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EH5000AC-3リジッドダンプトラックを発売【日立建機】

2013年1月24日

―「車体安定化制御」を新採用、国産最大級のAC駆動式ダンプトラック―

日立建機㈱(社長:辻本 雄一)は、積載質量290tクラスのEH5000AC-3リジッドダンプトラック(公称積載質量296t、車両総質量500t)を、2月1日から世界の大規模鉱山向けに発売します。

2008年9月に発売したEH3500ACⅡ、および2010年11月に発売したEH4000ACⅡは広く世界全域で稼働し、最長稼働時間は2万時間を超え、特にその優れた走行性能と減速性能は高い評価をいただいています。EH5000AC-3は、この2機種に搭載された㈱日立製作所製の最新式IGBTインバータを使用したAC(交流)駆動方式を、さらにパワーアップして採用しています。

AC駆動方式のダンプトラックは、エンジンで発電機を駆動し、その電気をインバータ等の制御機器で制御した後、ACモータを駆動し走行するという方式を採っています。この方式は、高い駆動力・制動力と、きめ細かい制御性を兼ね備えることが可能です。特に今回のEH5000AC-3向けに、日立グループで新たに開発した駆動制御システム「車体安定化制御」は、様々な制御性の向上をもたらしています。

主な特長

1. 高い走行性能と生産性
高い応答性を持つIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)インバータを搭載したAC駆動方式を採用し、これを日立グループの総合力で共同開発した制御ソフトウェアにより、走行モータに対する、きめ細かな速度とトルクの制御を実現。発進時、登坂時やステアリング時にも、制御システムが最適な電力を即座にモータへ出力することにより、滑らかでスピーディーな加速性能を実現しています。
降坂時には強力な電気ブレーキが作動。通常の減速操作では機械ブレーキを必要としないため、安定した減速性能が得られるとともに、機械ブレーキの補修期間を延長できます。
EH5000AC-3では、このAC駆動方式に加えて、車体の状況を把握するセンサ類を追加するとともに制御機器の高性能化を図り、車体のスリップやタイヤのロック、前後方向の揺れ、ステアリング時の横滑りを緩和する「車体安定化制御」を新たに採用しました。
より安定した走行性能により、稼働現場でのスピーディーな運搬サイクルを実現。高い生産性に寄与します。

2. 優れた操作性
フルサイズシートが2席取り付け可能なワイドキャブ内には、当社の超大型油圧ショベルと同様の大型ディスプレイをハンドル基部に配置。走行速度、エンジン回転数、積載荷重等の運転情報やトラブル情報等を迅速かつクリアに表示します。また、稼働する地域に即した多言語表示にも対応し、安全性・整備性にも寄与しています。
強力な電気ブレーキシステムにより、通常はアクセルと電気ブレーキの2ペダルの操作で運転が可能。運転操作の疲労軽減が図れます。
ベッセル操作関係のレバー・スイッチ類をセンターコンソールに集中配置。右手のみでベッセル操作を可能としています。

3. 高い信頼性・安全性
高強度を有する箱型メインフレーム、水冷・加圧式AC電源制御盤、インバータで必要流量を制御する走行減速機潤滑油用冷却・ろ過装置、後輪には耐久性のある湿式ブレーキを標準装備。 高い信頼性を実現しています。
万一の転倒や落下物による衝撃にも耐えるROPS/FOPS対応キャブ、周囲の視界性を高める後方カメラ・右前方カメラ・2個の前方確認ミラー、630mm幅と余裕のある昇降階段、点検時にエンジンを緊急停止できる4個のキャブ外スイッチ等を標準装備し、安全性に十分配慮しています。
全周囲安全確認支援装置の「SkyAngle(スカイアングル)」はオプションで搭載可能です。

4. 優れた整備性
前輪を外さずに交換が可能なフロントサスペンション、地上からアクセス可能な集中給脂装置、バンパー上に配置されたバッテリーボックス・リレーボックス、整備用床面から交換が可能な エアクリーナエレメント等を標準装備し、整備性に配慮しています。
油圧部品、エンジン部品等では、当社ACダンプトラックシリーズ機、ならびに超大型油圧ショベルとの、高い部品互換性を実現しました。

主な仕様


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