMA 2025> Honda初の電動モーターサイクル「Honda WN7」を一般公開【本田技研工業】
2025年11月4日
<EICMA 2025>
Honda初の電動モーターサイクル「Honda WN7」を一般公開
Hondaの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッド(本社:バークシャー州ブラックネル 社長:奥田 克久)は、現地時間2025年11月4日(火)9:00に以下を発表しましたので、その内容をご案内いたします。
Hondaは、イタリア・ミラノで開催されているEICMA 2025(ミラノショー、プレスデー:11月4日~5日、一般公開:11月6日~9日)で、初の電動モーターサイクル「Honda WN7(ホンダ ダブリュー・エヌ・セブン)(以下、WN7)」を一般公開しました。
Honda WN7 |
WN7の主な特長
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コンセプト |
Honda WN7は、同時に発表した新しい二輪電動事業のブランド方針を具現化した初のFUN領域向け電動ネイキッドモデルで、開発コンセプトを「風になる(Be the Wind)」としました。ICE(内燃機関)車では体験できなかった電動車ならではの静粛性により、走行中でも聞こえてくる街中の人々の会話や笑い声、木々の葉がざわめく音など、自然と周辺の音や感覚をダイレクトに感じながら、スムーズでトルクある走りと軽快なハンドリングで、風のように自由に走る楽しみを体験してほしいという開発者の思いが込められています。
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デザイン |
「機能を研ぎ澄まし、本質を表現すること」を目指したデザインは、ライダーが触れるボディ部分はシームレスで滑らかな表面としながら、独創的で力強いシルエットとしました。WN7に採用されたシグネチャーライトは特徴的な横一文字で、今後Hondaの電動二輪車の共通アイデンティティーとして展開していきます。
また電動二輪車専用のカラーリングとして、ブラックを基調とした車体色に、ゴールドカラーの部品によるアクセントを取り入れました。シグネチャーライト同様、今後グローバルで展開する電動二輪車にはこのカラーリングを採用していきます。
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フレームレスシャシー |
車体骨格には通常車体の前後をつなぐフレームが採用されますが、WN7は車体の中心に配置したアルミ製バッテリーケースを骨格の一部とする構造を採用しています。車体と前方のステアリングを保持するヘッドパイプと、車体の後方を保持するピボットブラケットは同じく車体中央に配置されたパワーユニットに直接締結しました。フレームが存在しないことで、軽量化だけでなくスペースレイアウトの自由度が上がり、スリムでコンパクトな車体の実現に大きく寄与しました。
また、車両の中で大きな比重を占めるバッテリーパックを車体全体の中心に配置したことで、マスの集中化と軽快なハンドリングを実現します。
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インバーター一体型モーターユニット |
WN7は、搭載性に優れた軽量コンパクトな水冷・インバーター一体型モーターを専用開発しました。最高出力は50kWで排気量600㏄のICE車相当、最大トルクは100Nmで1000ccのICE車に匹敵する性能をそれぞれ発揮します。街中での発進・停止時や郊外でのクルージング時でも、ゆとりのある走行を実現します。
モーターからの出力は新規開発したギアボックスを介してベルトドライブに伝達され、リアタイヤを駆動させるとともに、静粛性にも貢献しています。
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駆動バッテリー、充電規格 |
WN7に採用した駆動バッテリーは、新規開発した9.3kWhの固定式リチウムイオンバッテリーです。バッテリーの充電には急速充電を可能にするCCS2※1規格と一般家庭にある普通充電Type 2※2規格を採用しました。急速充電器では30分でバッテリー残容量20%から80%まで充電でき、外出先で素早く充電し待機時間のストレスを軽減します。
また、普通充電では残容量0%から100%まで2.4時間以内※3で完了します。フル充電時の航続距離は140㎞(WMTCモード)です。
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回生ブレーキ、減速度セレクター、微速前後進(ウォーキングスピードモード) |
WN7は、走行中のスロットルオフによる減速時にモーターによって電力回生を行うと同時に、回生ブレーキを発生させスピードを減速※4させます。回生ブレーキの強さ(減速度)を、左手ハンドルスイッチ操作によって選択できる「減速度セレクター」も採用しました。ブレーキを多用せずスロットル操作だけで極低速まで車速をコントロールしたり、少ない減速度で滑空するようなフィーリングで走行できるなど、ICE車とは異なるライディングフィールを楽しめます。
また、左手ハンドルスイッチとスロットル開度で速度を調節しながら前後進できる微速前後進機能(ウォーキングスピードモード)を搭載し、切り返しや街中の狭い駐車場スペースなどでも取り回しがスマートに行えます。
WN7はHondaの二輪車生産におけるマザー工場として位置付けている熊本製作所にて生産し、今後電動化が進むグローバル市場に供給します。
※1 Combined Charging System Type 2の略称、電気自動車急速充電器用コネクターの仕様
※2 200V、充電ガン使用時
※3 充電時間は充電環境(温度)によって異なる場合があります。充電時間はHonda調べ
※4 バッテリー残容量によって回生ブレーキが発生しない場合もあります
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