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次世代EV・HEV向け「高速モータ用グリース※1潤滑玉軸受」を開発【日本精工】

2012年9月27日

~高速対応グリースの開発により世界最高水準の高速化dmN※2100万を実現~


日本精工㈱(本社/東京都品川区、取締役 代表執行役社長 大塚紀男、以下NSK)は、電気自動車(以下EV)及びハイブリッド車(以下HEV)などの自動車用に従来比1.8倍となる世界最高水準dmN 100万域の高速回転を可能にしたグリース潤滑玉軸受を開発しました。NSKは、EV及びHEVの走行距離延長、電・燃費向上に貢献する高機能製品として拡販を図り、本製品をはじめとして2017年に売上8億円を目指します。

*1     グリース : 潤滑油(基油)に増ちょう剤(潤滑油を半固体状にするもの)を分散させた半固体状の潤滑剤
*2     dmN=(転動体のピッチ径 mm)×(回転数 rpm)

開発の背景

近年、自動車メーカーでは、EV・HEVの走行距離延長、電・燃費の向上のため、駆動モータや発電機構の小型・軽量化を進める一方で、出力を確保するため、高速回転のニーズが高まっております。モータを支持する軸受には、油潤滑軸受、グリース潤滑軸受がありますが、ともに高速性が要求されております。その中で、グリース潤滑軸受は油潤滑より周辺構造を簡略化できる利点はありますが、高速化が難しいという課題がありました。

製品の特長

本製品は、NSK独自の以下の技術を活用し、世界最高水準となるdmN 100万を達成しました。
1. 新規の樹脂材料および形状を改良した高剛性かつ軽量な保持器により、玉の運動を適正にし、高速回転を可能にしました。

2. グリース組成の最適化により、高速回転での軸受寿命向上を実現しました。
耐熱性が良好な低粘度基油を採用し、高速回転時の発熱を抑制。
更に、流動性に優れた増ちょう剤を選定することで、低トルク(低発熱)を可能とした。


製品の効果

モータの高速回転(dmN 100万)を実現することで、EV・HEVシステムの小型化、高効率化に貢献します。

対象用途



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