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2025.06.05

パナソニック エナジー、米国ハービンジャーの 中型商用 EV トラック向けにリチウムイオン電池の供給を開始

2025年4月23日

  

  

パナソニック エナジー、米国ハービンジャーの
中型商用 EV トラック向けにリチウムイオン電池の供給を開始

~最新世代セルの搭載により、商用車市場の持続可能な電動化へ貢献~

  

  

  

パナソニック エナジー株式会社(本社:大阪府守口市、社長執行役員 :信 一生、以下 パナソニック エナ ジー)は、米国の商用電気自動車 (EV)メーカーである Harbinger Motors Inc. (本社:カリフォルニア州ガ ーデングローブ、CEO :John Harris、以下 ハービンジャー)向けに、車載用円筒形リチウムイオン電池の供 給を開始します。パナソニック エナジーが供給する最新世代の 2170 セルは、ハービンジャーが米国で生産 する中型 EV トラック全モデルのバッテリーシステムに標準搭載され、電動トラックの性能と効率を高める優 れたエネルギーソリューションとして提供されます。

800Wh/L 超の業界トップクラスのエネルギー密度を有するリチウムイオン電池は、パナソニック エナジー の日本国内の工場で製造され、カリフォルニア州ガーデングローブにあるハービンジャーの本社工場に納入さ れます。将来的にはパナソニック エナジーのカンザス州デソトの新工場からのセル供給も検討しています。 本協業を通じ、ハービンジャーの米国での生産拡大を実現し、商用車市場の電動化の推進によって持続可能な 社会の実現に貢献していきます。

2021 年設立のハービンジャーは、配送用トラックや緊急・災害対応車両など中型 EV 商用車用途に特化した 米国の自動車メーカーであり、カリフォルニア州の自社工場で電動シャーシの設計から生産まで手掛けていま す。同社独自のストリップド ・シャーシ ( )には、自社開発の電動ドライブトレインやバッテリーシステムな ど主要システムがすべて搭載されており、業界でも特長的な垂直統合型のアプローチにより、コストを抑えつ つ、性能、安全性、耐久性の向上を実現しています。同社は 2025 年初頭に生産を開始し、食品メーカーの Bimbo Bakeries USA やレジャー用車両 (RV)メーカーの THOR Industries をはじめとする米国大手企業か らの受注を含め、約 5,000 台の予約注文への対応を進めています。

パナソニック エナジーの車載用円筒形リチウムイオン電池は、優れたエネルギー密度に加え、EV 搭載の実績 に裏打ちされた高い安全性と 頼性を備えています。2025 年 3 月時点で、EV 約 370 万台分に相当する約 190 億個のセルを供給しており、これまで同社の電池に起因する車両リコールは一切発生していません。ハー ビンジャーは、この高い安全性と耐久性を持つ電池技術を活用することで優れた車両の生産を実現します。

パナソニック エナジー社長執行役員の信 一生は、「本パートナーシップは、両社が協業してバッテリー技術 を進化させる革新的な一歩となります。ハービンジャーが設計するシャーシや電池パックは業界でも高い安全 性と耐久性を備えています。本協業により、ハービンジャーの生産体制の強化を支援するとともに、当社ミッ ションである『幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会の実現』を目指します」と述べています。

ハービンジャーCEO の John Harris は、「当社の安全性や技術開発へのこだわりが、パナソニック エナジー との協業を実現しました。パナソニック エナジーのセルは、主要 EV メーカーに搭載されている高い実績と 業界トップクラスの安定品質が他社と一線を画しており、採用の大きな決め手となりました。ハービンジャー のシャーシに世界最高水準のバッテリーが搭載されることを嬉しく思います」と話しています。

Lucid Gravity は、ルシッドの先進技術により、中型 SUV の外形サイズでありながらフルサイズ SUV の広い 車内空間を誇り、最大約 3.3 ㎥の荷室容量※1 を有し、3 列シートで 7 名が乗車できる優れた積載性を備えて います。Lucid Gravity Grand Touring は、828 馬力、時速 60 マイル(約 96km)まで僅か 3.5 秒未満で 加速できるスポーツカーのような走行性能を誇るほか、競合他社より最大 40%小型化されたコンパクトなバ ッテリーパックでありながら、EPA(米国環境保護庁)推定で最大約 450 マイル(約 724km)※2 の航続距 離を持つ、EV の新たな可能性を示す革新的なモデルです。

これらの Lucid Gravity の優れた性能は、パナソニック エナジーの最新世代の円筒形リチウムイオン電池 2170 セルによって実現されており、セルのエネルギー密度は 800Wh/L 超と業界最高水準を誇ります。
Lucid Gravity は、この高性能な最新世代 2170 セルを量産に採用する初めての車両の一つとなります。パナ ソニック エナジーの小型で高エネルギー密度かつ高出力のセルは、安全性、急速充電、走行性能、バッテリ ー寿命などに関するルシッドの高い要求水準を満たし、ルシッド独自のパワートレインシステムを更に強化 しました。

  

また、パナソニック エナジーは、リチウムイオン電池業界のグローバルリーダーとして、電池生産における 高い品質と安全性を有しています。同社は、EV300 万台分に相当する約 150 億個の車載用円筒形リチウム イオン電池を供給※3 し、その間、同社の電池に起因するリコールは一切発生していません。この実績は、パ ナソニック エナジーの品質と安全への揺るぎないコミットメントを示しています。

パナソニック エナジーとルシッドのパートナーシップは、2022 年に車載用円筒形リチウムイオン電池の供 給契約を締結したことに始まりました。パナソニック エナジーの電池は、Lucid Air Pure に搭載され、この 実績により、このたび後続の Lucid Gravity にも電池が採用されました。2024 年 12 月にアリゾナ州の工場 で生産が開始された Lucid Gravity Grand Touring(販売価格 9 万 4,900 米ドル~※4)、2025 年末に発売が 予定されている Lucid Gravity Touring(販売価格 7 万 9,900 米ドル~)の両モデルともパナソニック エナ ジーの 2170 セルが搭載される予定です。この 2170 セルは現在日本で生産されていますが、将来的には現 在建設中のパナソニック エナジーのカンザス工場で生産される計画です。

ルシッドの CEO 兼 CTO の Peter Rawlinson は、「Lucid Gravity は、一切妥協のない、革新的な SUV で す。フルサイズ SUV の広い室内空間、スポーツカーのような性能と極上の快適性、さらに EPA 推定最大約 450 マイルの航続距離という、これまで実現不可能だった特性を一つの形にしました。私たちは、先進的な 技術とパナソニック エナジーとの協業を通じて、他社と比較して驚くほど小型のバッテリーパックを実現し ました。これは貴重な資源を守るうえで非常に重要な要素です。持続可能なモビリティをすべての人々のた めにさらに推進していく中で、パナソニック エナジーとの協業が今後も続くことを楽しみにしています」と 述べています。

パナソニック エナジー社長の只信一生は、「この度は、ルシッドとの再びの協業を大変嬉しく思っていま す。高性能なパナソニック エナジーのセルとルシッドの技術を組み合わせることにより、当社の円筒形リチ ウムイオン電池の特性を最大限に引き出すことができ、その結果、これまでにない性能と航続距離を持つ電 動 SUV が実現しました。これは、EV 業界における新たなスタンダードの確立と、『幸せの追求と持続可能な 環境が矛盾なく調和した社会の実現』を目指す当社の継続的な取り組みを示すものです」と話しています。

  

ストリップド・シャーシ:車体上部を持たない、駆動系と車台など基本構造のみを備えた車両ベース

  

  

以上

  

  

  

  

  

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