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成長戦略「アジアビジネスモデル」を発表 ~インドDICV社との連携を更に強化~【三菱ふそうトラック・バス】

2013年5月23日

三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:アルバート・キルヒマン 以下:MFTBC)および、Daimler India Commercial Vehicles Private Limited (本社:インド・チェンナイ、取締役社長・CEO:マーク・リストセラ 以下:DICV社)は、ダイムラー・トラック・アジアとしての成長戦略である「アジアビジネスモデル」を策定し、この度詳細について発表しました。

ダイムラー・トラック部門において、拡大が見込まれるアジア・アフリカ地域に対し、「アジアビジネスモデル」を中・長期の成長戦略として新たに策定しました。この戦略は、ダイムラー商用車部門としての中期ビジョンである「DT#1(Daimler Trucks No.1)」に基づくものです。「アジアビジネスモデル」は、MFTBCとDICVの製品ポートフォリオ統合や、開発、共同購買、生産機能の強化などを含めた、以下の柱を中心として構成されています。

●「アジア向け商品ポートフォリオの統合」
●「アジア開発体制におけるDICV、MBRDIの活用」
●「MFTBC、DICVの共同購買の実施」
●「川崎、チェンナイをアジアの二大生産拠点化」

この結果、2020年までにダイムラー・トラック・アジアとして年間29万台以上の販売を目指します。なお、ダイムラー・トラック部門全体では、2015年までに年50万台、2020年までに年70万台以上の販売を目指しています。

MFTBCとDICVでは、既に短期的なプロジェクト(共同購買、物流、ITシステム等)の統合を行っていますが、MFTBC、DICV両社の法人としての変更はありません。また、アジアで重要な市場である日本の役割として、川崎工場は、グローバル生産の拠点として、引き続き重要な役割を担って参ります。そして日本国内の販売・サービス体制に変更はありません。

  

アジアビジネスモデルの柱の詳細

MFTBCの拠点である日本市場の重要性に変更はありませんが、世界経済の成長の状況からも、アジア、新興市場のアフリカの潜在成長が見込まれています。アジアビジネスモデルは、これらのトレンドに対応した以下の取り組みを実施します。

 

「アジア向け商品ポートフォリオの統合」

MFTBCとして、高付加価値の商品ラインナップに加え、今回、アジア・アフリカ向け戦略車を新たに投入する。今後は商品構成を見直し、より拡大した商品ラインナップを展開する。

 

「アジア開発体制におけるDICV、MBRDIの活用」

アジア地域の開発体制において、日本のMFTBC、インドのDICV、および開発子会社であるMercedes-Benz Research & Development India (MBRDI社)を相互活用する。既にダイムラー・トラック部門の開発組織としてグローバルに実証されているが、MFTBCはコスト面で有利なインド開発部門を活用するともに、DICV側は日本の開発部門が持つ、ノウハウ、設備を活用し、効率的な開発体制とする。

 

「MFTBC、DICVの共同購買の実施」

トラックアジア事業において、DICVのサプライヤー体制を活用する。MFTBCは既にダイムラー・トラック部門のグローバル購買体制を活用しているが、次のステップとしてMFTBCは、インド国内の価格競争力のあるサプライヤーの活用し、第二純正部品の「ダイヤモンドバリューパーツ」向けに展開する。既にインドの「バーラト・ベンツ」ブランドのトラック投入の経験により、価格競争力と高い品質を備えたサプライヤー管理と購買体制組織が実現する。

 

「川崎・チェンナイをアジアの二大生産拠点化」

ダイムラー・トラック・アジアにおける生産機能を最適化し、MFTBC川崎工場とDICVチェンナイのオラガダム工場を二大生産拠点として位置付ける。
MFTBC川崎工場(神奈川県川崎市)は、高い基準と顧客ニーズに対応する日本および輸出向け大・中・小型トラックのフルライン生産拠点として位置付ける。
DICVオラガダム工場(インド・チェンナイ)は、インド国内向け「メルセデスベンツ」、「バーラト・ベンツ」ブランドの生産および、アジア・アフリカ地域の新興国向け「FUSO」ブランドの中・大型車両の生産拠点として位置付ける。DICVの生産体制の強化により、川崎の生産能力・製品ラインナップを補完する役目を担う。

今回の発表に際し、MFTBC代表取締役社長・CEOで、ダイムラー・トラック・アジア代表のアルバート・キルヒマンは、「本日は私たちにとってエキサイティングな瞬間です。新しい“アジアビジネスモデル”は、MFTBCとDICVの持つ潜在能力を高める一方で、すでに両社の戦略は他社の一歩先を行く、現実を帯びたものになっています。当社は、中期ビジョン“FUSO 2015”の5つの柱と、DICVの事業の加速、インドにおける“バーラト・ベンツ”のプレゼンスを高めることを既に実現してきています。日本における2011年の震災からの復興もあり、2012年の業績は過去最高を記録しています。本日、新しい“FUSO”アジア・アフリカ戦略車の輸出開始をもって、“FUSO 2015”の成長戦略を加速させます」と述べました。

また、DICV社取締役社長・CEOのマーク・リストセラは、「DICVは、過去4年間インドのお客様に対し、最も信頼でき、経済効率の高いトラックを提供していくことをお約束してきました。既にその車両をお客様に送り出しています。今回私たちのチェンナイの工場で生産した、新しい“FUSO”のトラックの発表は、世界中のダイムラーの生産工場と同じ品質基準に基づき、生産することを、はっきりと示してしています。DICVの輸出のポテンシャルは、インドのサプライヤーからの調達を高めるとともに、当社の事業計画をさらに強固にしていくでしょう。」と述べました。

DICVのオラガダム工場で生産する「FUSO」トラックは、中型トラック「FA」・「FI」、大型トラック「FJ」・「FO」・「FZ」の5モデルとなります。

MFTBC取締役副社長でセールス・アフターセールス本部長のカイ・ウーヴェ・ザイデンフースは、「当社の経済的で、最新鋭の“FUSO”トラックは、アジア・アフリカ地域の高まるお客様の要求を満たすものと考えます。そのことによりダイムラー・トラック・アジアの成長に寄与すると確信しています。当社は、この車両を合計15カ国以上に輸出します。この6月にスリランカで販売を開始するとともに、他の地域には順次投入の予定です。」と述べました。

当社は、成長戦略として中期ビジョンの「FUSO 2015」を策定していますが、その中の、「海外事業の収益性改善」では、「2015年までに新車販売台数を年間20万台まで増加」を目標としています。




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