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全日本ラリー選手権第9戦 RALLY HOKKAIDO シリーズ最難関のラリー北海道で 勝田範彦/木村裕介組が今季2勝目【トヨタ自動車】

2021年9月13日

  

全日本ラリー選手権第9戦 RALLY HOKKAIDO
シリーズ最難関のラリー北海道で 勝田範彦/木村裕介組が今季2勝目

  

9月10日(金)〜12日(日)にかけて、北海道帯広市を拠点に2021年全日本ラリー選手権(JRC)第9戦「RALLY HOKKAIDO」が開催され、TOYOTA GAZOO Racingの勝田範彦/木村裕介組が今季2勝目を飾りました。眞貝知志/箕作裕子組は車両トラブルによって初日リタイアを喫しています。



豪快なコーナリングを見せる勝田範彦/木村裕介組のGR YARIS GR4 Rally

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的に、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。2021年からはGRヤリスをベースとする「GR YARIS GR4 Rally」を投入し、最上位カテゴリーであるJN1クラスに挑戦しています。

第8戦横手ラリー(8月20日〜22日)の中止による約2カ月のインターバルを利用して、チームはラリー北海道を想定した、集中的なグラベル路でのテストを実施。第7戦ラリー・カムイを走り切った車両のダメージを精査・チェックし、このテストで得られた知見を踏まえて駆動系を中心に改良を施しています。

今年のラリー北海道は例年よりも規模が縮小されたとはいえ、シリーズ屈指の難易度は変わらず。ラリー初日、勝田選手はSS3でトップタイムを記録すると、SS5では僅差の首位に浮上。SS6で再びトップタイムをマークし、初日を終えて2位以下との差を9.2秒に拡大しました。3つのSSを走行する最終日、勝田選手はSS9で3度目のトップタイムを記録すると、残るSSを安定したペースで走り切り、前戦ラリー・カムイに続く連勝を飾りました。眞貝選手はSS1でギヤボックストラブルが発生し、SS2を走り切った段階でリタイア。チームはギヤボックスを交換し、眞貝選手は翌日に再出走。ラリーを走り切っています。

  


  

■豊岡悟志(チーム監督)
緊急事態宣言の中、大変なご努力で開催して頂いた主催者、オフィシャルの皆様に心から感謝して参加させていただきました。優勝とリタイアというとても複雑な結果となりました。最も厳しいラリー北海道で、トラブルを抱えながらもGRヤリスを優勝に導いてくれた勝田選手は見事で流石としか言い様がありません。普通では考えられないことが起きましたが、メカ、エンジニアの努力に運も味方してくれたのかもしれません。一方で4WD運転の習熟が著しく、距離を重ねることが重要な眞貝選手に満足に走ってもらえず、大変申し訳なく残念です。今回も様々な学びが得られ、次に向け改善して挑みます。 又、新井大輝選手の復帰もラリー界にとってとても喜ばしく、嬉しく思いました。

■勝田範彦(ドライバー)
チームがGR YARIS GR4 Rallyをどんどん改良してくれたことで、ラリーを通して気持ち良く走ることができました。今回はそれが一番の勝因だったと思います。前戦と比較すると、特に駆動系が改善したことで、高速コーナーでも躊躇なくアクセルを踏めるなど、素晴らしいフィーリングでした。チャンピオンの可能性も見えてきましたが、僕らは一戦一戦大切に戦うことが大事で、結果は後からついてくると考えています。

■眞貝知志(ドライバー)
今回のラリー北海道はとても悔しいラリーになりましたが、最終日はチームの皆さんがクルマを万全に修復してくれたおかげで気持ちよく走ることができました。私も無事にクルマを持ち帰ることができたので、次のターマックラリーに向けて、予定どおりの車両準備作業ができるはずです。チームの努力もありGR YARIS GR4 Rallyは走るたびに進化しています。自分自身もそれに見合う走りをしていきたいと思っています。

■宮本昌司(チーフメカニック)
事前テストは距離も短くフラットなダートコースで行うことが多いので、今回のような長いラリーでは、初めて経験するトラブルが発生しました。この学びを、来季のグラベルラリーにつなげていきたいと考えています。初日に行ったギヤボックスの交換作業では、眞貝選手が最終日にしっかり走れるよう、完璧に直すことに集中しました。各メンバーは、45分間のサービス作業を想定した動きができていたと思います。

■行木宏(エンジニアサブリーダー)
ラリー北海道は、あらためて厳しいラリーでした。眞貝選手は初日リタイアという悔しい結果となり、大変申し訳なく思います。テストで車両を鍛えてきましたが、実戦では様々なトラブルが発生し、遠隔地にいるエンジニアのサポートも受けながら対応する難しい状況でした。それでもチーム一丸となってチャレンジしたことが、勝田選手の優勝など、結果につながり始めていると感じます。次戦から4カ月振りのターマックとなりますが、クルーが安心して気持ちよく走れるクルマに仕上げていくと共に、厳しい道で得た知見を市販車のもっといいクルマづくりに繋げていきます。



ギヤボックスを交換するメカニック


これで2連勝の勝田選手/木村選手
終盤戦に向けて弾みのつくラリーとなった

  


  

RALLY HOKKAIDO JN1クラス最終結果

1 勝田 範彦/木村 裕介(GR YARIS GR4 Rally) 54:32.3
2 新井 大輝/小坂 典嵩(スバルWRX STI) +16.2
3 鎌田 卓麻/松本 優一(スバルWRX STI) +18.3
4 柳澤 宏至/保井 隆宏(シュコダ・ファビアR5) +31.0
5 福永 修/齊田 美早子(シュコダ・ファビアR5) +44.2
6 奴田原 文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス) +1:02.1
7 山本 悠太/立久井 和子(トヨタGRヤリス) +2:04.8
8 小濱 勇希/加勢 直毅(トヨタGRヤリス) +3:00.0
9 堀田 信/河西 晴雄(三菱ランサーエボリューションX) +3:46.3
10 徳尾 慶太郎/石田 一輝(トヨタGRヤリス) +4:43.4
R 眞貝 知志/箕作 裕子(GR YARIS GR4 Rally)
参戦12台、完走10台

  


  

次戦の情報
次戦は10月15日(金)~17日(日)、岐阜県高山市を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第10戦第48回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2021に出場予定です。

TOYOTA GAZOO Racingは、「もっといいクルマづくり」のために「人を鍛え、クルマを鍛える」活動の一環としてGR YARIS GR4 Rallyを投入し、将来的に投入する車両の開発に活かしていきます。

  


  

TOYOTA GAZOO Racingの全日本ラリー選手権(JRC)における活動は、パートナー企業の皆さまによって支えられています。

  

  

  

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