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フォードとトヨタ、小型トラックとSUV用ハイブリッドシステムの共同開発における協力関係を構築—また、次世代テレマティクス分野でも協業【フォード/トヨタ】

2011年08月22日

フォードとトヨタは、お客様の選択肢を広げるべく、小型トラックとSUV用の新型ハイブリッドシステムの共同開発に関して対等な協力関係を構築

共同開発する新型ハイブリッドシステムは、フォードとトヨタの後輪駆動式(RWD)小型トラック及びSUV向けに、2010年代中を目処に実用化され、低燃費と高性能を両立

フォードとトヨタは、次世代テレマティクスサービスの標準化においても協業

ハイブリッド車で世界をリードするフォード・モーター・カンパニー(以下、フォード)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、本日、小型トラックとSUVのお客様用に、先進の新型ハイブリッドシステムの共同開発において、対等な協力関係を構築していくと発表した。
両社は、共同開発に関する覚書に調印、正式な合意は来年までに予定している。
両社は、それぞれ独自に次世代のRWD車用ハイブリッドシステム開発に着手してきたが、この度、小型トラックとSUV用の新型ハイブリッドシステムの共同開発を対等な関係で行っていくことで合意した。この新型パワートレインは、小型トラック及びSUVのお客様が要求する高性能を損なうことなく、卓越した燃費を提供する。共同開発によって、両社が独自に取り組むよりも迅速に、且つ手頃な価格で、お客様にハイブリッド技術を提供していく。
フォードのグローバル・プロダクト開発担当 デレック・キューザックグループ・バイスプレジデントは「この基本合意により、ハイブリッド車ならびにハイブリッド技術における世界の2大リーダーの力を結集させ、お客様に、迅速に手頃な価格で、より良いご提案をしていくことができる。フォードの『フュージョンハイブリッド』は当社を躍進させた商品である。当社が懇意にさせていただいている新しいトラックユーザーのお客様に、再び同じようなヒット商品をお届けしたい。」と述べた。

トヨタの技術担当 内山田竹志副社長は「当社は1997年に世界初の量産ハイブリッド車の初代プリウスを発売以来、これまでに約330万台のハイブリッド車を販売している。ハイブリッド技術で充分な経験を持つ両社が力を合わせることで、画期的な新技術を生み出し社会に貢献できるよう努力していきたい」と述べた。

両社はまた、それぞれの現行テレマティクスプラットフォームを補完する協業についても合意。 次世代テレマティクスや、お客様にとって有益な情報を、 グローバルに、より提供しやすくすることが狙い。

覚書では、両社が独自開発の最先端のハイブリッドパワートレイン技術と英知を結集し、従来とは異なる、新たなハイブリッドシステムを共同開発する。このハイブリッドシステムは、2010年代中を目処に、まずは小型RWDトラックに搭載される予定。具体的な合意内容は以下のとおり。

1) 小型RWDトラックおよびSUV用の新型ハイブリッドシステム及びコンポーネントを対等な協力関係で共同開発
2) 新開発ハイブリッドシステムの車種展開については、各社が独自に行う

これまで何年にもわたり、さらなる燃費向上を目的に、フォードとトヨタは独自に小型RWDトラック及びSUV用のハイブリッドシステム開発に取り組んできた。両社が今回の協議を開始した際、双方のハイブリッドシステムに共通点が大変多いことが判明した。

フォードのアラン・ムラーリ社長兼最高経営責任者は「今回の共同開発で、これまで以上の低燃費を実現する最先端のパワートレインを、大変手頃な価格でお客様にお届けできる。こういった協業こそ、エネルギーの自給やサステイナビリティなど、今日の世界的な課題に対応するために必要である」と語った。

トヨタの豊田章男社長は「フォードとともに、ピックアップトラック及びSUVのハイブリッド化に向けた技術開発に取り組めることを大変光栄に思う。今回 の提携は、まさに『もっといいクルマ』をつくるための提携であり、米国における未来のモビリティ社会の構築に向けた大きな一歩になると信じている。 フォードとグローバルで中長期的な協力関係を築いていき、これからも米国のお客様のために、期待を超えるクルマをお届けしていきたい」と語った。

このRWD用ハイブリッドシステムは、これまでの両社のものとは異なるシステム構成を持つものとなる見込み。これにより、小型トラックやSUVのお客様が求める高性能と低燃費とを提供する。
新開発のハイブリッドシステムは、技術やコンポーネントは共通化するものの、各車種への導入は両社が独自に行う。また、各車種の適合や動力性能 についても、それぞれ独自に決定する。

さらに、テレマティクスがクルマ社会においてより大きな役割を果たしていくことを鑑み、次世代テレマティクスがより安全且つ安心でより便利なものとす るために必要な標準や技術についても協業していくことで合意した。テレマティクス分野での協業は、標準及び技術に関するものであり、車載商品や機能については、両社それぞれ独自に行っていく。

フォードのキューザック副社長は「フォードはこれまで、テレマティクス分野において大きな進歩を遂げてきた。我々はSYNC及びMyFord Touchという独自のソリューションをもっている。トヨタとの協業により、今後お客様により良いサーびスをご提供できるようになる」と語った。

トヨタの内山田副社長は「トヨタはこれまで、『G-BOOK』や『G-LINK』等を中心に、グローバルにテレマティクスに取り組んできた。また米国では、利用 しやすく操作しやすいEntuneシステムを導入している。今後、両社の経験を活かし、お客様により良いテレマティクスサーびスを提供していきたい」と語っ た。


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