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2014年Hondaモータースポーツ活動計画の概要【本田技研工業】

2014年2月7日

Hondaは、2014年のモータースポーツ参戦体制と普及活動計画について、以下の通り発表しました。

Hondaは、創業以来、レースで勝利を重ね、レース活動を“Hondaの原動力”として取り組み、世界中のモータースポーツにチャレンジして、技術を磨くことで成長してきました。そして、その過程で培われたレーシングスピリットは、すべての製品や技術開発に活かされています。
Hondaのコーポレートスローガンは「The Power of Dreams」です。お客様とともに夢を実現し、世界中のもっと多くのお客様に、レースを通じて、楽しさ、喜び、感動をお届けするために、モータースポーツ活動を今後さらに加速させていきます。

1. モータースポーツ参戦体制

【二輪モータースポーツ活動】
FIM※1ロードレース世界選手権シリーズの最高峰であるMotoGPクラスでは、昨シーズン、ライダー、コンストラクター、チームの三冠を獲得しました。また、今年1月に開催された「ダカールラリー2014」では、ワークス参戦2年目ながら全13ステージ中、6回のステージ優勝を果たすなど着実な進化を遂げています。今シーズンからは、これらの活動に加え、新たにモトクロス世界選手権(MXGP、旧称WMX)と、トライアル世界選手権(WCT)においても、「チーム・エイチアールシー(Team HRC)」として、活動を展開していきます。
あらゆるカテゴリーの二輪製品を提供しているメーカーとして、より多くのお客様やファンの皆様の期待に応えたいという思いから、ロードレース、モトクロス、トライアルの各世界選手権にダカールラリーを加えた、4つのカテゴリーにおいて、Hondaの取り組みを強化していきます。

MotoGPは、「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」から、昨シーズン、MotoGP参戦初年度にして史上最年少でチャンピオンを獲得するという歴史的快挙を成し遂げたマルク・マルケスと、昨シーズンランキング3位のダニ・ペドロサが、今シーズンも引き続き参戦。2年連続の三冠獲得を目指します。また、2つのサテライトチーム※2にもマシンを供給し、ワークスチーム※3と合わせて、3チーム4名のライダーで戦います。

モトクロス世界選手権では、最高峰クラスであるMXGP(450cc)クラスに、新たにTeam HRCとしてワークス参戦を開始します。今シーズンより、ワークスマシン「CRF450RW」を投入し、イブジェニー・バブリシェフとマキシミリアン・ナグルの2名で、常に表彰台を獲得できる体制を目指します。

トライアル世界選手権(WCT)には、これまで「レプソル・モンテッサ・ホンダ」として参戦活動を継続してきましたが、今シーズンから「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」としてワークス体制で臨みます。マシンは、4ストロークエンジン搭載の「COTA 4RT」を投入。ライダーは、7年連続チャンピオンのトニー・ボウと、唯一の日本人ライダーである藤波貴久の2名体制で参戦します。これによりWCTにおける盤石な体制を築き、チャンピオンの獲得を目指します。

また、㈱ホンダ・レーシング(HRC)では、頂点レースでの活動だけでなく、市販レースマシンの販売も積極的に展開します。新設された「オープンカテゴリー」に投入、販売する「RCV1000R」は、3チーム4ライダーが使用します。さらにダカールラリー参戦マシン「CRF450 RALLY」も年内の市販開始を予定しており、Hondaはワークスに準ずるマシンをより多くの皆様に供給し、二輪レースの普及と拡大に努めていきます。

【四輪モータースポーツ活動】
FIA※4世界ツーリングカー選手権(WTCC)では、昨シーズン、フル参戦初年度にして4回の優勝を果たし、マニュファクチャラーズタイトルを獲得しました。今シーズンも引き続き、ワークスチームであるカストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)から、ガブリエーレ・タルクィーニとティアゴ・モンテイロが参戦します。さらに、プライベートチームにおいては、昨シーズンに続き、ハンガリーの「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」に加え、新たに「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」にもマシンを供給し、3チーム4台体制で、ドライバーとマニュファクチャラーのダブルタイトル獲得を目指します。

今シーズンより、「FIA※4フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)」への登竜門と呼ばれる「GP2 シリーズ」※5に、昨シーズンのSUPER GTシリーズGT500クラスと全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズで活躍した伊沢拓也が、フランスを拠点とする「エーアールティー グランプリ(ART Grand Prix)」より参戦します。今回の参戦は、Hondaの、日本人F1ドライバー輩出に向けた取り組みの一環であり、今後、「マクラーレン レーシング(McLaren Racing)」と協調し、日本人ドライバーが世界で活躍できる機会を創出していきます。

SUPER GTシリーズGT500クラスでは、新レギュレーションの導入に伴い、レース専用に新開発された2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンとレーシングハイブリッドシステムを搭載した「NSX CONCEPT-GT」を投入し、5チーム5台体制でドライバーとチームのダブルタイトル奪還に挑みます。また、フル参戦2年目となるGT300クラスで、Hondaは、レーシングハイブリッドシステムの領域に特化した活動を継続し、引き続き2つのプライベートチームの参戦活動をサポートします。

昨シーズン、ドライバーチャンピオンを獲得した、全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズでは、ドライバーとチームのダブルタイトル獲得を目指し、新レギュレーションに対応した2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンを投入します。
インディカー・シリーズでは、昨シーズン、日本人初の優勝を果たし5年目のシーズンを迎える佐藤琢磨が、今シーズンも引き続き「A.J.フォイト・レーシング(A.J. Foyt Racing)」より参戦します。

2015年に参戦を開始する「FIA※4フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)」に向けては、順調にパワーユニット開発を進めています。今年1月より、四輪モータースポーツの開発拠点を、現在の㈱本田技術研究所 四輪R&Dセンター(栃木県芳賀郡芳賀町)から、同県のさくら市にある新拠点内に移転し、F1を含めた開発体制をさらに強化します。
また、英国ミルトンキーンズにあるF1の活動拠点では、今年6月にダイナモや組み立て設備などの導入完了を予定し、実戦に向けて盤石な体制を築いていきます。

※1  FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
※2  サテライトチームとは、ワークスチームを運営しているメーカーが製造するワークスマシンを使用し、独自でチームを運営し、参戦しているチーム
※3  ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム
※4  FIAとは、Fédération Internationale de l’Automobile(国際自動車連盟)の略称
※5  GP2 シリーズは、F1への登竜門として位置づけられているカテゴリー。F1のサポートレースとして欧州を中心に各国で開催され、歴代のチャンピオンがF1で活躍

2. モータースポーツ普及活動の概要

Hondaは、モータースポーツの普及にも積極的に取り組んでいます。初心者でも気軽に楽しめる各種イベントを開催するほか、ライダーやドライバーの育成なども行い、幅広い層にモータースポーツの魅力を伝えることを目的としたさまざまな活動を展開しています。今シーズンから参加型モータースポーツの新たな取り組みとして、軽乗用車「N-ONE」を活用した、ナンバー付きのワンメイクレース「N-ONE OWNER’S CUP」を展開。今年4月に鈴鹿サーキットで行うエキシビションレースを皮切りに、全国6ヵ所で、計8回展開します。また、二輪では、HRCによる、アジア・タレント・カップへのサポートを新たに開始し、モータースポーツ熱が高まっているアジア地域の人材育成をさらに強化します。

○ ㈱モビリティランドでの世界最高峰レースの開催
㈱モビリティランドは、「見て、遊んで、体感する」場と機会の創出に取り組み、さまざまなレースやイベントを開催。日本のモータースポーツ文化のさらなる発展に貢献しています。
鈴鹿サーキットは、日本初の本格レーシングコースとして1962年に開場して以来、50年以上の長い歴史を経て、これまでさまざまなレースを開催してきました。2014年も3月1日(土)、2日(日)に開催する「モータースポーツファン感謝デー」を皮切りに、「FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)」「FIM世界耐久選手権シリーズ(鈴鹿8時間耐久ロードレース)」「FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)」、さらに「FIMアジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)」など、年間を通じてさまざまなイベントを開催します。
また、ツインリンクもてぎでは、「FIMトライアル世界選手権シリーズ(WCT)」「FIMロードレース世界選手権シリーズ(MotoGP)」を開催します。二輪、四輪それぞれの世界最高峰のレースをはじめ、国内外のさまざまなモータースポーツを観戦し、体感できる機会を提供します。

㈱モビリティランドが開催する主な国際レース


○ Enjoy Honda 2014
Hondaの二輪・四輪・汎用製品を「見て、遊んで、体感する」ことを目的としたファンの皆様への感謝イベント「Enjoy Honda」を鈴鹿サーキット(三重県)、ツインリンクもてぎ(栃木県)、HSR九州(熊本県)、スポーツランドSUGO(宮城県)、Hondaセーフティトレーニングセンター四国(香川県)、新規会場の札幌(北海道)と富士スピードウェイ(静岡)を合わせ、全7会場で開催します。なお、鈴鹿サーキットでは、鈴鹿2&4レース(MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第1戦と全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第1戦の併催イベント)、ツインリンクもてぎでは、もてぎ2&4レース(MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦と全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第4戦の併催イベント)の開催日に行います。
当日はHondaの二輪・四輪・汎用製品の展示、熱気球係留搭乗体験、親子バイク教室、ASIMOのデモンストレーションライブ、トライアル・バイクショー、森のクラフト教室などを開催します※6

※6  開催内容は会場によって異なります。詳しくはEnjoy Honda公式サイト(http://www.honda.co.jp/enjoyhonda/)でご確認ください

Enjoy Honda 2014 開催スケジュール

*2014年2月7日現在の開催スケジュールです


○ Honda Racing THANKS DAY 2014
Hondaは、モータースポーツファンの皆様に対する感謝イベント「Honda Racing THANKS DAY」を今年も開催します。

Honda Racing THANKS DAY 2014 開催スケジュール


○ Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2014
Hondaは、環境にスポットを当て、創造力と自由な発想、そして技術を結集した手作りのマシンを使って、1Lの燃料で何km走行できるかを競う「Honda エコ マイレッジ チャレンジ」※7を、1981年から開催してきました。今年で34回目となるこの大会に、初回大会以来、のべ13,138チームが参加し、2011年大会においては過去最高となる3,644.869km/Lを記録しました。この大会は、日本国内だけでなく、タイ、中国、ベトナムにおいても開催しています。

Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2014 国内開催スケジュール

※7  大会名称を、2010年大会より、「Honda エコノパワー燃費競技大会」から「Honda エコ マイレッジ チャレンジ」に変更し開催しています


○ Honda Sports & Eco Program
Hondaは、今シーズンも引き続き、㈱モビリティランドと㈱M-TECが共同で運営する参加型モータースポーツ「Honda Sports & Eco Program」をサポートします。このプログラムは「Ecoでスポーツする。」をテーマに2012年から開始しました。環境保護とスポーツドライビングの両立を目指し、レース仕様のCR-Zで、「Eco」性能を最大限に引き出しながら、「操る・磨く・競う」楽しさを気軽に体感できるモーターレクリエーションプログラムです。モータースポーツ入門者により手軽にご参加いただけるような新たな料金プランを設定したほか、SUPER GTや全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズで活躍するHondaドライバーをはじめとする経験豊富な講師陣を揃えるなど、初級者から上級者まで楽しめる充実した内容で展開していきます。

○ 1.5チャレンジカップ(もてぎ、SUGO)/FIT1.5チャレンジカップ(鈴鹿)
㈱モビリティランドが2012年より開催している「もてぎ1.5チャレンジカップ」のシリーズ戦は、排気量1500cc以下のJAF登録車両による自動車レースで、Hondaとしても初開催以来、積極的にサポートしています。今シーズンより、スポーツランドSUGOの協力を得て、全6戦のシリーズ戦(もてぎ5戦、菅生1戦)に拡大し、名称を「1.5チャレンジカップ」に変更します。
また、今シーズンから新たに、鈴鹿サーキットにて「FIT1.5チャレンジカップ」がスタートします。これは、全戦スプリント形式としたフィットによるワンメイクレースです。
Hondaは、フィット RSを始めとしたユーザー参加型モータースポーツ用パーツの開発と供給を行う㈱M-TECの活動に協力します。

○ N-ONE OWNER’S CUP
Hondaは、新たな取り組みとして、多くのお客様に支持いただいている軽乗用車「N-ONE」を活用した参加型モータースポーツ「N-ONE OWNER’S CUP」を展開いたします。N-ONE OWNER’S CUPは、多くの方々が気軽に参加できることを目指し、ナンバー(車両番号標)付き車両によるスプリントレース形式を採用したモータースポーツであり、国内6ヵ所(富士、オートポリス、岡山国際、もてぎ、SUGO、鈴鹿)のサーキットにて開催されます。

○ アジア・ドリーム・カップ
二輪モータースポーツへの関心が急速に高まるアジア地域で、「FIMアジアロードレース選手権シリーズ」に2012年に導入された育成プログラム「アジア・ドリーム・カップ」を引き続きサポートします。このレースは、日本を含むアジア地域12ヵ国からライダーを選抜し、将来のグランプリライダーを輩出するための育成プログラムです。今シーズンも「CBR250R」をベースとしたレース仕様車を提供し、若手ライダーのアドバイザーとして中野真矢氏を全6戦に派遣します。
今シーズンの日本代表選手は、参戦2年目となる黒木玲徳に加えて、昨シーズン、日本国内の「CBR250R ドリームカップ」で好成績をおさめた森俊也と名越哲平が参戦します。
また、昨シーズンのアジア・ドリーム・カップでシリーズチャンピオンを獲得した尾野弘樹は、今シーズンは「レプソル CEV FIM ロードレースインターナショナル選手権(旧スペイン選手権)」にステップアップしてフル参戦します。

○ アジア・タレント・カップ
今シーズンより、MotoGP主催者の「ドルナ・スポーツ」は、アジア地域において次世代のライダーを育成するプログラム「シェルアドバンス・アジア・タレント・カップ」を開催します。HRCは参戦車両NSF250Rの供給を通じ、このプログラムをサポートしていきます。

○ CBR250R ドリームカップ、NSF100 HRCトロフィー
2012年より日本全国各地のサーキットで開催されている「CBR250R ドリームカップ」は、市販車両のCBR250Rを使用したワンメイクレースです。2014年はレース未経験者にも参加しやすいクラスを新設し、従来の経験者を対象としたクラスと合わせ、2クラス制で開催されます。
2006年より全国20ヵ所以上のサーキットで開催されている「NSF100 HRCトロフィー」は、レース専用車両NSF100を使用するワンメイクレースです。今年で開催9年目となる本レースは、世界を目指すジュニアライダーの登竜門のひとつとなっています。両レースともに、各サーキットで開催されるレースのランキング上位者に、鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎで行われる、それぞれの全国大会への出場権が与えられます。また、HRCは、両レースの参戦車両の販売を通じ、このプログラムをサポートしていきます。

《二輪参戦体制概要》

【ロードレース】
◆FIMロードレース世界選手権シリーズ
<MotoGPクラス>

Hondaは、「ファクトリーオプション」※8に参戦し、昨シーズンに引き続き、ライダーズタイトルおよびコンストラクターズ、チームの三冠獲得を目指します。マシンは、戦闘力をさらに向上させた2014年型「RC213V」を投入します。
ワークスチームの「レプソル・ホンダ・チーム」は、MotoGP参戦初年度に、史上最年少でチャンピオンを獲得したマルク・マルケスと、昨シーズンランキング3位のダニ・ペドロサの2名体制で参戦します。サテライトチームは、「ゴー・アンド・ファン・ホンダ・グレッシーニ(GO & FUN Honda Gresini)」からアルバロ・バウティスタが、「エルシーアール・ホンダ・モトGP(LCR Honda MotoGP)」からは、ステファン・ブラドルが参戦します。
なお、今シーズンからHondaは、「オープンカテゴリー」※8に参戦するチームを対象に市販レーサー「RCV1000R」を販売します。このマシンで、青山博一、ニッキー・ヘイデン、カレル・アブラハムと、Moto2からステップアップするスコット・レディングが参戦します。

ファクトリーオプション※8

オープンカテゴリー※8

※8  2014年より、ロードレース世界選手権シリーズの最高峰MotoGPクラスは、「ファクトリーオプション」と、これまでのCRTクラスに代わる「オープンカテゴリー」の2つのカテゴリーで開催されます。ファクトリーオプションは、主催者から供給されるECU(エンジン コントロール ユニット)のソフトウエアを変更することが可能で、1台当たりの年間使用エンジンは5基、ガソリンタンク容量は20Lまでとなります。オープンカテゴリーは、主催者から供給されるECUのソフトウエアは変更できませんが、年間使用エンジンは12基、ガソリンタンク容量は24Lまでとなります

<Moto2クラス>
Hondaは、Moto2クラスが設立された2010年より、唯一のオフィシャルエンジンサプライヤーとして、市販スーパースポーツモデル「CBR600RR」の直列4気筒エンジンをベースに、Moto2専用に開発したエンジンを供給しており、2015年まで全チームへの供給を継続します。
同クラス3年目となる中上貴晶は、新たに「イデミツ・ホンダ・チーム・アジア(IDEMITSU Honda Team Asia)」から参戦します。このチームは、元Hondaワークスライダーの岡田忠之氏が監督を務め、アジア地域各国におけるHondaのレース活動と連動し、ロードレース世界選手権にチャレンジする若手ライダーの夢を具現化することを目指しています。今シーズンは、昨シーズンの後半から参戦したマレーシア人ライダーアズラン・シャー・カマルザマンを含め、2台体制でMoto2クラスに参戦します。


<Moto3クラス>
Hondaは、Moto3クラスへ参戦する3チーム6ライダーに対し、新開発のマシン供給とテクニカルサポートを実施します。


◆FIM世界耐久選手権シリーズ 鈴鹿8時間耐久ロードレース
Hondaは、今シーズンの第37回鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)をより魅力あるレースとするために、全日本ロードレース選手権参戦チームから、2年連続優勝を目指す「ムサシ・アールティ・ハルク・プロ」の高橋巧と、鈴鹿8耐における3度目の勝利を狙う「エフ・シー・シー・ティーエスアール・ホンダ」の秋吉耕佑など、国内外の選手権で活躍するライダーの参戦を計画しています。また、アジアで活躍するライダーを起用する「ホンダ・チーム・アジア」も、3年目の挑戦を予定しています(詳細は決定次第ご案内します)。

◆FIMスーパーバイク世界選手権シリーズ
スーパーバイク世界選手権シリーズ(WSB)には、欧州現地法人ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドの「ホンダ・ワールド・スーパーバイク・チーム」が、「CBR1000RR」で参戦します。ライダーは、昨シーズンに引き続きジョナサン・レイと、レオン・ハスラムの2名体制で挑戦します。


◆FIMアジアロードレース選手権シリーズ
アジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)のSS600クラスには、マレーシアの現地法人であるブンシュウ・ホンダ、タイの現地法人のエーピー・ホンダとタイ・ホンダ、インドネシアの現地法人のアストラ・ホンダのチームが参戦します。ブンシュウ・ホンダからは、玉田誠が引き続き参戦します。


【モトクロス】
◆FIMモトクロス世界選手権シリーズ
Hondaは、モトクロス世界選手権シリーズ最高峰クラスであるMXGP(旧称 MX1)クラスに、Team HRCでワークス参戦します。ライダーは、イブジェニー・バブリシェフとマキシミリアン・ナグルを起用し、新開発の「CRF450RW」を投入し、タイトル獲得を目指します。
また、昨シーズンの全日本モトクロス選手権IA2クラスでランク2位を獲得し、今シーズンMX2クラスで世界選手権に初めてのフル参戦をする日本人ライダー、山本鯨をサポートします。

MXGP(旧MX1)

2ストローク : 175cc~250cc、4ストローク : 290cc~450cc

MX2

2ストローク : 100cc~175cc、4ストローク : 175cc~250cc


◆MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ
MFJ※9全日本モトクロス選手権には、昨シーズンに引き続きTeam HRCでワークス参戦します。最上位カテゴリーのIA1クラス※10は、2年連続のタイトルを獲得した成田亮と、ランキング2位の小方誠が引き続き参戦し、3年連続のタイトル獲得を狙います。また、IA2クラス※11は昨シーズンクラス8位の田中雅己に加え、チャンピオンの富田俊樹が新たに加入し、計4名体制で両クラスのタイトル獲得を目指します。

※9  MFJとは、Motorcycle Federation of Japan(一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会)の略称です
※10  IA1クラス(2ストローク : 175cc~250cc、4ストローク : 290cc~450cc)
※11  IA2クラス(2ストローク : 100cc~125cc、4ストローク : 175cc~250cc)


【トライアル】
◆FIMトライアル世界選手権シリーズ

Hondaは、トライアル世界選手権シリーズ(WCT)に、昨シーズンまでスペイン現地法人モンテッサ・ホンダの「レプソル・モンテッサ・ホンダ」チームから参戦していましたが、今シーズンから「レプソル・ホンダ・チーム」でワークス参戦します。ライダーは、7年連続チャンピオンのトニー・ボウと、昨シーズン5位で日本人ライダー藤波貴久の2名体制で、8年連続のライダーズタイトルと9年連続のコンストラクターズタイトルの獲得を目指します。マシンは、4ストロークエンジン搭載の「COTA 4RT」を使用します。


【ラリー】
◆ダカールラリー2014・アルゼンチン・ボリビア・チリ

2014年1月に開催された「ダカールラリー2014・アルゼンチン・ボリビア・チリ」にワークス参戦したTeam HRCは、エルダー・ロドリゲスが5位、ホアン・バレダが7位、ハビエル・ピゾリトが23位と、5名中3名が完走し、13ステージ中6回のステージ優勝を収めました。2015年大会については、ライダーを含め参戦体制が決まり次第発表します。


【MFJ全日本選手権シリーズ】
◆MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ(JRR)/MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ(JMX)

㈱ホンダモーターサイクルジャパンは、Honda、HRC、㈱本田技術研究所二輪R&Dセンターと協力し、Honda車を使用するすべてのライダーを対象に、マシンセッティングやライディングテクニックなどをアドバイスする「ホンダ・レーシングサーキットサービス」を実施しレース活動をサポートします。

○ MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ(JRR)
主なサポートチーム/ライダー
JSB1000/マシン : Honda CBR1000RR

J-GP2/マシン : Honda CBR600RR

ST600/マシン : Honda CBR600RR


○ MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ(JMX)
主なサポートチーム/ライダー
IA1 Class/マシン : Honda CRF450R

IA2 Class/マシン : Honda CRF250R

Lady’s Class(LX)/マシン : Honda CRF150R


○ 全日本トライアル選手権シリーズ(JTR)
Hondaは、HRCサービスショップ所属の全日本トライアル選手権シリーズへ参戦するチームへのサポートを行います。

IAS Class/マシン : Honda RTL260F

《四輪参戦体制概要》

◆FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)
今シーズンは、レギュレーションの変更により、外観や空力パーツなどの自由度が高まり、タイヤの幅、径ともに拡大され、エンジンパワーも増大するなど、よりエキサイティングなレースが展開されます。また、「Honda Civic WTCC」も、従来よりもさらにシャープなスタイルを実現し、軽量化された「HR-412E」エンジンを搭載することで、よりダイナミックなレースを展開していきます。
Hondaは、昨シーズン、フル参戦初年度にして、4度の優勝を獲得しました。今シーズンも引き続き、ワークスチーム「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」から、ガブリエーレ・タルクィーニとティアゴ・モンテイロが参戦します。
さらに、ワークス以外にも、プライベートチームへのマシン供給も強化します。昨シーズンに続き、ハンガリーの「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリスと、新たに、「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」から、メディ・ベナーニが加わります。ワークスチームと合わせて3チーム4台体制で、今シーズンのドライバーとマニュファクチャラーのダブルタイトル獲得を目指します。


◆GP2 シリーズ
SUPER GTシリーズGT500クラスと全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズで活躍した伊沢拓也が、今シーズンより、F1への登竜門と呼ばれる「GP2 シリーズ」に、フランスを拠点とする「エーアールティー・グランプリ(ART Grand Prix)」より参戦します。
Hondaは、長年展開している人材育成プログラム「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」を、新たにマクラーレン レーシング(McLaren Racing)の「ヤングドライバーディベロップメントプログラム」と協調させ、F1ドライバー輩出に向けた取り組みの強化を図っていきます。伊沢拓也によるGP2 シリーズへの参戦は、この取り組みの一環であり、今後、McLaren Racingとの連携をさらに強め、日本人ドライバーが世界で活躍できる機会を創出していきます。


◆SUPER GTシリーズ<GT500クラス>
GT500クラスは、今シーズンより導入される新しいレギュレーションにより、エンジンおよびマシンを一新。Hondaは、次世代スーパースポーツモデル「NSXコンセプト」をベースとした「NSX CONCEPT-GT」を投入します。レース専用に新開発された車体に、同じく新開発の2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン「HR-414E」をミッドシップレイアウトで配置し、レーシングハイブリッドシステムを搭載します。ドライバーとチームのダブルタイトル奪還に向け、昨シーズンに引き続き5チーム5台体制で戦います。また、今シーズンも「Honda GTプロジェクト」として㈱本田技術研究所が主体となり、㈱M-TECの協力のもと、マシンを開発します。


◆SUPER GTシリーズ<GT300クラス>
㈱M-TECは今シーズンも「CR-Z GT」プロジェクトを展開しますが、Hondaは、レーシングハイブリッドシステムの領域に特化した活動を継続し、「チーム 無限」「オートバックス・レーシング・チーム・アグリ」の2つのプライベートチームの参戦活動をサポートします。
また、チーム 無限は、昨シーズンまでGT500クラスで活躍してきた道上龍氏を、エグゼクティブアドバイザーとして起用し、若手ドライバーのスキルをはじめ、メンタル、フィジカル面でのアドバイザーの役割を担います。


◆全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ
今シーズンは新レギュレーションが導入され、Hondaは㈱日本レースプロモーションを通じ、新開発2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン「HR-414E」を4チーム8台に供給し、ドライバータイトルに加え、Hondaエンジン搭載チームによるダブルタイトル獲得を目指します。


SF : 全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ


◆人材育成 : Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)
Hondaはモータースポーツ界で活躍する有能な若手ドライバーの発掘・育成を目的として、人材育成プログラム「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト」を展開しています。今シーズンは、全日本F3選手権に参戦する3名と、ジュニア・フォーミュラレースである「フォーミュラ4(F4)※12」に参戦する3名をそれぞれサポートします。
※12  フォーミュラ4(F4)はFJ1600とF3の間のカテゴリーとして1993年にスタート。現在は一般社団法人日本自動車連盟の地方選手権として、東日本・西日本の2シリーズが開催されています

<全日本F3選手権>
Hondaは、今シーズン全日本F3選手権に参戦する松下信冶、高橋翼、清原章太の3名のドライバーをサポートします。

<フォーミュラ4(F4)>
Hondaは、モータースポーツ界で活躍する有能な若手ドライバー育成の場を、昨シーズンまで行われた「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」※13に代わり、今シーズンより「フォーミュラ4(F4)」に移行し、3名のドライバーの参戦をサポートします。


※13  FCJは2006年に、Toyota、Nissan、Hondaの自動車メーカー3社が協力して創設したジュニア・フォーミュラカーレースで、2013年をもって終了


◆人材の育成:鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)
㈱モビリティランドでは、「モータースポーツで世界に通用する選手を育成する」ことを目的として、1992年に二輪の「鈴鹿サーキットレーシングスクール ジュニア(SRS-J)」、1993年には「鈴鹿サーキットレーシングスクール カート(SRS-K)」、1995年には「鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ(SRS-F)」を開校し、トップライダー・トップドライバーを講師に迎え運営しています。これまでMotoGPライダーやF1ドライバーの輩出をはじめ、数多くの卒業生が国内外の二輪・四輪それぞれのカテゴリーで活躍しています。また、SRS-Fでは成績優秀者を対象に、ステップアップカテゴリーであるF4参戦のスカラシップを授与しています。


◆インディカー・シリーズ
インディカー・シリーズでは、アメリカン・ホンダ・モーターの子会社であるホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)が、7チーム10台※14に、新型2.2L V6ツインターボエンジン「HI14TT」を供給し、ドライバーとエンジンマニュファクチャラーのダブルタイトルを目指します。
昨シーズン、日本人初の優勝を果たした佐藤琢磨は、引き続き、「A.J.フォイト・レーシング」から参戦します。


※14  2月7日時点





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