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ローム製SiCパワーデバイスを搭載した実験用インバータを開発【Mywayプラス】

2013年4月11日

パワーエレクトロニクス研究開発ツールや評価装置分野で20年(約1300件)の開発実績を持つMywayプラス㈱(本社:横浜市)はこのほど、自動車、電機業界向けにローム㈱(本社:京都市)製のフルSiC パワーモジュールを搭載した実験用インバータ(PE-Inverter)を開発しました。

このPE-Inverterはインバータ制御ユニット(PE-Expert)と組み合わせることで簡単に使用していただけるため、研究開発におけるSiCパワーデバイスの導入を促進し、SiCの普及にも大きく貢献します。

今回発表する50kWタイプのPE-Inverter(MWINV-5044-SIC)には、ローム製のフルSiC パワーモジュール(BSM120D12P2C005)を搭載、最大200kHzの動作を確認し、Si-IGBTでは実現不可能な数十nsの高速スイッチングスピードも実現しました。すでに販売を開始しておりますローム製SiC-MOSFET(SCH2080KE)を搭載した10kWタイプPE-Inverter(MWINV-1044-SIC)と合わせ、お客様の実験環境に沿った製品ラインナップを取り揃えました。



インバータ制御ユニット(PE-Expert)につきましても、新開発のPWM制御ボード(MWPE3-HFPWM)を搭載することで高キャリア周波数(最大500kHz)のPWM生成が可能となり、パルス遅延を最小にすることでSiCパワーデバイス搭載インバータの性能を最大限発揮することが出来ます。

近年、急速に発展しているハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)などに代表されるパワーエレクトニクスの分野では、モジュールの更なるハイパワー化や高効率化、さらに高温駆動化などが求められています。従来の材料であるSiではこれらの課題をクリアすることができませんでしたが、材料物性に優れたSiCパワーデバイスの登場により、これらの要求に応えることが可能となってきました。中でもローム株式会社は、2012年3月に世界で初めて”フルSiC”パワーモジュールの量産化に成功するなど、業界をリードする開発を進めています。
こうした中、パワーエレクトロニクス市場では、高効率のSiCモジュールが求められ、同時にSiCパワーデバイス搭載機器を実現する製品開発環境の必要性も高まっています。今回のPE-Inverterは車載駆動用インバータや大容量パワーコンディショナなどの製品開発環境としても使用でき、SiCパワーデバイスのノウハウがないお客様でも簡単に導入を検討することが可能となっております。

主な特長

1. ハイスピードスイッチング (200kHz)
2. 高電圧 (800V)
3. 大容量 (50kW)
4. 高効率 (20kHzスイッチング時 98.5%、200kHz時91.6% ※MWINV-1044ISICでの実績)

主な仕様




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