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電装部品向け「静音ニードル軸受」を開発【日本精工】

2011年6月24日

電装部品向け「静音ニードル軸受」を開発
~ クルマの電動化に伴う車室内の静粛性に対応 ~

日本精工株式会社(本社/東京都品川区 取締役 代表執行役社長 大塚紀男、以下NSK)は、従来比1/3の低騒音化を実現した「静音ニードル軸受」を開発しました。本製品は、電気自動車(以下、EV)やハイブリッドカー(以下、HEV)など、モータでの走行により車室内が極めて静かなクルマに搭載される電装部品向けに最適であり、車室内の静粛性を向上し、快適性の向上に貢献します。

NSKは、本製品をクルマの電動化に伴う軸受の静音化のニーズの高まりに対応して拡販を図り、2015年に2億円の売上げを目指します。

 

開発の背景

自動車の電装部品などに使用されるニードル軸受には、高荷重に耐えるため、ころ(転動体)端部を円弧形状にするクラウニング加工を施しています。従来の工法では、ころ中央部に比べてころ端部の真円度の精度が劣り、ころの傾きの大きい環境下では軸受からの騒音が大きくなる場合がありました。このため、車内が極めて静かなEVやHEVでは、従来は目立たなかったようなこれらの電装部品の作動音が乗員の快適性を損なっていました。
本製品は、以下の優れた特長で、電装部品や駆動部などに使用されたニードル軸受からの騒音を低減し、自動車の快適性向上に貢献します。

製品の特長

● ころクラウニング部の真円度向上
高精度な加工方法を開発することで、ころクラウニング部の真円度を従来比1/4に向上しました。

製品の効果

軸受から発生する騒音のレベル(音圧比)を従来比1/3以下にしました。本製品はEV、HEV、更には高い静粛性が求められる高級車などの車室内を静かで快適にします。

【静音ニードル軸受 開発の経緯】


傾きが大きい環境では真円度レベルの悪いクラウニング部で転がるため……


【静音ニードル軸受の効果】


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